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その後空いている部屋で待っていると、ようやく来た。
「どういうことか説明してくれるんですよね」
「もちろんです」
「後一人くるので待ってください」
ようやく王妃様が来ると話が始まった。
「この国の貴族はすでに事情をしっているからな、お主も知っているものと思っていたからな」
「知りませんでした」
「それはすまなんだ」
大したことじゃないように言ってのける王妃さまは強い。
ハラハラと成り行きを見つめていると突然話を振られた。
「君はこのままでいいのか?」
「このままでと言いましても最近は女装はしてませんし、確かにアーリー様の婚約者になっていたのはびっくりしましたけど、それだって虫除けだと思いますし」
「大丈夫だ。
僕が責任もって嫁にもらうからね」
「弟よ。
ありがたいが兄弟では結婚できないよ」
「セディ気持ちはわかるが離してあげなさい」
ぎゅうぎゅうに抱きしめてくるセディに意識を飛ばしかけていた俺はようやく解放され何とか気を失わずに済んだが、セディはまだ満足いっていないのか俺に服の端をもっている。
「わかったから、今日は一緒に寝ような、それならいいだろ」
「うん」
納得いく答えだったようで上機嫌になり鼻歌まで聞こえた。
わが弟ながらなんてちょろいんだ。
「ブラコンまっしぐらだな」
「兄さまもそう思います」
「ああ、今までできなかったことを今やっているみたいだ」
「そうですね」
俺と兄さまは顔をみ合わせため息をついた。
意識操作されていなければかなりのブラコンになっていただろう。
今でもかなりのブラコンぶりなのにさらにだ。
あれはあれでよかったのかもしれないと思うようにした。
もちろんその日は一緒に寝たが抱き着いたまま眠ったので思うように寝れず寝不足になったのは言うまでもないがかわいい弟の為と思い諦めた。
「どういうことか説明してくれるんですよね」
「もちろんです」
「後一人くるので待ってください」
ようやく王妃様が来ると話が始まった。
「この国の貴族はすでに事情をしっているからな、お主も知っているものと思っていたからな」
「知りませんでした」
「それはすまなんだ」
大したことじゃないように言ってのける王妃さまは強い。
ハラハラと成り行きを見つめていると突然話を振られた。
「君はこのままでいいのか?」
「このままでと言いましても最近は女装はしてませんし、確かにアーリー様の婚約者になっていたのはびっくりしましたけど、それだって虫除けだと思いますし」
「大丈夫だ。
僕が責任もって嫁にもらうからね」
「弟よ。
ありがたいが兄弟では結婚できないよ」
「セディ気持ちはわかるが離してあげなさい」
ぎゅうぎゅうに抱きしめてくるセディに意識を飛ばしかけていた俺はようやく解放され何とか気を失わずに済んだが、セディはまだ満足いっていないのか俺に服の端をもっている。
「わかったから、今日は一緒に寝ような、それならいいだろ」
「うん」
納得いく答えだったようで上機嫌になり鼻歌まで聞こえた。
わが弟ながらなんてちょろいんだ。
「ブラコンまっしぐらだな」
「兄さまもそう思います」
「ああ、今までできなかったことを今やっているみたいだ」
「そうですね」
俺と兄さまは顔をみ合わせため息をついた。
意識操作されていなければかなりのブラコンになっていただろう。
今でもかなりのブラコンぶりなのにさらにだ。
あれはあれでよかったのかもしれないと思うようにした。
もちろんその日は一緒に寝たが抱き着いたまま眠ったので思うように寝れず寝不足になったのは言うまでもないがかわいい弟の為と思い諦めた。
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