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これで終わり?
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「ハルちゃん探しは……本当にまかせちゃって大丈夫なんですか」
一応事情を知ってしまったので、少し気になる。
「いいよ、ここから先は俺たちの趣味だから」
「趣味?」
「あぁ、別にここでこいつを除霊して全て終わりにしてもいいんだが、そんなことアリスが納得しないだろ。でもその料金を圭介に払わせたり付き合わせたら、それは本当にボッタクリだからな」
だからここまでの料金で構わないし、後のことは俺たちに任せとけ。と山崎は言った。
「まあ、圭介が直接ぬいぐるみから恨みをかうようなことをしていた場合、もっと水増しするか追加料金をとってもいいんだが、ある意味今回は被害者だしそれに圭介の能力がなければ、このクマ公はこの先も見つかることなく置いてきぼりを食らっていただろうし、まあクマ公にとっては命の恩人とも言えなくはないしな」
そういって笑う。
「能力って、クマの夢をみるあれですか?」
圭介は今までそれを、なにか特別な力と考えたことはなかったので、少なからず驚いた。
同時にそんな能力があっても対処できないのでは、そんな力はいらないと思った。
「まあ、感受性豊かなのはいいことだ、これからもお得意様としてお見知りおきを」
冗談か本気か、山崎がそういって頭を下げた。
もうこんなことに巻き込まれるのは勘弁だ。というように圭介は泣きそうな表情で首を振る。
「からかうのもそれくらいにしておけ、こんなことめったにあることじゃない」
アリスが呆れたようにそう言う。どうやら圭介はまたも山崎にからかわれていたらしい。
「それじゃあ俺たちは帰るか。あと、この床は自分で直せよ」
山崎はそういうと自分であけた穴を指差した。
まあ一万円であの悪夢から開放されたのだし、アリスが怒ってくれなければもっと取られそうだったことを思えば……安いのか?
とりあえず圭介はわかったというように頷いた。まあ敷金が返ってこないことは確定だな。と思った。
「あぁ、あのこれは」
圭介はぬいぐるみの入っていた箱を指差す。
「そうだなついでだし」
そういうと山崎が箱を小脇に抱える。
「じゃあな」
「バイバイ」
そういうと二人はさっさと圭介の部屋を出て行った。
賑やかだった部屋の中が急に静かになる。
呆気ないほどさっぱりとした別れ。
長い間一緒に冒険したわけではないが、今日初めて知り合ったそれも商売の上でのつながりであったが、圭介はなんだかひとりだけ置いていかれたような寂しい気持ちを感じた。
それもほんの少しの間だけで、しばらくするとホッとしたように息を吐いた。
「なんだか、騒がしい人たちだったなぁ」
ぼそりと呟く。それから物でめちゃくちゃになった部屋をひとりで片付け始める。
その顔には自然に笑みが浮かんでいた。
一応事情を知ってしまったので、少し気になる。
「いいよ、ここから先は俺たちの趣味だから」
「趣味?」
「あぁ、別にここでこいつを除霊して全て終わりにしてもいいんだが、そんなことアリスが納得しないだろ。でもその料金を圭介に払わせたり付き合わせたら、それは本当にボッタクリだからな」
だからここまでの料金で構わないし、後のことは俺たちに任せとけ。と山崎は言った。
「まあ、圭介が直接ぬいぐるみから恨みをかうようなことをしていた場合、もっと水増しするか追加料金をとってもいいんだが、ある意味今回は被害者だしそれに圭介の能力がなければ、このクマ公はこの先も見つかることなく置いてきぼりを食らっていただろうし、まあクマ公にとっては命の恩人とも言えなくはないしな」
そういって笑う。
「能力って、クマの夢をみるあれですか?」
圭介は今までそれを、なにか特別な力と考えたことはなかったので、少なからず驚いた。
同時にそんな能力があっても対処できないのでは、そんな力はいらないと思った。
「まあ、感受性豊かなのはいいことだ、これからもお得意様としてお見知りおきを」
冗談か本気か、山崎がそういって頭を下げた。
もうこんなことに巻き込まれるのは勘弁だ。というように圭介は泣きそうな表情で首を振る。
「からかうのもそれくらいにしておけ、こんなことめったにあることじゃない」
アリスが呆れたようにそう言う。どうやら圭介はまたも山崎にからかわれていたらしい。
「それじゃあ俺たちは帰るか。あと、この床は自分で直せよ」
山崎はそういうと自分であけた穴を指差した。
まあ一万円であの悪夢から開放されたのだし、アリスが怒ってくれなければもっと取られそうだったことを思えば……安いのか?
とりあえず圭介はわかったというように頷いた。まあ敷金が返ってこないことは確定だな。と思った。
「あぁ、あのこれは」
圭介はぬいぐるみの入っていた箱を指差す。
「そうだなついでだし」
そういうと山崎が箱を小脇に抱える。
「じゃあな」
「バイバイ」
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賑やかだった部屋の中が急に静かになる。
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長い間一緒に冒険したわけではないが、今日初めて知り合ったそれも商売の上でのつながりであったが、圭介はなんだかひとりだけ置いていかれたような寂しい気持ちを感じた。
それもほんの少しの間だけで、しばらくするとホッとしたように息を吐いた。
「なんだか、騒がしい人たちだったなぁ」
ぼそりと呟く。それから物でめちゃくちゃになった部屋をひとりで片付け始める。
その顔には自然に笑みが浮かんでいた。
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