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第2幕 逃亡劇の果てに
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快感と幸福感に包まれ、頭の中がぼんやりとしている。
「身体、大丈夫? 痛くない?」
「へーき……んっ……あぁ──ッ!」
悠斗が体内から出ていくだけで、敏感に甘い声を上げてしまう。
「ふふっ、タオルとお水持って来るね」
悠斗は俺の頬にキスを落とすと寝室を出て行った。
横たわったまま息を整えていると少しづつ冷静になっていく。
俺……悠斗と──セックス……。
男同士でもできるとは聞いたことあるけど、まさか自分が……。
気持ち良過ぎて変なこと言っちゃったかも……。
「瀬菜、また百面相しているの? 可愛いね。お水飲める?」
「ああ、ありがと──ッ! あぅ、へ……っ、わっ!」
身体を起こすと後孔からドロリとした液体が零れ、まるで自分が粗相をしたようで焦ってしまう。慌てる俺に悠斗はクスッと笑い、とんでもないことを言ってきた。
「お尻平気? 掻き出すからこっちに向けて?」
「えっ……い、いい……大丈夫……だし」
悠斗のアレが入ってるだけでも恥ずかしかったのに!
目視されるなんてもっと精神的に恥ずかしい!
俺、結構色々あり過ぎてこれ以上はマジ無理!
ベッドボードまでゆっくり後退りすると、悠斗も距離をつめてくる。小動物のようにフルフル震える俺に、怖くないからと甘い笑顔で説得してくる。
「そのままだとお腹壊しちゃうよ?」
「大丈夫……俺、あとで自分でやるし……」
「初めてなんだから瀬菜じゃ無理だよ?」
「へーき……本当に……できるし……」
悠斗はベッドボードに手をつき、不敵に口角を上げ俺の首筋に唇を寄せ吸い上げると耳元で囁いた。
「そういえば……瀬菜の気持ち聞いて舞い上がっていた。ペナルティーもあるし、今日の零時までは奴隷だから好きにできるんだった」
ゾワっと肌を粟立て青ざめる。
「へっ……すみませんでした! お尻出す! 悠斗にしてもらうから‼︎」
「うん、お望み通りいっぱいしてあげるよ♡」
ご主人様、王子様……いったいなにをいっぱいなんでしょうか……。
俺……ここから無事に帰れるのでしょうか……。
悠斗はそれは丁寧に頭の天辺から足の指先までキスをすると、そのまま身体を反転させ俺をうつ伏せにした。腰を持ち上げると、指を差し込み中の具合を確かめているようだ。
うぅ……見られてる……。
早く終わってくれ!
「傷付いていないし、大丈夫そうだね」
「んっ……、へーきだってば。もういいだろ?」
悠斗は奴隷だなんだと言いつつ俺には甘い。けれどそんな風に思う俺も甘いのだ。抜けていく指先にホッとすると、先ほど体験したばかりの熱を持ったものが俺の後孔をノックしてきた。
「……へっ?」
「瀬菜の中、本当に最高。それじゃ二回戦目、始めようか?」
「二回戦?」
なんの戦いなのだと考える時間も与えられず、悠斗は俺を貫いてきた。
「お、俺、初心者だ──ッ、ばかぁあああーーぅんッ‼︎」
一番太い部分が蕾を通り過ぎると、一気に奥まで穿ってくる。前に前に逃げを打つ俺の腰を引き寄せ、ゆるゆると内部を嬲られる。果てたばかりだというのに、悠斗のペニスは全く衰えておらず、むしろ今のほうが硬度があるような気がする。
「はぁ、ああ、んんっ……んっ、ヤ……も、きもちぃ……やらぁッ!」
「そんなに気持ちいい? 良かった。もっともっと擦ってあげるよ?」
「ちがぅ……あぁっ、ゆーと……俺、男なのッ……なんッれ、こんなッああぁ!」
「ん? 瀬菜、男とかは関係ないよ? セックスはお互いの気持ちが大切だからね」
ああ……そうか──。
好きな相手だから余計に気持ちがいいんだ……。
「身体、大丈夫? 痛くない?」
「へーき……んっ……あぁ──ッ!」
悠斗が体内から出ていくだけで、敏感に甘い声を上げてしまう。
「ふふっ、タオルとお水持って来るね」
悠斗は俺の頬にキスを落とすと寝室を出て行った。
横たわったまま息を整えていると少しづつ冷静になっていく。
俺……悠斗と──セックス……。
男同士でもできるとは聞いたことあるけど、まさか自分が……。
気持ち良過ぎて変なこと言っちゃったかも……。
「瀬菜、また百面相しているの? 可愛いね。お水飲める?」
「ああ、ありがと──ッ! あぅ、へ……っ、わっ!」
身体を起こすと後孔からドロリとした液体が零れ、まるで自分が粗相をしたようで焦ってしまう。慌てる俺に悠斗はクスッと笑い、とんでもないことを言ってきた。
「お尻平気? 掻き出すからこっちに向けて?」
「えっ……い、いい……大丈夫……だし」
悠斗のアレが入ってるだけでも恥ずかしかったのに!
目視されるなんてもっと精神的に恥ずかしい!
俺、結構色々あり過ぎてこれ以上はマジ無理!
ベッドボードまでゆっくり後退りすると、悠斗も距離をつめてくる。小動物のようにフルフル震える俺に、怖くないからと甘い笑顔で説得してくる。
「そのままだとお腹壊しちゃうよ?」
「大丈夫……俺、あとで自分でやるし……」
「初めてなんだから瀬菜じゃ無理だよ?」
「へーき……本当に……できるし……」
悠斗はベッドボードに手をつき、不敵に口角を上げ俺の首筋に唇を寄せ吸い上げると耳元で囁いた。
「そういえば……瀬菜の気持ち聞いて舞い上がっていた。ペナルティーもあるし、今日の零時までは奴隷だから好きにできるんだった」
ゾワっと肌を粟立て青ざめる。
「へっ……すみませんでした! お尻出す! 悠斗にしてもらうから‼︎」
「うん、お望み通りいっぱいしてあげるよ♡」
ご主人様、王子様……いったいなにをいっぱいなんでしょうか……。
俺……ここから無事に帰れるのでしょうか……。
悠斗はそれは丁寧に頭の天辺から足の指先までキスをすると、そのまま身体を反転させ俺をうつ伏せにした。腰を持ち上げると、指を差し込み中の具合を確かめているようだ。
うぅ……見られてる……。
早く終わってくれ!
「傷付いていないし、大丈夫そうだね」
「んっ……、へーきだってば。もういいだろ?」
悠斗は奴隷だなんだと言いつつ俺には甘い。けれどそんな風に思う俺も甘いのだ。抜けていく指先にホッとすると、先ほど体験したばかりの熱を持ったものが俺の後孔をノックしてきた。
「……へっ?」
「瀬菜の中、本当に最高。それじゃ二回戦目、始めようか?」
「二回戦?」
なんの戦いなのだと考える時間も与えられず、悠斗は俺を貫いてきた。
「お、俺、初心者だ──ッ、ばかぁあああーーぅんッ‼︎」
一番太い部分が蕾を通り過ぎると、一気に奥まで穿ってくる。前に前に逃げを打つ俺の腰を引き寄せ、ゆるゆると内部を嬲られる。果てたばかりだというのに、悠斗のペニスは全く衰えておらず、むしろ今のほうが硬度があるような気がする。
「はぁ、ああ、んんっ……んっ、ヤ……も、きもちぃ……やらぁッ!」
「そんなに気持ちいい? 良かった。もっともっと擦ってあげるよ?」
「ちがぅ……あぁっ、ゆーと……俺、男なのッ……なんッれ、こんなッああぁ!」
「ん? 瀬菜、男とかは関係ないよ? セックスはお互いの気持ちが大切だからね」
ああ……そうか──。
好きな相手だから余計に気持ちがいいんだ……。
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