もう一人のオレがみんな美少女で家に住みついてますが何か

第十二話 天使たち 2

　ニャンニャンのぬいぐるみにモフモフやる天使の萌香や、妖しくも甘やかしてくれる奈津美さんに、更に新キャラが投入された。

　二重人格でも割とマイルドな実瑠と箱入りの家出人優花、褐色スーパーボディのJD真胡都に、絶対奉仕にして本格メイド紫英流。

　更にこの一同はなんと懐かしい筈のモノ、『バックレマンカード』を所持していて、どれも俺が昔持っていた物だった。

　それも六人揃って『もう一人の俺』らしく、所持しているカードの曲がり方等が、強烈に懐かしかった事を今でも憶えている。

　本当に俺の分身で扱いの自由も保証する容子は、最早まがうまでも無い事実らしく、それどころかアチラから積極的に絡まる。

　甘くも腰を遣ったそれは俺の腹事情を察したのか、滑らかにもグッと何かを圧し込む如く、それでもそれ以上は何も無かった。

　引き際が佳すぎるせいか謎ながら、ソワソワと甘い感覚がフワリと抜けて、吹き抜けな感覚が一体化した何かをかき消す。

　それでもいつかはとたとえ無謀でも、何かを足掻いておきたいのか分からないが、不安定にも何かの一体化と併せて原動力になる。

　他にも割愛したイベントもいくつかあって、萌香と奈津美さんと俺で花見もしたし、夏には海を観にあの『紅プリ』も出た。

　実瑠と優花が実家から避難して来てからは、二人の配信動画を観たりして、その上で度々絡まっては夕飯の品質に感謝。

　真胡都と会ってからは学業と両立しながら、週末等に泊まりに来て『O.T.A.』と、秋葉原へ参上する機会が増え始めた。

　何時もは動画撮影と編集で忙しいあのふたりは、その収益で基本的に通販で済ましていたが、あの日以来は外出を増やした。

　そして、俺への忠誠と絶対奉仕を譲らない、押し掛けの超本格メイドの紫英流が、峰輿宅に住み込む事で質も向上する。

　全てはみんなの安全性やコンプライアンス的に、奈津美さんに任せきりで頭が上がらないが、夕飯とあれば参上している。

　その都度に調理人二名以外は俺に絡まって、特に萌香の脱力はシーツのようでありながら、全身全霊で真っ先に絡まる。

　そんな毎日でもそれなりに充実していて、誰もが実家や家庭に依存していた当時よりも、格段に快適な環境に住まえているか。