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第3幕 溢れる疑惑
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悠斗がご飯を作り、俺が食べ終わった食器を洗うという暗黙のルールが昔からできあがっている。食べ終わったあとは率先して片付けを始める。キッチンで食器を洗っていると、うしろから抱きしめられ、俺の頭にキスを繰り返す悠斗に、照れ隠しで邪険な態度をとってしまう。
「ちょっと、動きにくいだろ? 俺、汗臭いし……」
「全然臭くないし。付き合いたてだもん。イチャイチャしたいじゃん」
「今じゃなくてもいいじゃんか」
「瀬菜のケチ。片したあとならいいの?」
「うん……いいけど」
「ふふっ、一緒にお風呂に入ろ?」
「なら引っ付いていないで、お風呂入れて来い」
悠斗を引き剥がしお皿を洗い水気を拭き取ると棚に戻し、次回すぐに料理ができるように綺麗にシンクも磨く。綺麗な台所は清潔感があって気持ちがいいものだ。
「ピカピカだね。いい奥さんだな♡」
「奥さんって……俺そっちなの? お風呂もう入れる?」
「うん、二人で入るなら、そんなに湯船溜めなくても大丈夫だし行こ?」
手を繋がれバスルームに向かい、お互いの服を脱がせ合う。今日プレゼントして貰ったヘアピンも外し、なくさないように小物ケースに入れる。洗い場で軽く頭からシャワーを浴びて湯船に浸かると、うしろから悠斗に抱きしめられる。
「気持ちイイー♪ 今日意外と歩いたんだな」
「うん、お買い物って歩いてないようで歩いちゃっているから。瀬菜の足、結構パンパンだね」
足をモミモミとマッサージしてくれる悠斗に、至れり尽くせりだと吐息が漏れてしまう。リラックスしている俺とは対象的に、悠斗の股間が先ほどから俺の尻にあたっている。
ははは……お前のちんこもパンパンだな……。
今日は朝から健全に外出していたので、エッチなことはお預けだった。ここ何日間かの乱れた生活を考えれば、お尻の違和感にも納得できる。
「洗いっこしねぇ?」
悠斗のものに気づかないフリをしながら提案する。
先に悠斗が俺の髪や背中を洗い交代する。悠斗のうしろに立ち頭を洗っていると、いつも見上げている悠斗の見えないところが見え、ちょっと得した気分になってしまう。
あれ……ここ赤い……キスマーク?
俺こんなところに付けたかな?
エッチのときはいつも我を忘れてしまい、いまいち自分の行動が思い出せない。基本俺が痕を悠斗に残すような口付けはしていない気がする。
「瀬菜? どうかした?」
ぼんやりする俺に、悠斗が声をかけてくる。
「──ああ、ごめん……お湯かけるぞ?」
シャワーを捻りお湯をかけて頭の泡を洗い流す。スポンジを泡立て大きな背中を洗っていく。気持ちがいいと悠斗が掠れた声をあげる。それが妙に艶かしくて下半身が反応してしまう。
「悠斗、前は自分でやって!」
「えー、瀬菜に泡まみれにして欲しいいなー」
ブツブツ言う悠斗に背後からスポンジを渡すと、首筋に視線を向けてしまう。気になって仕方がない。自然と手が伸び首に腕を回すと、うしろから抱きつき赤くなっている首筋にキスをする。
悠斗は俺の恋人だぞと、見えないなにかに嫉妬する。ちゅっちゅと何度もキスをし吸い上げると、ビクッと肩を跳ねさせる悠斗に大胆に振る舞ってしまう。悠斗の背中に身体を擦り付け、泡でヌルヌルと乳首と陰茎を刺激する。
「んっ、ふっ……悠斗……んっ」
「──っ! 瀬菜……なんのサービス?」
そんな俺の行為に悠斗も一気に欲情し、俺を背中から引き剥がすと、向かい合わせに跨がせ俺を座らせた。
「どうしたの? こんなエッチで積極的な瀬菜見たことない。嬉しいけど、夢かなにか?」
俺の咄嗟の行動に悠斗は窺うようにじっと見つめてくる。
少し膨れた様子で俺は悠斗に今の気持ちを伝えた。
「夢じゃない。俺、お前が今すぐ欲しい。悠斗は俺の……だよな?」
「ん? もちろん俺は瀬菜のものだよ。俺も瀬菜が欲しい。でも、その前に解さないと。協力してくれる?」
コクリと頷くと、悠斗はチュッと啄むキスをし言った。
「ふふっ、なら俺の前、瀬菜の身体でさっきみたいに洗って欲しいな」
「うん、洗うから……早くちょうだい……」
「ちょっと、動きにくいだろ? 俺、汗臭いし……」
「全然臭くないし。付き合いたてだもん。イチャイチャしたいじゃん」
「今じゃなくてもいいじゃんか」
「瀬菜のケチ。片したあとならいいの?」
「うん……いいけど」
「ふふっ、一緒にお風呂に入ろ?」
「なら引っ付いていないで、お風呂入れて来い」
悠斗を引き剥がしお皿を洗い水気を拭き取ると棚に戻し、次回すぐに料理ができるように綺麗にシンクも磨く。綺麗な台所は清潔感があって気持ちがいいものだ。
「ピカピカだね。いい奥さんだな♡」
「奥さんって……俺そっちなの? お風呂もう入れる?」
「うん、二人で入るなら、そんなに湯船溜めなくても大丈夫だし行こ?」
手を繋がれバスルームに向かい、お互いの服を脱がせ合う。今日プレゼントして貰ったヘアピンも外し、なくさないように小物ケースに入れる。洗い場で軽く頭からシャワーを浴びて湯船に浸かると、うしろから悠斗に抱きしめられる。
「気持ちイイー♪ 今日意外と歩いたんだな」
「うん、お買い物って歩いてないようで歩いちゃっているから。瀬菜の足、結構パンパンだね」
足をモミモミとマッサージしてくれる悠斗に、至れり尽くせりだと吐息が漏れてしまう。リラックスしている俺とは対象的に、悠斗の股間が先ほどから俺の尻にあたっている。
ははは……お前のちんこもパンパンだな……。
今日は朝から健全に外出していたので、エッチなことはお預けだった。ここ何日間かの乱れた生活を考えれば、お尻の違和感にも納得できる。
「洗いっこしねぇ?」
悠斗のものに気づかないフリをしながら提案する。
先に悠斗が俺の髪や背中を洗い交代する。悠斗のうしろに立ち頭を洗っていると、いつも見上げている悠斗の見えないところが見え、ちょっと得した気分になってしまう。
あれ……ここ赤い……キスマーク?
俺こんなところに付けたかな?
エッチのときはいつも我を忘れてしまい、いまいち自分の行動が思い出せない。基本俺が痕を悠斗に残すような口付けはしていない気がする。
「瀬菜? どうかした?」
ぼんやりする俺に、悠斗が声をかけてくる。
「──ああ、ごめん……お湯かけるぞ?」
シャワーを捻りお湯をかけて頭の泡を洗い流す。スポンジを泡立て大きな背中を洗っていく。気持ちがいいと悠斗が掠れた声をあげる。それが妙に艶かしくて下半身が反応してしまう。
「悠斗、前は自分でやって!」
「えー、瀬菜に泡まみれにして欲しいいなー」
ブツブツ言う悠斗に背後からスポンジを渡すと、首筋に視線を向けてしまう。気になって仕方がない。自然と手が伸び首に腕を回すと、うしろから抱きつき赤くなっている首筋にキスをする。
悠斗は俺の恋人だぞと、見えないなにかに嫉妬する。ちゅっちゅと何度もキスをし吸い上げると、ビクッと肩を跳ねさせる悠斗に大胆に振る舞ってしまう。悠斗の背中に身体を擦り付け、泡でヌルヌルと乳首と陰茎を刺激する。
「んっ、ふっ……悠斗……んっ」
「──っ! 瀬菜……なんのサービス?」
そんな俺の行為に悠斗も一気に欲情し、俺を背中から引き剥がすと、向かい合わせに跨がせ俺を座らせた。
「どうしたの? こんなエッチで積極的な瀬菜見たことない。嬉しいけど、夢かなにか?」
俺の咄嗟の行動に悠斗は窺うようにじっと見つめてくる。
少し膨れた様子で俺は悠斗に今の気持ちを伝えた。
「夢じゃない。俺、お前が今すぐ欲しい。悠斗は俺の……だよな?」
「ん? もちろん俺は瀬菜のものだよ。俺も瀬菜が欲しい。でも、その前に解さないと。協力してくれる?」
コクリと頷くと、悠斗はチュッと啄むキスをし言った。
「ふふっ、なら俺の前、瀬菜の身体でさっきみたいに洗って欲しいな」
「うん、洗うから……早くちょうだい……」
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