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最後の戦い(後編)
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「魔王……なのか?」
「いかにも。私が魔王だ」
俺の質問に答えた。
魔王が自分を魔王であると認めたぞ!
「魔王……死んでいなかったのか!? お前が悪の権化なのか!?」
「それはそうだ。私は魔王だからな」
た、確かに……!!
「私は破壊する。聖騎士達を……そしてこの世界をな!」
「聖騎士を!? 世界を!?」
「この調子で聖騎士達を殺して欲しかったのだ。そのようにお前に催眠をかけた。聖騎士達は私の邪魔ばかりするからな」
さ、催眠!?
俺……そんなことをされたか!?
「私は……魔王と契約をしてしまった……」
「オルセイン。貴様は元の世界に帰りたがっていた。世界を滅ぼしたら元の世界に返す約束をした。それ以降、貴様は魔剣シャルルリープを片手に私の言いなりだ。愛剣のシャルルリープを渡したのにもかかわらず、あまり役に立っていないがな」
そういう事情だったんだな……。
「魔王……俺は催眠にかかっているようには思えないけど」
「お前は自由気ままなハッピーライフを望んでいた。グリムリープを渡して自由にこの世界を破壊するように催眠をかけた」
「世界を……破壊するような催眠?」
身に覚えはないぞ。
「聖騎士アリアはお前にとって、倒したくて倒したくて仕方がない存在だっただろう?」
アリアさん……?
そうだ! アリアさんは人間とは思えないロボットのような対応をされた!
こ、怖かったぞ……。
目の前から消えて欲しかったのが正直なところだ。
「そ、そうだな……アリアさんはとても不気味な対応をされたぞ!」
「そう見えるように、お前に催眠をかけていたのだ。お前が聖騎士達と会話すると、ぶん殴りたくなりような相手に思えてしまうのだ」
そんな……! そうだったのか……。
そうとは知らずにアリアさん……すまない。
「先ほどはお前の脳内で【絶望】のスキルを使うようにも仕向けた。なかなかのドラゴンを召喚してくれたな。これで王都は私のものだ」
「ああ……俺は……なんてことを……!!」
「計算外だったのは、魔法使いのミレイだ」
「え……グリムを直してくれた子……」
「そう。彼女は私の姉だ」
「魔王の……姉!?」
「姉は私の邪魔ばかりしてくる。それでお前の命を狙ったのだ。グリムリープを横取りして自分の魔剣騎士を育てようとしていた。私より先に世界を破壊しようとしている」
そうか……。
まぁ、その話は割とどうでもいいかな。
「よくも……よくも俺の自由気ままなハッピーライフを!!」
「そう、それだ。その目的をもったがゆえに利用されたのだ。心に隙がある人間は催眠に堕ちやすい。元の世界で瀕死になって異世界転移したお前を私が回復せ、魔剣グリムリープを渡した。その後はグリムに世界を破壊するように誘導されたのだ」
魔王もグリムのことをグリムって呼んでいたのか……。
で、俺がグリムに誘導された……だと?
そうか……されていたのかもしれない。
なんかグリム怪しいな……って思ったし。
「さぁ、この王都にはお前にとって不快で不快で仕方がない聖騎士がたくさんいるぞ? 根絶やしにしてこい。いけ、グリム」
「グリム! グリムは俺の味方だよな?」
『主……残念ながら、私は魔王の武器です』
「グリムまで……!!」
「フハハッ!! 大人しく従え、魔剣騎士ハヤト」
「ちくしょう!! グリム! もっと俺と平和に旅をしたかったんだろ? さっき言っていたじゃないか!」
『はい、主』
「じゃあ、魔王を倒すぞ!」
『主……私は魔王の武器……』
「魔王! お前を……倒す!!! お前が恐れるものを召喚してやる! 魔王にとっての……【絶望】!!」
『主!? ま、またそのスキルを……!?』
新たに次元を切り裂いて召喚されて来たのは、聖騎士のアリアさんだ。
「はっ! 魔王ですか!? 魔王が目の前にいますね!! 最終目標です! 死ねぇ!! ホーリーソード!!」
「ぐわあああああっ!!」
魔王が灰になりながら吹っ飛ぶ。
あ、あっさり死んだぞ!?
アリアさんが強かった……。
それとも……魔王が弱かった?
「やりました! 魔王を倒しました!」
アリアさんがガッツポーズをしながら飛び跳ねて喜んでいる。
「グリム……協力してくれてありがとう」
『主……私は魔王の武器なのです。魔王が死んだら……消えます』
「なんだって!? グリム! グリムー!!」
『嘘です』
「嘘を突いて良いタイミングじゃないだろ!」
騒いでいる俺のことをアリアさんが見てきた。
「……って、魔剣騎士ハヤト!」
アリアさんの恐怖が俺を襲ってくる。
アリアさん……この場から消えてくれ……。
ぜんぜん消えないな。
俺が召喚したのに、念じても消えてくれないんだな。
仕方がない……。
「アリアさん、一緒にドラゴンを元の世界に戻しませんか? 俺、やらかして召喚しちゃったので!」
「あなたが犯人ですか! って、何やら改心してますか? 目の輝きが違います。そうですね! 行きましょう!」
アリアさんに話が通じるようになっている。
魔王が死んで俺の催眠が解けたか……。
オルセインが灰になっていく魔王の死体を見ている。
「魔王が死ぬなんて……。もう私は元の世界には帰れない」
オルセイン……?
そうか……魔王と契約していたんだもんな。
「そこのあなた、かなりの実力ですね。共にドラゴンのところに行きましょう!」
オルセインが渋々うなずく。
よし……みんなでドラゴンを制圧しよう!
---
その後、俺が召喚したドラゴンと皆で戦った。
一定数のダメージを与えると、元の世界に帰ってくれた。
王都の聖騎士達が食い止めてくれていたおかげで死人が出なくて良かった。
催眠が解けたおかげなのか、あれからアリアさんは話が通じて良い人に思えるようになった。
魔剣騎士オルセインは、魔王の妹のミレイさんに魔剣シャルルリープを渡した。
なんでも、その見返りとして元の世界に戻らせてもらったらしい。
今度は魔王の妹がシャルルリープを手にして何やら画策中みたいだ。
まぁ、悪巧みをしていても俺にはグリムがいるから、きっと打開できるだろう。
「グリム……これからは自由気ままなハッピーライフを送ろう」
『主……そうですね。私も自由になりました。魔王は私の扱いが雑だったので、嫌いだったんですよ』
「え!? お、俺も扱いが雑だったんじゃ……?」
俺のせいでグリムは魔短剣になってしまった……。
『私たち魔剣にとっては、実際に手に持って使って、会話してくれる人が1番大事ですから』
「グ、グリム……!!」
こうして俺は、この異世界でグリムと一緒に自由奔放に生きていけることになった……!!
【完】
「いかにも。私が魔王だ」
俺の質問に答えた。
魔王が自分を魔王であると認めたぞ!
「魔王……死んでいなかったのか!? お前が悪の権化なのか!?」
「それはそうだ。私は魔王だからな」
た、確かに……!!
「私は破壊する。聖騎士達を……そしてこの世界をな!」
「聖騎士を!? 世界を!?」
「この調子で聖騎士達を殺して欲しかったのだ。そのようにお前に催眠をかけた。聖騎士達は私の邪魔ばかりするからな」
さ、催眠!?
俺……そんなことをされたか!?
「私は……魔王と契約をしてしまった……」
「オルセイン。貴様は元の世界に帰りたがっていた。世界を滅ぼしたら元の世界に返す約束をした。それ以降、貴様は魔剣シャルルリープを片手に私の言いなりだ。愛剣のシャルルリープを渡したのにもかかわらず、あまり役に立っていないがな」
そういう事情だったんだな……。
「魔王……俺は催眠にかかっているようには思えないけど」
「お前は自由気ままなハッピーライフを望んでいた。グリムリープを渡して自由にこの世界を破壊するように催眠をかけた」
「世界を……破壊するような催眠?」
身に覚えはないぞ。
「聖騎士アリアはお前にとって、倒したくて倒したくて仕方がない存在だっただろう?」
アリアさん……?
そうだ! アリアさんは人間とは思えないロボットのような対応をされた!
こ、怖かったぞ……。
目の前から消えて欲しかったのが正直なところだ。
「そ、そうだな……アリアさんはとても不気味な対応をされたぞ!」
「そう見えるように、お前に催眠をかけていたのだ。お前が聖騎士達と会話すると、ぶん殴りたくなりような相手に思えてしまうのだ」
そんな……! そうだったのか……。
そうとは知らずにアリアさん……すまない。
「先ほどはお前の脳内で【絶望】のスキルを使うようにも仕向けた。なかなかのドラゴンを召喚してくれたな。これで王都は私のものだ」
「ああ……俺は……なんてことを……!!」
「計算外だったのは、魔法使いのミレイだ」
「え……グリムを直してくれた子……」
「そう。彼女は私の姉だ」
「魔王の……姉!?」
「姉は私の邪魔ばかりしてくる。それでお前の命を狙ったのだ。グリムリープを横取りして自分の魔剣騎士を育てようとしていた。私より先に世界を破壊しようとしている」
そうか……。
まぁ、その話は割とどうでもいいかな。
「よくも……よくも俺の自由気ままなハッピーライフを!!」
「そう、それだ。その目的をもったがゆえに利用されたのだ。心に隙がある人間は催眠に堕ちやすい。元の世界で瀕死になって異世界転移したお前を私が回復せ、魔剣グリムリープを渡した。その後はグリムに世界を破壊するように誘導されたのだ」
魔王もグリムのことをグリムって呼んでいたのか……。
で、俺がグリムに誘導された……だと?
そうか……されていたのかもしれない。
なんかグリム怪しいな……って思ったし。
「さぁ、この王都にはお前にとって不快で不快で仕方がない聖騎士がたくさんいるぞ? 根絶やしにしてこい。いけ、グリム」
「グリム! グリムは俺の味方だよな?」
『主……残念ながら、私は魔王の武器です』
「グリムまで……!!」
「フハハッ!! 大人しく従え、魔剣騎士ハヤト」
「ちくしょう!! グリム! もっと俺と平和に旅をしたかったんだろ? さっき言っていたじゃないか!」
『はい、主』
「じゃあ、魔王を倒すぞ!」
『主……私は魔王の武器……』
「魔王! お前を……倒す!!! お前が恐れるものを召喚してやる! 魔王にとっての……【絶望】!!」
『主!? ま、またそのスキルを……!?』
新たに次元を切り裂いて召喚されて来たのは、聖騎士のアリアさんだ。
「はっ! 魔王ですか!? 魔王が目の前にいますね!! 最終目標です! 死ねぇ!! ホーリーソード!!」
「ぐわあああああっ!!」
魔王が灰になりながら吹っ飛ぶ。
あ、あっさり死んだぞ!?
アリアさんが強かった……。
それとも……魔王が弱かった?
「やりました! 魔王を倒しました!」
アリアさんがガッツポーズをしながら飛び跳ねて喜んでいる。
「グリム……協力してくれてありがとう」
『主……私は魔王の武器なのです。魔王が死んだら……消えます』
「なんだって!? グリム! グリムー!!」
『嘘です』
「嘘を突いて良いタイミングじゃないだろ!」
騒いでいる俺のことをアリアさんが見てきた。
「……って、魔剣騎士ハヤト!」
アリアさんの恐怖が俺を襲ってくる。
アリアさん……この場から消えてくれ……。
ぜんぜん消えないな。
俺が召喚したのに、念じても消えてくれないんだな。
仕方がない……。
「アリアさん、一緒にドラゴンを元の世界に戻しませんか? 俺、やらかして召喚しちゃったので!」
「あなたが犯人ですか! って、何やら改心してますか? 目の輝きが違います。そうですね! 行きましょう!」
アリアさんに話が通じるようになっている。
魔王が死んで俺の催眠が解けたか……。
オルセインが灰になっていく魔王の死体を見ている。
「魔王が死ぬなんて……。もう私は元の世界には帰れない」
オルセイン……?
そうか……魔王と契約していたんだもんな。
「そこのあなた、かなりの実力ですね。共にドラゴンのところに行きましょう!」
オルセインが渋々うなずく。
よし……みんなでドラゴンを制圧しよう!
---
その後、俺が召喚したドラゴンと皆で戦った。
一定数のダメージを与えると、元の世界に帰ってくれた。
王都の聖騎士達が食い止めてくれていたおかげで死人が出なくて良かった。
催眠が解けたおかげなのか、あれからアリアさんは話が通じて良い人に思えるようになった。
魔剣騎士オルセインは、魔王の妹のミレイさんに魔剣シャルルリープを渡した。
なんでも、その見返りとして元の世界に戻らせてもらったらしい。
今度は魔王の妹がシャルルリープを手にして何やら画策中みたいだ。
まぁ、悪巧みをしていても俺にはグリムがいるから、きっと打開できるだろう。
「グリム……これからは自由気ままなハッピーライフを送ろう」
『主……そうですね。私も自由になりました。魔王は私の扱いが雑だったので、嫌いだったんですよ』
「え!? お、俺も扱いが雑だったんじゃ……?」
俺のせいでグリムは魔短剣になってしまった……。
『私たち魔剣にとっては、実際に手に持って使って、会話してくれる人が1番大事ですから』
「グ、グリム……!!」
こうして俺は、この異世界でグリムと一緒に自由奔放に生きていけることになった……!!
【完】
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