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切り刻まれた衣装は仕方ないと言いつつ、こんなこともあろうかと同じものを縫っておいてもらったのだ。
備えあれば憂いなしだ!!!!
婚約を発表してから嫌がらせをされているのだ。
ドレスを一枚しか用意してないなんてありえないだろ。
私は婚約者殿たちに合いに行き、結末を聞いたのだ。
「すまないと思っている」
「すまないではなく、誰が犯人ですか?」
「それは言えないよ」
「そうですか……仕方ないですね」
私は諦めが悪いのだ。
大体めぼしは付いている。
お城には私が来た時点で色々なところにカメラを設置しておいたのだ。
そのカメラの映像を確認した。
するとそこには、本当であれば王子さまと婚約してもおかしくなかった公爵令嬢が映っていた。
でも彼女には婚約者がいたはずだ。
婚約者殿とはとても仲が良く見えた。
道理で隠したがると思った。
学園でそれなりに仲が良かった分、私が落ち込むと思ったのだろう。
セーラ様にはそれなりの報復をしなければいけませんよね。
私は考えうる限りの報復を考えていた。
それで一番効果的なのは婚約者殿にこのことを報告し、きちんと手綱を握ってほしいということを手紙に付け加えたのだ。
その日の夜にルーカスさまとキースさまがそろって見えた。
「セーラ嬢が領地に引っ込むことになった」
「君は何をしたんだ?」
「何も……同級生だから穏便に済ませようとしたんですか?
ルーカスさま?
好きだったから穏便に済ませたかったんですか?
相思相愛だったのに何故一緒にならなかったのですか?」
「……確かに同級生で、俺のことを好きだと言ってくれた。
でも俺は好きではかなった。
合えば自分のことを売り込み、君のことを貶していた。
そんな女を少しでも好意を持っていたのかと思うと……」
「……結構いい雰囲気だと思っていたのですけど……」
お友達だと思っていたのは私だけのようですね。
備えあれば憂いなしだ!!!!
婚約を発表してから嫌がらせをされているのだ。
ドレスを一枚しか用意してないなんてありえないだろ。
私は婚約者殿たちに合いに行き、結末を聞いたのだ。
「すまないと思っている」
「すまないではなく、誰が犯人ですか?」
「それは言えないよ」
「そうですか……仕方ないですね」
私は諦めが悪いのだ。
大体めぼしは付いている。
お城には私が来た時点で色々なところにカメラを設置しておいたのだ。
そのカメラの映像を確認した。
するとそこには、本当であれば王子さまと婚約してもおかしくなかった公爵令嬢が映っていた。
でも彼女には婚約者がいたはずだ。
婚約者殿とはとても仲が良く見えた。
道理で隠したがると思った。
学園でそれなりに仲が良かった分、私が落ち込むと思ったのだろう。
セーラ様にはそれなりの報復をしなければいけませんよね。
私は考えうる限りの報復を考えていた。
それで一番効果的なのは婚約者殿にこのことを報告し、きちんと手綱を握ってほしいということを手紙に付け加えたのだ。
その日の夜にルーカスさまとキースさまがそろって見えた。
「セーラ嬢が領地に引っ込むことになった」
「君は何をしたんだ?」
「何も……同級生だから穏便に済ませようとしたんですか?
ルーカスさま?
好きだったから穏便に済ませたかったんですか?
相思相愛だったのに何故一緒にならなかったのですか?」
「……確かに同級生で、俺のことを好きだと言ってくれた。
でも俺は好きではかなった。
合えば自分のことを売り込み、君のことを貶していた。
そんな女を少しでも好意を持っていたのかと思うと……」
「……結構いい雰囲気だと思っていたのですけど……」
お友達だと思っていたのは私だけのようですね。
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