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新しい魔法
11.魔王戦終結(ユリア)
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テルが振るったサーベルの刀身が淡く光る。
シュウの瞳の色と同じだ。アメジスト色の光を放っていた。
(綺麗だな…)
そう、思っていたら。サーベルの刀身がレイの魔法を吸収した。
(何…この武器……!?)
私と同じように気を取られたレイ。
間髪入れず、魔力を吸収したサーベルを掲げて、襲いかかるテル。
その隙を狙って、ゼルが拳を振り上げて、アスカも手を掲げている。
三方向からの攻撃。さすがの私でも、全てを受けきることはできない。
その瞬間、レイの身体を思い切り突き飛ばした。
よろけて倒れたレイを尻目に、双剣を腰から取り出す。
ゼル君とアスカの攻撃は、受けるんじゃなくて当たりに行く。
カウンター魔法が発動したらすぐ、今度はレイを助けに走る。
テルの攻撃は重い。私じゃ受けきれない。けれど今は、レイのカウンター魔法がある。
(何とかなるかも…。多分だけど…。分からないけど…)
手にした双剣の一本をアスカに向かって槍のように投げた。
「っ!!ごめん!!アスカっ!!」
掲げた腕を剣が掠めた。思った以上に深く掠めた。苦痛に歪むアスカの顔に青ざめている場合じゃない。
すぐさまもう片方の剣をかまえて、ゼルへと向かう。
「アスカさんっ!?」
「っーー!!っ大丈夫!…ゼル!!合わせて!!」
「はい!」
(…合わせる?)
腕から血を滴らせながらも、アスカはもう片方の手を掲げて魔法を放つ。
アスカの魔法は気にしない。カウンターの魔法が発動するはずだから。
ゼルの拳に合わせて剣を振り下ろす。
ゼルの拳が身体に当たる直前で、暴風が巻き起こる。
カウンター魔法が発動した。
全ての物を巻き上げる旋風で、ゼルはぶっ飛んでしまい、砂煙で見えなくなった。
暴風と同時に、アスカの放った魔法の稲光を感じた。砂煙の中に雷鳴が轟く。
風と共に身体中に微弱な電気を感じる。カウンター魔法が発動するはずだから…大丈夫だ。そう思っていた。
それなのに…。次の瞬間目の前に閃光が走る。目が眩むのと同時に、身体に強い衝撃を感じた。
(アスカの魔法は…貫通した…?)
雷をまともに受けた衝撃で、手にしていた剣が手から溢れ落ちる。
どさりと膝から崩れ落ちた。同時に、この試合の終了を告げるベルが鳴り響いた。
***
「…あなた達…何…やってるの?」
破壊された実戦練習用の部屋に入ってきて、呆然としたのはイリーナ教官だ。
「バトル訓練はまだ始まってないのに……。何で耐魔法素材でできている部屋がこんなことになってるの…?何?魔王戦でもしたかった?」
そう言われてもおかしくはない。
シュウの治療を受けながら、イリーナ教官を見上げた。
どころ大きなヒビの入った、耐魔法のガラス。黒く煤けてしまった天井。スプリンクラーで水浸しになった部屋。
それに全員満身創痍。
治ってきているとはいえ、全身に大火傷を負ったテル。
利き手がザックリと斬れてしまい、血が吹き出しているアスカと、それを止血している傷だらけのゼル。
側頭部から血を流して、しゃがみ込んでいるレイ。
それと、シュウの膝の上で治癒魔法を受けている私。
「ユリアのカウンター魔法の魔力が尽きてよかったよ。そうじゃなかったら、治療も出来なかったから」
(そっか…治癒魔法も一応魔法だもんね)
あの時、アスカは雷魔法を早撃ちで二回放っていた。
一回目はゼルの攻撃に合わせたもの。その雷魔法はカウンター魔法「暴風」によって、弱体化させられた。
けれど『暴風』では、雷は防ぎきれなかった。
二人の攻撃で、レイはカウンター魔法に弱点に気付けたと言っていた。
同時に二つの属性を持つ攻撃を受けた時、発動される魔法はより威力が強い攻撃へのカウンター。
今の場合は、ゼル君のストーン属性の攻撃に反応した。
だから発動したのは『風』の魔法だった。風の魔法に、雷を打ち消す威力はなかった。
ただ、雷の威力を抑えることはできた。一回目の雷の魔法は微弱な静電気になって私に届いてしまった。
その電流は残りわずかとなったレイの魔力を駆け巡る。
それを防ごうと、レイの魔力はずっとカウンター魔法を放っている状態となってしまった。
そのせいで、魔力の消耗が早かったんだって。
そして…レイの魔力が切れた。そのタイミングで、アスカはもう一度雷魔法を放った。
アスカには、魔力が切れたことが見えていたから。
カウンター魔法に守られていると思っていた私はノーガードで雷を受け、気がついたらシュウの膝の上で治癒魔法を受けていた。
(魔力に守られているって油断してしまったら、こうなるんだ…。気をつけようっと…)
動くようになった手を動かしながら、そんなことを考えていた。
「まだ横になっててね?」
シュウはそう言うと、ゼルとアスカの元へと向かった。
テキパキ動くシュウとは違い、イリーナ教官はまだ立ち尽くしている。
「どうやったら、頑丈な実戦練習用の部屋をここまで破壊できるの?」
頭を抱えて大きなため息を吐いている。
「全部レイのせいです」
テルは座り込んでいるレイを指差して、しれっと言ってのけた。
「は?ここまで大破したのはテルのせいだ」
レイは側頭部を押さえながら、テルのことを睨んでいる。
「テルが変な武器を使ったせいで、最上級の炎魔法を室内で使うことになった。俺のせいじゃない」
売り言葉に買い言葉。戦いの時は冷静だし、すごく頼りになる二人なんだけど…。
対峙するといつもこんな感じになるのは、二人負けず嫌いだから。
共闘するよりも、俺の方が強いという気持ちがお互いに大きいからだ。
イリーナ教官は呆れながら、二人の顔を交互に見つめた。
「テルとレイのせいだってことは分かったから…。この部屋の修繕はあなた達二人でやりなさい」
「「はぁ…!?」」
「毎回口答えするのやめなさいよ?それと反省文」
テルは「何で俺が?」と、不服そうに睨みつけている。
「嫌だ。そんなことしてる暇なんてない」
レイに至ってはそんな口を叩いている始末。
「口答えしたから中庭の清掃も追加ね?もちろん二人で」
イリーナ教官に睨みつけられて、罰の悪そうに口元を覆っている。
「待ってください!俺は口答えしてないで……」
「テル?連帯責任だよ」
焦って答えるテルをイリーナ教官が静かに睨みつけている。
「テル君かわいそう…」
「シュウ、やめときなよ?巻き添えくらって、私たちまで反省文になっちゃう」
「そうですよ。二人に任せておきましょ」
申し訳なさそうにしているシュウに向かって、アスカとゼルは飄々とそんなことをいっている。
その声が遠くに響く。それに天井はまだぼやけている。
脳震盪って怖いなんて思いながら、ゆっくりと目を閉じた。
いつものバトル訓練より、ハードな新しい魔法の実験だった。
(しばらく…レイのカウンター魔法禁止にしよう…犠牲が多すぎる…)
シュウの瞳の色と同じだ。アメジスト色の光を放っていた。
(綺麗だな…)
そう、思っていたら。サーベルの刀身がレイの魔法を吸収した。
(何…この武器……!?)
私と同じように気を取られたレイ。
間髪入れず、魔力を吸収したサーベルを掲げて、襲いかかるテル。
その隙を狙って、ゼルが拳を振り上げて、アスカも手を掲げている。
三方向からの攻撃。さすがの私でも、全てを受けきることはできない。
その瞬間、レイの身体を思い切り突き飛ばした。
よろけて倒れたレイを尻目に、双剣を腰から取り出す。
ゼル君とアスカの攻撃は、受けるんじゃなくて当たりに行く。
カウンター魔法が発動したらすぐ、今度はレイを助けに走る。
テルの攻撃は重い。私じゃ受けきれない。けれど今は、レイのカウンター魔法がある。
(何とかなるかも…。多分だけど…。分からないけど…)
手にした双剣の一本をアスカに向かって槍のように投げた。
「っ!!ごめん!!アスカっ!!」
掲げた腕を剣が掠めた。思った以上に深く掠めた。苦痛に歪むアスカの顔に青ざめている場合じゃない。
すぐさまもう片方の剣をかまえて、ゼルへと向かう。
「アスカさんっ!?」
「っーー!!っ大丈夫!…ゼル!!合わせて!!」
「はい!」
(…合わせる?)
腕から血を滴らせながらも、アスカはもう片方の手を掲げて魔法を放つ。
アスカの魔法は気にしない。カウンターの魔法が発動するはずだから。
ゼルの拳に合わせて剣を振り下ろす。
ゼルの拳が身体に当たる直前で、暴風が巻き起こる。
カウンター魔法が発動した。
全ての物を巻き上げる旋風で、ゼルはぶっ飛んでしまい、砂煙で見えなくなった。
暴風と同時に、アスカの放った魔法の稲光を感じた。砂煙の中に雷鳴が轟く。
風と共に身体中に微弱な電気を感じる。カウンター魔法が発動するはずだから…大丈夫だ。そう思っていた。
それなのに…。次の瞬間目の前に閃光が走る。目が眩むのと同時に、身体に強い衝撃を感じた。
(アスカの魔法は…貫通した…?)
雷をまともに受けた衝撃で、手にしていた剣が手から溢れ落ちる。
どさりと膝から崩れ落ちた。同時に、この試合の終了を告げるベルが鳴り響いた。
***
「…あなた達…何…やってるの?」
破壊された実戦練習用の部屋に入ってきて、呆然としたのはイリーナ教官だ。
「バトル訓練はまだ始まってないのに……。何で耐魔法素材でできている部屋がこんなことになってるの…?何?魔王戦でもしたかった?」
そう言われてもおかしくはない。
シュウの治療を受けながら、イリーナ教官を見上げた。
どころ大きなヒビの入った、耐魔法のガラス。黒く煤けてしまった天井。スプリンクラーで水浸しになった部屋。
それに全員満身創痍。
治ってきているとはいえ、全身に大火傷を負ったテル。
利き手がザックリと斬れてしまい、血が吹き出しているアスカと、それを止血している傷だらけのゼル。
側頭部から血を流して、しゃがみ込んでいるレイ。
それと、シュウの膝の上で治癒魔法を受けている私。
「ユリアのカウンター魔法の魔力が尽きてよかったよ。そうじゃなかったら、治療も出来なかったから」
(そっか…治癒魔法も一応魔法だもんね)
あの時、アスカは雷魔法を早撃ちで二回放っていた。
一回目はゼルの攻撃に合わせたもの。その雷魔法はカウンター魔法「暴風」によって、弱体化させられた。
けれど『暴風』では、雷は防ぎきれなかった。
二人の攻撃で、レイはカウンター魔法に弱点に気付けたと言っていた。
同時に二つの属性を持つ攻撃を受けた時、発動される魔法はより威力が強い攻撃へのカウンター。
今の場合は、ゼル君のストーン属性の攻撃に反応した。
だから発動したのは『風』の魔法だった。風の魔法に、雷を打ち消す威力はなかった。
ただ、雷の威力を抑えることはできた。一回目の雷の魔法は微弱な静電気になって私に届いてしまった。
その電流は残りわずかとなったレイの魔力を駆け巡る。
それを防ごうと、レイの魔力はずっとカウンター魔法を放っている状態となってしまった。
そのせいで、魔力の消耗が早かったんだって。
そして…レイの魔力が切れた。そのタイミングで、アスカはもう一度雷魔法を放った。
アスカには、魔力が切れたことが見えていたから。
カウンター魔法に守られていると思っていた私はノーガードで雷を受け、気がついたらシュウの膝の上で治癒魔法を受けていた。
(魔力に守られているって油断してしまったら、こうなるんだ…。気をつけようっと…)
動くようになった手を動かしながら、そんなことを考えていた。
「まだ横になっててね?」
シュウはそう言うと、ゼルとアスカの元へと向かった。
テキパキ動くシュウとは違い、イリーナ教官はまだ立ち尽くしている。
「どうやったら、頑丈な実戦練習用の部屋をここまで破壊できるの?」
頭を抱えて大きなため息を吐いている。
「全部レイのせいです」
テルは座り込んでいるレイを指差して、しれっと言ってのけた。
「は?ここまで大破したのはテルのせいだ」
レイは側頭部を押さえながら、テルのことを睨んでいる。
「テルが変な武器を使ったせいで、最上級の炎魔法を室内で使うことになった。俺のせいじゃない」
売り言葉に買い言葉。戦いの時は冷静だし、すごく頼りになる二人なんだけど…。
対峙するといつもこんな感じになるのは、二人負けず嫌いだから。
共闘するよりも、俺の方が強いという気持ちがお互いに大きいからだ。
イリーナ教官は呆れながら、二人の顔を交互に見つめた。
「テルとレイのせいだってことは分かったから…。この部屋の修繕はあなた達二人でやりなさい」
「「はぁ…!?」」
「毎回口答えするのやめなさいよ?それと反省文」
テルは「何で俺が?」と、不服そうに睨みつけている。
「嫌だ。そんなことしてる暇なんてない」
レイに至ってはそんな口を叩いている始末。
「口答えしたから中庭の清掃も追加ね?もちろん二人で」
イリーナ教官に睨みつけられて、罰の悪そうに口元を覆っている。
「待ってください!俺は口答えしてないで……」
「テル?連帯責任だよ」
焦って答えるテルをイリーナ教官が静かに睨みつけている。
「テル君かわいそう…」
「シュウ、やめときなよ?巻き添えくらって、私たちまで反省文になっちゃう」
「そうですよ。二人に任せておきましょ」
申し訳なさそうにしているシュウに向かって、アスカとゼルは飄々とそんなことをいっている。
その声が遠くに響く。それに天井はまだぼやけている。
脳震盪って怖いなんて思いながら、ゆっくりと目を閉じた。
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