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第二章 青春をもう一度
ユアンの長い夜
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「それにしても良く眠っているな。ただ待っているのも飽きたし──」
男子生徒の一人が卑猥《ひわい》な笑みを浮かべて一歩メアリーに近づいた。刹那その生徒が突然部屋の中を吹き抜けた突風によって壁にうちつけられる。
「なんだ!?」
戸惑っているもう一人も、次の瞬間には「グハッ」と呻いたかと思うと前のめりに倒れた。
「どうした!?何が起きてる」
倒れた生徒に駆け寄ろうとした最後の一人は、すでに仲間が意識を失っていることに気が付くと
「くそ!誰だ!」
姿の見えない敵に対し、一旦扉の近くまで戻り扉を背にして臨戦態勢を取った。
「いったい……何がどうなってる!?」
「気をつけろ!姿が見えない何かがいるぞ!」
扉を背にした生徒が、初めに風で吹き飛ばされわしたがフラフラと頭を押さえながら立ち上がった仲間にそう声をあげた。
「ならばっ。土魔法”砂粒手”!」
起き上がった生徒が魔法を発動させる。するとルナが訓練のために置いていた土や小さな砂くずが舞い上がり一斉に部屋の中を飛び回った。
「そこか!」
砂の粒が何もない空間にくっついて人のような形を浮かび上がらせる、それを見た土属性の生徒が続けざまに魔法を唱えようとした。
だがそれよりほんのちょっと早く、砂粒を身にまとったままそれが生徒にグンと迫り、生徒の腹に鋭い一撃を加えた。
ボロボロと砂粒手が落ちていくかわりにそこから生まれてくるようにそれが姿を現した。
「おまえが、なぜ……?」
そこにノーマークだったはずのユアンの姿を見て男子生徒が最後にそう呟いた。
「火魔法”ファイヤーボール”!」
キール直伝の鋭いボディーブローを受けた生徒ごと、ユアンに向けて扉の前にいる最後の男が魔法を放つ。
「風魔法”暴風”」
ユアンはとっさに男を床に投げ捨てると、素早く身を翻《ひるがえ》し魔法の言葉を叫ぶ。
魔法の威力としては暴風の方が強いはずなのだが相性が悪かった。魔法は二人の間で相殺され消滅する。
「ウッ」
ユアンが痛みに顔をゆがめた。強い魔法を連続で使った手から血がしたたり落ちる。
「お前は、魔法もなにも使えないやつ!?」
ローズマリーの読み通り、気にも止めていなかったユアンが目の前に急に現れそして使えるはずのない魔法を使って攻撃をしてきたのだ、相手の生徒の狼狽ぶりはそれは滑稽だった。
しかし、すぐに生徒はユアンを敵として認め次の攻撃を仕掛けて来る。
「火魔法”ファイヤーボール”」
「土魔法”お兄様”」
ユアンはソファに駆け寄りメアリーを自分の胸の中に引き寄せると、相手と自分たちの間に天井まで届くような巨大な土人形を壁として作りだす。
「メアリー!」
「ユアン様!」
メアリーはすでに目を覚ましていた。拘束していたものをすべて取り除くとメアリーは潤んだ若草色の瞳で震える声でユアンの名を叫んだ。
「遅くなってごめんメアリー」
安心させるように穏やかにほほ笑む、そして隠密の男から渡されていた最後の認識阻害魔法が込められている魔法石をそっとメアリーの手に握らせる。
「これで姿が見えなくなるから、僕が相手の気を引いてる隙に外に逃げて。レイモンドの部下たちが近くまできてるはずだから」
「嫌です!ユアン様だけ置いいけません」
メアリーは傷だらけのユアンの手に回復魔法をかけようと手をかざす。
「もう土魔法が消える。それにあの二人だって」
目を覚ませばすぐに攻撃してくるだろう。そうなってはユアン一人ではもうどうしようもない。
「お願いだよメアリー、僕に君を守らせて」
若草色の瞳から流れる涙をユアンは優しくぬぐうと、駄々をこねる子供をあやすようなやさしい口調でそう言った。
「ユアン様、……──」
ユアンはメアリーの手に自分の手を重ねると認識阻害魔法を発動させる。
「どうした?これで終わりか、ほらもうすぐダンスパーティーは終わりだぞ」
扉の近くにいる男子生徒は連続でユアンが作り出した壁に向かってファイヤーボールを打ち続けている。
別に大きな魔法で相手を傷つける必要はない、こうして防御させ続けてダンスパーティーが終わるまでの時間を稼げれば勝ちになる。だからあえて魔力の消耗の少ないファイヤーボールのみを先ほどから打ち続けているのだ。
その時ふわりと風が男の横を通りすぎた気がした、それと同時に扉が開く。
「これだからおんぼろ小屋は」と舌打ちしたが、次の瞬間生徒は開かれた扉に向かって手をかざしていた。
「同じ手に引っかかるかよ!」
生徒が扉に向かって呪文を唱えようとするのと同時に土の壁が消えた、そしてそこにいるはずないと思っていたユアンの姿を見て生徒の判断が一瞬遅れた。
「火魔法”火炎放射”!!」
ローズマリーの魔力が込められた魔法石を握りしめ魂の限りユアンが叫ぶ。
相殺すべくユアンの方に手を向けた時にはもう遅かった。
生徒の体が激しい炎に包まれる。
「うわー!!」
悲痛な悲鳴があがった。ユアンがハッと我に返る。そして慌てて土魔法を使い炎に包まれている生徒に土をかぶせて消火する。
「うぅぅ──」
魔法の耐性が高い魔法学部の制服を着ていたおかげか、消火が早かったおかげかローズマリーの炎に焼かれた男子生徒は髪は焼けてチリチリになっていたが、命に別状はなさそうだった。戦意ももうないようで土の下で放心状態になっている。
「ユアン様!」
その時隠密部隊と無事合流できたメアリーが扉を勢いよく開け飛び込んできた。
狭いわりにこぎれいに片づけられていたはずの部屋は見るも無残なほど、壊され砂と土にまみれになり一部は焼き崩れていた。
そこに転がる三人の男子生徒と一人ボロボロになりながら立っているユアンの姿を見つけ、メアリーがウッと言葉を詰まらせた。
「ユアン──さま……よかった」
隠密部隊が三人の生徒たちを確保する中、メアリーはユアンに抱き抱きつくと安堵の涙をポロポロと流した。
「ユアン様、手、見せて」
切り刻まれ出血していた手は、最後に使った火魔法のせいで出血面が焼かれ熱凝固作用で血は止まってはいたが、傷だらけで焼きただれていた。
男子生徒の一人が卑猥《ひわい》な笑みを浮かべて一歩メアリーに近づいた。刹那その生徒が突然部屋の中を吹き抜けた突風によって壁にうちつけられる。
「なんだ!?」
戸惑っているもう一人も、次の瞬間には「グハッ」と呻いたかと思うと前のめりに倒れた。
「どうした!?何が起きてる」
倒れた生徒に駆け寄ろうとした最後の一人は、すでに仲間が意識を失っていることに気が付くと
「くそ!誰だ!」
姿の見えない敵に対し、一旦扉の近くまで戻り扉を背にして臨戦態勢を取った。
「いったい……何がどうなってる!?」
「気をつけろ!姿が見えない何かがいるぞ!」
扉を背にした生徒が、初めに風で吹き飛ばされわしたがフラフラと頭を押さえながら立ち上がった仲間にそう声をあげた。
「ならばっ。土魔法”砂粒手”!」
起き上がった生徒が魔法を発動させる。するとルナが訓練のために置いていた土や小さな砂くずが舞い上がり一斉に部屋の中を飛び回った。
「そこか!」
砂の粒が何もない空間にくっついて人のような形を浮かび上がらせる、それを見た土属性の生徒が続けざまに魔法を唱えようとした。
だがそれよりほんのちょっと早く、砂粒を身にまとったままそれが生徒にグンと迫り、生徒の腹に鋭い一撃を加えた。
ボロボロと砂粒手が落ちていくかわりにそこから生まれてくるようにそれが姿を現した。
「おまえが、なぜ……?」
そこにノーマークだったはずのユアンの姿を見て男子生徒が最後にそう呟いた。
「火魔法”ファイヤーボール”!」
キール直伝の鋭いボディーブローを受けた生徒ごと、ユアンに向けて扉の前にいる最後の男が魔法を放つ。
「風魔法”暴風”」
ユアンはとっさに男を床に投げ捨てると、素早く身を翻《ひるがえ》し魔法の言葉を叫ぶ。
魔法の威力としては暴風の方が強いはずなのだが相性が悪かった。魔法は二人の間で相殺され消滅する。
「ウッ」
ユアンが痛みに顔をゆがめた。強い魔法を連続で使った手から血がしたたり落ちる。
「お前は、魔法もなにも使えないやつ!?」
ローズマリーの読み通り、気にも止めていなかったユアンが目の前に急に現れそして使えるはずのない魔法を使って攻撃をしてきたのだ、相手の生徒の狼狽ぶりはそれは滑稽だった。
しかし、すぐに生徒はユアンを敵として認め次の攻撃を仕掛けて来る。
「火魔法”ファイヤーボール”」
「土魔法”お兄様”」
ユアンはソファに駆け寄りメアリーを自分の胸の中に引き寄せると、相手と自分たちの間に天井まで届くような巨大な土人形を壁として作りだす。
「メアリー!」
「ユアン様!」
メアリーはすでに目を覚ましていた。拘束していたものをすべて取り除くとメアリーは潤んだ若草色の瞳で震える声でユアンの名を叫んだ。
「遅くなってごめんメアリー」
安心させるように穏やかにほほ笑む、そして隠密の男から渡されていた最後の認識阻害魔法が込められている魔法石をそっとメアリーの手に握らせる。
「これで姿が見えなくなるから、僕が相手の気を引いてる隙に外に逃げて。レイモンドの部下たちが近くまできてるはずだから」
「嫌です!ユアン様だけ置いいけません」
メアリーは傷だらけのユアンの手に回復魔法をかけようと手をかざす。
「もう土魔法が消える。それにあの二人だって」
目を覚ませばすぐに攻撃してくるだろう。そうなってはユアン一人ではもうどうしようもない。
「お願いだよメアリー、僕に君を守らせて」
若草色の瞳から流れる涙をユアンは優しくぬぐうと、駄々をこねる子供をあやすようなやさしい口調でそう言った。
「ユアン様、……──」
ユアンはメアリーの手に自分の手を重ねると認識阻害魔法を発動させる。
「どうした?これで終わりか、ほらもうすぐダンスパーティーは終わりだぞ」
扉の近くにいる男子生徒は連続でユアンが作り出した壁に向かってファイヤーボールを打ち続けている。
別に大きな魔法で相手を傷つける必要はない、こうして防御させ続けてダンスパーティーが終わるまでの時間を稼げれば勝ちになる。だからあえて魔力の消耗の少ないファイヤーボールのみを先ほどから打ち続けているのだ。
その時ふわりと風が男の横を通りすぎた気がした、それと同時に扉が開く。
「これだからおんぼろ小屋は」と舌打ちしたが、次の瞬間生徒は開かれた扉に向かって手をかざしていた。
「同じ手に引っかかるかよ!」
生徒が扉に向かって呪文を唱えようとするのと同時に土の壁が消えた、そしてそこにいるはずないと思っていたユアンの姿を見て生徒の判断が一瞬遅れた。
「火魔法”火炎放射”!!」
ローズマリーの魔力が込められた魔法石を握りしめ魂の限りユアンが叫ぶ。
相殺すべくユアンの方に手を向けた時にはもう遅かった。
生徒の体が激しい炎に包まれる。
「うわー!!」
悲痛な悲鳴があがった。ユアンがハッと我に返る。そして慌てて土魔法を使い炎に包まれている生徒に土をかぶせて消火する。
「うぅぅ──」
魔法の耐性が高い魔法学部の制服を着ていたおかげか、消火が早かったおかげかローズマリーの炎に焼かれた男子生徒は髪は焼けてチリチリになっていたが、命に別状はなさそうだった。戦意ももうないようで土の下で放心状態になっている。
「ユアン様!」
その時隠密部隊と無事合流できたメアリーが扉を勢いよく開け飛び込んできた。
狭いわりにこぎれいに片づけられていたはずの部屋は見るも無残なほど、壊され砂と土にまみれになり一部は焼き崩れていた。
そこに転がる三人の男子生徒と一人ボロボロになりながら立っているユアンの姿を見つけ、メアリーがウッと言葉を詰まらせた。
「ユアン──さま……よかった」
隠密部隊が三人の生徒たちを確保する中、メアリーはユアンに抱き抱きつくと安堵の涙をポロポロと流した。
「ユアン様、手、見せて」
切り刻まれ出血していた手は、最後に使った火魔法のせいで出血面が焼かれ熱凝固作用で血は止まってはいたが、傷だらけで焼きただれていた。
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