私の大好きなドラゴン

どら娘

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再会とこれから...

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【やっぱり気づいてたんだな】


(当たり前じゃーん
 この僕が気づいていないとでも思ったわけー
 何隠れちゃってるのー
 まーどうせドラゴンに囲まれて無事でいるライル.と
 僕と意思疎通してるっぽい姿、
 僕とゼガンの戦いが単なる面白そうとでも思ったんじゃなーい?
 でも、僕達のライルがケガするまで見過ごすのは
 サイテーだよー)


【「僕達のライル」かー
 やはりライルはオメー達の特別ってわけか】



(よく気づいたね 僕のヒント!
 さすが、カミルと親友なだけあるねー
 でも、君が手に負えなくなったら、すぐにでも””僕達”が
 ライルを引き取るからーそのつもりでー
 何ならカミルに頼んで僕と暮らしてもいいけどー

 そういえばさー君よくここが分かったねー)


【俺はライルを手放すつもりはない!それだけは言っておく。
 お前だと思ったのは、俺の洞窟に
 ゼガンじゃないドラゴンの足跡があった。
 ゼガン以外に俺の洞窟に入れるドラゴンはお前ぐらいだ
 この場所はよくお前が行くとゼガンに聞いた事があるしなー】

(ふーん
 たまには、君も頭を使うんだねー
 そういえばゼガン、ライルのコブの跡が
 残らないようにしないと可哀そうだから
 ちゃんと冷やさないとダメだからねー)


【コブ位ほったらかしても治るぞ!
 あれくらいで跡なんて残らねーって】


(君はもっと別の所に頭を使った方がいいよ
 ライルに愛想つかされないようにせいぜい頑張ることだね!
 僕は早くカミルに会いたいから、帰るよ!じゃ)


【相変わらず失礼な奴...】


 ルカはさっさと飛んで帰っていった。





(.......)


【おい!ゼガン俺がライルを※抱えるからよこせ!
 それと、帰るから※姿を変えろ!】


(コ......ブ人間の子供は弱いものだろう........)


【コブぐらいじゃ死なねーよ!
 ルカも言ってただろ!冷やさないと!早く帰るぞ】

俺とゼガンは夕暮れの中、急いで洞窟へ戻った。



私は何か一定のリズムで吹く風?で目が覚めた。
するとゼガンと至近距離で目があった。
風と思ったら、ゼガンの鼻息?だった。
ゼガンは蛇がとぐろを巻くように私を自分の懐に抱えるように座っていた。

(起きたか!ゼガンはお前が心配でずっと離さないんだぜ
 コブ位で大袈裟だろ?
 さあお前お腹すいてるだろ、食べたらちょっと話があるから...)


話って....何だろう不安な気持ちで、心ここにあらずな状態で、
ぼーっとチビチビ食べた。
その間もゼガンは私を離そうとしなかった。




(俺はまどろっこしいのは嫌いだから単刀直入に言うが、
 俺達と一緒に暮らそう!
 一応聞くが俺達以外に一緒に住むような身内はいるのか?)


私は横にゆっくり首を振った。


(俺と暮らすってことは、ゼガンと一緒だし、何より危険が伴うこともある
 俺やゼガンは厳ついし怖い顔だからまー色々誤解を生むことが多々ある。
 ゼガンといるときは大丈夫だろうが、...)


私は孤児院みたいな所に連れていかれる..と思っていた。
しゃべる事が出来ないから、一緒にいたい!って言えないし....

オジさんとお兄ちゃんと一緒に暮らせると分かった途端
自分の心の奥の片隅にしまい込んだ不安な思いが全てさらけ出すように
ポロポロと涙が溢れ出してきた。
私はお兄ちゃんにしがみつき、
お兄ちゃんも大きな顔を何度も私にキスするようにツンツンしてきた。
私もお返しにお兄ちゃんのホホにちゅーした。


(おい!ライル......)
 また、ちゅーしてやがる子供は日常的にするものなのか?と思っていたら
 振り向いたライルは顔いっぱいに涙の跡が残り、また溢れてきながらも
 満面の笑みで俺に微笑んだ。

 この時の俺は今までの人生の中で何とも言えない満足感と幸福感を感じた。


(ゼガン!いつまで独り占めにしてやがる!ライル来い!)

照れながら、そーっと近づいてくるライルを
俺は引っ張るように引き寄せデコにキスして、抱きしめた。
こんなに、愛おしいと感じる事はあるのだろうか...俺は自然と自分からキスした。
あー大事だと大切だと愛おしいと思うとキスしたくなるもんなんだな...

その日の夜は、オジさんの心臓の音を聞きながら私は眠りについた。




私は朝、目が覚めるとまた、オジさんが仰向けに寝てる上に乗っていた。
重くないのかな?でも落ち着くー。
しかも、これからも一緒と思うと安心感で、オジさんの心臓の音が、とっても心地よかった。
あっ!胸の筋肉のこの硬さが男って感じー
得した感じーみたいなちょっとババ臭いことを思っていた時。

(うーん?(心の声※俺が)汗臭いからどいてくれー)


私はそれを聞いた瞬間、イヤーっと思い
その場(オジさんの胸の上)で立ち上がり、勢いよく※踏んで走った。


(グエッツ!!!!!お....い!)
私は走って分からなかったが、寝ぼけて力を入れてなかったオジさんの
お腹を思いっきり踏んだ後.......オジさんはしばらく苦しんでいた。








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