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アリナ、リズと遭遇する2
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ローラ(自分の体)が怪我をしてしまうのは嫌だ。それ以上にローラが勝負するということはローラは魔術を使うということだろう。
「ダメ……」
しかしアリナの声は、二人の耳に届かない。
ローラはこの数週間で物にしたアリナの黒魔法を器用に使って、リズの攻撃をひらりひらりとかわしながら、応戦している。
「ローラ様今のうちに、教会に……」
ローラがそうアリナに声をかけた。しかしアリナはその場から一歩も動こうとせず、小さく震えているように見えた。
その様子にローラが眉を顰める。
「ローラ様?」
「アリナ嬢、人様の心配をしているとは余裕だな」
その時である。
「アリナっ!」
ローラが思わず、アリナの名を叫んだ。
それと同時にアリナの魂の入ったローラの体が眩い光を放った。
「眩しいっ!」
ローラに剣を振るかざしていたリズが、思わず目をつぶる。それと同時にキンという耳鳴りのような音がしたかと思ったら、突風があおられ転倒した。
「キャー!」
近くにいた生徒たちが突然巻き起こった強い風に悲鳴を上げる。その中にはリズと同じように尻もちをついたり、転がるものもいた。
「落ち着け!」
この突風の原因がアリナであるとすぐわかったローラが叫んだ。
「ローラ……」
一瞬大きく目を見開き、ローラと目が合ったアリナは、次の瞬間その場に崩れ落ちた。
「アリナっ!」
再び大きな声で名前を呼んでしまったが、いまそれをいぶかしがる余裕のある人間は近くにはいなかった。
ローラはアリナの体を抱きかかえた。
「重い」
そのまま教会まで抱きかかえていこうとしたが、ローラは持ち上げただけで体が悲鳴を上げた。
アリナの体がひ弱ということもあるだろうが、これが自分の体であることが悲しくなる重さだった。
「大丈夫か」
その時、リズが駆け寄って来た。
誰のせいでこんなことになっているのかと、思わず睨みつけてしまったがいまは争っている場合ではない。
「リズ様。一先ず決闘は休戦です」
「あぁ、わかってる」
「ローラ様を教会の中に」
言うや否や、リズは軽々とアリナであるローラの体をお姫様抱っこすると。教会に走った。
見た目はアリナたちと同じぐらい華奢に見えるが、そこはやはり騎士である。同じ女でも魔術師とは体の鍛え方が違うようだ。
前を走るリズを睨みながらローラは軽く唇を噛みしめた。
「ダメ……」
しかしアリナの声は、二人の耳に届かない。
ローラはこの数週間で物にしたアリナの黒魔法を器用に使って、リズの攻撃をひらりひらりとかわしながら、応戦している。
「ローラ様今のうちに、教会に……」
ローラがそうアリナに声をかけた。しかしアリナはその場から一歩も動こうとせず、小さく震えているように見えた。
その様子にローラが眉を顰める。
「ローラ様?」
「アリナ嬢、人様の心配をしているとは余裕だな」
その時である。
「アリナっ!」
ローラが思わず、アリナの名を叫んだ。
それと同時にアリナの魂の入ったローラの体が眩い光を放った。
「眩しいっ!」
ローラに剣を振るかざしていたリズが、思わず目をつぶる。それと同時にキンという耳鳴りのような音がしたかと思ったら、突風があおられ転倒した。
「キャー!」
近くにいた生徒たちが突然巻き起こった強い風に悲鳴を上げる。その中にはリズと同じように尻もちをついたり、転がるものもいた。
「落ち着け!」
この突風の原因がアリナであるとすぐわかったローラが叫んだ。
「ローラ……」
一瞬大きく目を見開き、ローラと目が合ったアリナは、次の瞬間その場に崩れ落ちた。
「アリナっ!」
再び大きな声で名前を呼んでしまったが、いまそれをいぶかしがる余裕のある人間は近くにはいなかった。
ローラはアリナの体を抱きかかえた。
「重い」
そのまま教会まで抱きかかえていこうとしたが、ローラは持ち上げただけで体が悲鳴を上げた。
アリナの体がひ弱ということもあるだろうが、これが自分の体であることが悲しくなる重さだった。
「大丈夫か」
その時、リズが駆け寄って来た。
誰のせいでこんなことになっているのかと、思わず睨みつけてしまったがいまは争っている場合ではない。
「リズ様。一先ず決闘は休戦です」
「あぁ、わかってる」
「ローラ様を教会の中に」
言うや否や、リズは軽々とアリナであるローラの体をお姫様抱っこすると。教会に走った。
見た目はアリナたちと同じぐらい華奢に見えるが、そこはやはり騎士である。同じ女でも魔術師とは体の鍛え方が違うようだ。
前を走るリズを睨みながらローラは軽く唇を噛みしめた。
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