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第六夜
神の贖罪
しおりを挟む星月夜
思えば、不思議なことは他にもあった。
初対面とは思えない、奇妙な懐かしさを互いに覚えたこともそうだ。血縁者など居なかった俺にはわからない感覚だった。だが違った…育ての親と思っていたシスター・リズが実母だと悟ったのだ。
エリザベスの愛称は、数多くある。ベスやリジー、ベッツィに…リズ。母親がわりに育ててもらったシスター・リズの本名がエリザベスだとしたら、全てのピースが綺麗に当てはまる事に気付いた。
『これを身につけているんですよ…決して誰にも見せないように、失くさないように。これが…これだけが、貴方と貴方の家族を結びつける形見なのですから…』
かつて意味ありげな言葉とともに、シスター・リズが悲しげな笑みで鎖を通した指輪を俺にかけてくれた幼い日。その意味を理解することはなかったが、それは妙に心に刻み付けられた。
今ならわかる。そんな大切なものを託されてその言葉をかけられたのなら、彼女と俺の間に、表立っては明かせない繋がりがあったのだと。
「俺と、俺の家族を結びつける形見…。そう言って、シスター・リズはこれを託してくれた。確かに、その言葉に嘘はなかったんだ。現に、俺とシュゼット嬢を結びつける証になってくれた」
「ああ…本当に、夢のようです。あの小さかった我が子が無事に大きくなって、こんな立派な子を成していたなんて…」
大粒の涙をこぼしながら、彼女は俺の手を強く握る。
「もう一度、貴方の顔をよく見せて…!」
消えゆくシュゼット嬢も、最後の時を迎えつつあった。
「ごめんなさいね、最初に会った時に気づかなくて。痛く苦しい思いをたくさんさせて。ジェイクの願いも、叶えてくれてありがとう…!」
「ここで貴女と出会えたことは、奇跡としか言いようがないですよ。天涯孤独と思っていた俺の、初めての血縁者に出会ったようなものですから…」
そして苦痛の声をあげ力を失いつつある悪魔から徐々に自我を取り戻した執事さんも、頰に涙を落としながら呟く。
「これは、神の贖罪なのでしょう…。あの時はお嬢様をお助け下さらなかった神が、ようやく救いの手を伸ばしてくださった…。カシアン様をここに遣わしてくださった、それこそが、神の…!」
徐々に、シュゼット嬢の姿が薄れ始めていた。悪魔の呪縛から逃れられたのだ!
「共に逝きましょう…この暗い屋敷から…」
だが執事さんは、その言葉に寂しげな笑みを浮かべかぶりを振る。
「いいえ、共には逝けません…。どんな理由があれど、数多くの命をこの手で奪ってしまいましたから。私は悪魔を道連れに、地の底へと参ります」
その返しに、シュゼット嬢が顔色を変える。
「いいえ、ジェイク! 私も…私も、多くの命を…!」
震えるその声を執事さんは遮った。
「そのようなことはありません!」
思わぬ大声に、俺もシュゼット嬢もびくりと身を震わす。
執事さんは、構わず続けた。
「全て直接、手を下したのは私です。それはカシアン様にお聞き頂けば、お分かりになりますから。最終的には私が皆様を死に導いたのです。ですから、お嬢様…」
「そんな…!」
そうか…! なぜわざわざ、執事さんがとどめを刺しに来ていたのか…これは、そういうことだったのだ。
おかしいと思っていた。傷つき血を流し放っておけば確実に死ぬであろう状態でも、執事さんが毎回必ずとどめを刺しに現れていた。唯一現れなかったのは、毒矢の罠にかかって息絶える時だけだった。
それは、他の大勢の人々の死を追体験して来た俺が最もよく知っている。シュゼット嬢に重傷を負わされた時には、必ず執事さんが短剣を携えて姿を見せた。
最初はそれが『長く苦しめるのは本意ではない』と言っていた通り執事さんなりの温情なのだと思っていた。
その意味も確かにあっただろう。だがそれだけではなかった。シュゼット嬢は誰ひとり殺していないとして、直接に全て自分が手を汚すために…『全て殺したのは自分』ということにするために!
それは…シュゼット嬢に極力罪を犯させないための、彼の献身だったのだ。いつか解放されるその時に、シュゼット嬢の罪を全て自分で背負うために!
「お嬢様。私は先々代よりお仕えいたしておりました。大旦那様や大奥様、旦那様に奥様にも大変良くしていただきました。ランカスター家にお仕えする執事として、いつしかお嬢様を我が子のように思っておりました。非礼をお詫びいたします」
「わた…私も…貴方のことを、誰よりも近しい身内として、もう一人のお父様とも思っておりました…」
「そのお言葉は、最高の餞にございます。今まで、本当にありがとうございました…!」
言いながら深々と綺麗なお辞儀を見せる執事さんに、彼女は泣きながらかぶりを振る。
「そんな…そんな事…!」
「これで私が許されますと、私が手にかけた多くの方々に顔向けができません。どうか、お察しください」
「…ああ…!」
顔を覆って肩を震わせるシュゼット嬢。
「さあ、天国の門が開いているうちにどうぞいらして下さい。そうでなければ、私も皆様も浮かばれません。私の思いを無駄にしないで下さい。向こうで旦那様がお待ちかねでございましょう。私はしばし、罪を償いに行って参ります」
そう言いながら彼は、強い意志をもって微笑んだ。
「もう…止めても無理なんですね…。ならせめていつか、またどこかで会えますか…?」
「ええ。そのかわり罪を償った暁には、必ずお嬢様の元に馳せ参じましょう」
「必ず、ですよ? 待っていますから。何があっても、忘れませんから!」
「ええ。私もです」
彼女は涙を拭うと俺に向き直る。
「これからも、どうか元気でいてね…! エリザベスにも、よろしくね…ジェイク…ありがとう…!」
少女の顔で出会った俺の初めての血縁者は、母親の顔で光に包まれ消えて行った。じんわりと胸が熱くなる感じ。いつしか俺も、涙を流していた。二人への感謝と安堵、そしてこれが慕情だろうか…?
そして、暖かな光がその場に満ちた。
彼女を見送って、執事さんは俺に目を向けた。
「カシアン様、本当にありがとうございます。お陰でお嬢様は救われました。…先ほどの会話はお嬢様についた、最初で最後の嘘になってしまうでしょう…私の中の悪魔も、苦しんでおります…」
彼の全身からは、細く黒い煙が上がっていた。それは、未だ悪魔が彼の中に残っている証。
「…できれば、貴方も救えたらよかったのですが。…最初から、決心しておられたのですね…」
そういうと、彼は困ったように微笑む。
「…ええ。幾度もお辛い死に方をさせてしまい、申し訳ありません」
そういいながら、頭を下げようとする彼を俺は押しとどめた。
「いいえ。貴方の方が数倍、辛い思いをしていたのでしょう?」
それは、死線を共に乗り越えたとも言える彼に対する最大限の敬意。俺は知っている。彼が犠牲者を手にかけるたび、辛そうに涙を流し続けていたことを。犠牲となった人々を丁重に葬っていたことを。
「それを覚えていただいているということが、私には幸いですよ。…そうだ。あと少しだけ、お願いがございます」
「俺にできることでしたら…」
執事さんは、足元に転がる『悪魔祓いの剣』を指し示す。
「この剣で、私にとどめを刺してください。ご覧の通り、私の中にはまだ悪魔が残っております。今は力を失っておりますが、いつしか力は取り戻すでしょう。そうなれば…。もうこれ以上、この悪魔のために苦しむ方を増やしてはならないのです」
俺は頷いた。十分、予想された望みだ。これが揺るがぬ決意を固めた彼の望みならば、叶えるのが俺の義務と思えた。そのまま神妙な思いで剣を拾い上げる。
「お優しき決断に感謝いたします」
彼の言葉に俺は苦笑した。
「貴方の決断に敬意を表すのに、他の方法を思いつかないだけですよ」
俺は剣を構える。切っ先は執事さんの心臓をめがけて。
「カシアン様…図々しいとは思いますがもう一つ、お願いをさせてはいただけませんか?」
彼の意外な言葉に俺は目を上げ、そしてその小声の願いを聞き入れる。
「… … …」
「…ああ。それは俺からもありがたい申し出です」
「ありがとう、ございます…!」
これから地獄に落ちるというのに、晴れやかな笑顔で剣に身を晒して。
躊躇うことはしない。それは、彼の思いに対する冒涜になるから。
突き込んだ剣から伝わる、確かな手応え。歓喜とすら思えるため息が彼から漏れ…。
彼の身を貫いた悪魔払いの剣が、まばゆい光を放つ。
そして、意識が白く塗りつぶされる…!
思えば、不思議なことは他にもあった。
初対面とは思えない、奇妙な懐かしさを互いに覚えたこともそうだ。血縁者など居なかった俺にはわからない感覚だった。だが違った…育ての親と思っていたシスター・リズが実母だと悟ったのだ。
エリザベスの愛称は、数多くある。ベスやリジー、ベッツィに…リズ。母親がわりに育ててもらったシスター・リズの本名がエリザベスだとしたら、全てのピースが綺麗に当てはまる事に気付いた。
『これを身につけているんですよ…決して誰にも見せないように、失くさないように。これが…これだけが、貴方と貴方の家族を結びつける形見なのですから…』
かつて意味ありげな言葉とともに、シスター・リズが悲しげな笑みで鎖を通した指輪を俺にかけてくれた幼い日。その意味を理解することはなかったが、それは妙に心に刻み付けられた。
今ならわかる。そんな大切なものを託されてその言葉をかけられたのなら、彼女と俺の間に、表立っては明かせない繋がりがあったのだと。
「俺と、俺の家族を結びつける形見…。そう言って、シスター・リズはこれを託してくれた。確かに、その言葉に嘘はなかったんだ。現に、俺とシュゼット嬢を結びつける証になってくれた」
「ああ…本当に、夢のようです。あの小さかった我が子が無事に大きくなって、こんな立派な子を成していたなんて…」
大粒の涙をこぼしながら、彼女は俺の手を強く握る。
「もう一度、貴方の顔をよく見せて…!」
消えゆくシュゼット嬢も、最後の時を迎えつつあった。
「ごめんなさいね、最初に会った時に気づかなくて。痛く苦しい思いをたくさんさせて。ジェイクの願いも、叶えてくれてありがとう…!」
「ここで貴女と出会えたことは、奇跡としか言いようがないですよ。天涯孤独と思っていた俺の、初めての血縁者に出会ったようなものですから…」
そして苦痛の声をあげ力を失いつつある悪魔から徐々に自我を取り戻した執事さんも、頰に涙を落としながら呟く。
「これは、神の贖罪なのでしょう…。あの時はお嬢様をお助け下さらなかった神が、ようやく救いの手を伸ばしてくださった…。カシアン様をここに遣わしてくださった、それこそが、神の…!」
徐々に、シュゼット嬢の姿が薄れ始めていた。悪魔の呪縛から逃れられたのだ!
「共に逝きましょう…この暗い屋敷から…」
だが執事さんは、その言葉に寂しげな笑みを浮かべかぶりを振る。
「いいえ、共には逝けません…。どんな理由があれど、数多くの命をこの手で奪ってしまいましたから。私は悪魔を道連れに、地の底へと参ります」
その返しに、シュゼット嬢が顔色を変える。
「いいえ、ジェイク! 私も…私も、多くの命を…!」
震えるその声を執事さんは遮った。
「そのようなことはありません!」
思わぬ大声に、俺もシュゼット嬢もびくりと身を震わす。
執事さんは、構わず続けた。
「全て直接、手を下したのは私です。それはカシアン様にお聞き頂けば、お分かりになりますから。最終的には私が皆様を死に導いたのです。ですから、お嬢様…」
「そんな…!」
そうか…! なぜわざわざ、執事さんがとどめを刺しに来ていたのか…これは、そういうことだったのだ。
おかしいと思っていた。傷つき血を流し放っておけば確実に死ぬであろう状態でも、執事さんが毎回必ずとどめを刺しに現れていた。唯一現れなかったのは、毒矢の罠にかかって息絶える時だけだった。
それは、他の大勢の人々の死を追体験して来た俺が最もよく知っている。シュゼット嬢に重傷を負わされた時には、必ず執事さんが短剣を携えて姿を見せた。
最初はそれが『長く苦しめるのは本意ではない』と言っていた通り執事さんなりの温情なのだと思っていた。
その意味も確かにあっただろう。だがそれだけではなかった。シュゼット嬢は誰ひとり殺していないとして、直接に全て自分が手を汚すために…『全て殺したのは自分』ということにするために!
それは…シュゼット嬢に極力罪を犯させないための、彼の献身だったのだ。いつか解放されるその時に、シュゼット嬢の罪を全て自分で背負うために!
「お嬢様。私は先々代よりお仕えいたしておりました。大旦那様や大奥様、旦那様に奥様にも大変良くしていただきました。ランカスター家にお仕えする執事として、いつしかお嬢様を我が子のように思っておりました。非礼をお詫びいたします」
「わた…私も…貴方のことを、誰よりも近しい身内として、もう一人のお父様とも思っておりました…」
「そのお言葉は、最高の餞にございます。今まで、本当にありがとうございました…!」
言いながら深々と綺麗なお辞儀を見せる執事さんに、彼女は泣きながらかぶりを振る。
「そんな…そんな事…!」
「これで私が許されますと、私が手にかけた多くの方々に顔向けができません。どうか、お察しください」
「…ああ…!」
顔を覆って肩を震わせるシュゼット嬢。
「さあ、天国の門が開いているうちにどうぞいらして下さい。そうでなければ、私も皆様も浮かばれません。私の思いを無駄にしないで下さい。向こうで旦那様がお待ちかねでございましょう。私はしばし、罪を償いに行って参ります」
そう言いながら彼は、強い意志をもって微笑んだ。
「もう…止めても無理なんですね…。ならせめていつか、またどこかで会えますか…?」
「ええ。そのかわり罪を償った暁には、必ずお嬢様の元に馳せ参じましょう」
「必ず、ですよ? 待っていますから。何があっても、忘れませんから!」
「ええ。私もです」
彼女は涙を拭うと俺に向き直る。
「これからも、どうか元気でいてね…! エリザベスにも、よろしくね…ジェイク…ありがとう…!」
少女の顔で出会った俺の初めての血縁者は、母親の顔で光に包まれ消えて行った。じんわりと胸が熱くなる感じ。いつしか俺も、涙を流していた。二人への感謝と安堵、そしてこれが慕情だろうか…?
そして、暖かな光がその場に満ちた。
彼女を見送って、執事さんは俺に目を向けた。
「カシアン様、本当にありがとうございます。お陰でお嬢様は救われました。…先ほどの会話はお嬢様についた、最初で最後の嘘になってしまうでしょう…私の中の悪魔も、苦しんでおります…」
彼の全身からは、細く黒い煙が上がっていた。それは、未だ悪魔が彼の中に残っている証。
「…できれば、貴方も救えたらよかったのですが。…最初から、決心しておられたのですね…」
そういうと、彼は困ったように微笑む。
「…ええ。幾度もお辛い死に方をさせてしまい、申し訳ありません」
そういいながら、頭を下げようとする彼を俺は押しとどめた。
「いいえ。貴方の方が数倍、辛い思いをしていたのでしょう?」
それは、死線を共に乗り越えたとも言える彼に対する最大限の敬意。俺は知っている。彼が犠牲者を手にかけるたび、辛そうに涙を流し続けていたことを。犠牲となった人々を丁重に葬っていたことを。
「それを覚えていただいているということが、私には幸いですよ。…そうだ。あと少しだけ、お願いがございます」
「俺にできることでしたら…」
執事さんは、足元に転がる『悪魔祓いの剣』を指し示す。
「この剣で、私にとどめを刺してください。ご覧の通り、私の中にはまだ悪魔が残っております。今は力を失っておりますが、いつしか力は取り戻すでしょう。そうなれば…。もうこれ以上、この悪魔のために苦しむ方を増やしてはならないのです」
俺は頷いた。十分、予想された望みだ。これが揺るがぬ決意を固めた彼の望みならば、叶えるのが俺の義務と思えた。そのまま神妙な思いで剣を拾い上げる。
「お優しき決断に感謝いたします」
彼の言葉に俺は苦笑した。
「貴方の決断に敬意を表すのに、他の方法を思いつかないだけですよ」
俺は剣を構える。切っ先は執事さんの心臓をめがけて。
「カシアン様…図々しいとは思いますがもう一つ、お願いをさせてはいただけませんか?」
彼の意外な言葉に俺は目を上げ、そしてその小声の願いを聞き入れる。
「… … …」
「…ああ。それは俺からもありがたい申し出です」
「ありがとう、ございます…!」
これから地獄に落ちるというのに、晴れやかな笑顔で剣に身を晒して。
躊躇うことはしない。それは、彼の思いに対する冒涜になるから。
突き込んだ剣から伝わる、確かな手応え。歓喜とすら思えるため息が彼から漏れ…。
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