【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います

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　これですべて終わったと思った。

　夢の中で母がにっこり笑い「ありがとう」と言ってくれたのだ。

　その光景を見てすべてが終わったんだと悟った。

　色々調べるうちにわかったことなのだが、母と叔母の実家が取り潰しになったのは叔母のせいなのがわかった。

　わけのわからないことを喚き散らしていて、会ったことのない祖父母は頭を下げ回る日々を送っていたのだ。

　姉である母が嫁いだのを確認すると、祖父母は陛下に爵位返還と領地の返還をし、夫婦二人見知らぬ土地でのんびりと余生を過ごしたそうだ。

　私はと言うと、今キースさまとルーカスさまから求婚を受けている。

　はっきり言って面倒くさい。

　「すみませんが、お断りします」

　そう答えると二人はにっこり笑ってわかったと言ってくれたのだが、なんだろうあまりにあっさり引き下がった二人になんとなく納得いかなかった。

　断った私が言うのもなんだが、この二人は結構粘着体質だ。

　その二人があっさり引き下がったのだ。

　寒気を感じたが、納得してくれたことにほっとした。

　その日から、ほぼ毎日プロポーズを言いにきた。

　本当に面倒くさい。

　公務が入っていないときは毎日来ては甘い言葉を吐いていった。

　口から砂糖が出てくるんじゃないかと思い始めているぐらい甘い言葉で私を口説く様になった。

　「二人とも同じぐらい好きですよ。
　お二人を親友と思っているので、結婚は考えられません！」

　「なら、好きな人がいてそいつとの結婚を望んでいるのか？」

　「好きな人はいません」

　「よかった。　
　そいつのこと殺しに行くところだったよ」

　本当に怖いんですけど！！！！！

　前はもっとまともだったと思うんですけど……なぜこうなったんだ！！！！！