もう一人のオレがみんな美少女で家に住みついてますが何か

第十一話 『改ハメ』が格ゲーになっちゃった?! 4

　充実した夕食が済んで仕舞うと、今度は真胡都を中心に裏実瑠と優花にニャンニャン抱っこの萌香、四人で居間に集まった。

　何という事もなく先ずは真胡都の持ちキャラに就いて、食前に流れて仕舞ったテーマで、ティーンズトークが始まる。

「結局あのコにした。ランクTの……。」

　随分とマイナーな選択な気がするも、基本的に登場キャラは出てくる以上は必要で、だれにでも役割があるし何かしら変化もある。

　志士守大雅と名乗っていた女子戦闘員で、バズーカとキャノンで一組の専用武器、『ペティット・キャロル』を使用していた。

　特にバズーカとキャノンを連結させて放つナノドライブは圧巻にして火力もあるが、本来は密集や巨大ターゲットに向いている。

　主には射撃カウンターやスタン効果の付与に、小型兵器とパージからの装着で、高機動戦闘もこなせるレベルで運用が可能。

　確かにいたアイツは独りつっぱって、リエ派と剛力派といったどちらの派閥にも属さない、二十歳あたりの好スタイル美女。

　そのあたりも真胡都にマッチしているし、リエ程のロングシューターでなくとも、ミドルシューティングなら相性も期待か。

　少し沈黙をおいて萌香がニャンニャンモフモフしていると、裏実瑠がリードを取りながらも、高身長美女の大雅に怯んだ。

　強さにと謂うよりもイメージやデザインが、低身長にしてサイズも小ぶりな体系を、実瑠自身と真胡都の様に比較して仕舞う。

「リエちゃんは学歴なら負けないし、ランクもAでみんなの司令塔だし、ファウスト抜きなら最強だから！」

　誰も責めていなければ否定もしていない、裏実瑠が一方的に前のめりになっただけだが、少々喧しくなって来たか。

　そろそろ撤退して早く続きをやりたくも、いよいよ始まったプチサミットも気になって、何故か強力な謎の磁力が利いたようだ。

　紫英流が用意したブラックコーヒーが静かに置かれて、それを直ぐに口をつけると、濃厚な旨香にさえ吸い込まれる。

　また、深味のある豆の質感や豆含有水分の独特な甘味が、紫英流の手際と知識の精度を現して、高級感も上乗せされるから有り難い。