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mission 2 孤高の花嫁
事実の連鎖
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Side-ラスファ 2
そのままアーシェと私は近所の婦人の家まで通された。目の前には琥珀色の香茶が湯気を立てている。今更引っ込みがつかない以上、もうこうなったら腹を括る他に仕方ない。私は徹底して、ナディアの元彼役を演じることに決めた。
「ナディアの家族を殺した強盗は、捕まっているのか?」
その問いに、彼女は悲しげにかぶりを振る。
「いいや、その事件が起きてしばらくは、お役人や衛視のお偉方がきて捜査していたんだけどねえ…。どうにも証拠らしい証拠は出なかったそうなんだよ。コーデュロイさんの家は、没落して仕立て屋で生計を立てていたとはいえ、元はどこかの王族の流れをくむ名家って言うじゃないか。本当なら、もっとしっかり捜査するはずなんだけどねえ」
思わぬところから転がり出てきた、新しい事実。それには私よりもアーシェの方が反応が早かった。
「え、じゃあナディアさんって…世が世ならお姫様でもおかしくなかったってことなの? 通りで上品な感じだと思ったのよね」
天真爛漫なアーシェのリアクションに、婦人は眩しそうに微笑んだ。
「あらあら、あなたたちはそれじゃあ、そのことは知らなかったのかい?」
「…初耳です」
話を振られ、私はぎこちなく頷いた。わずかに隠しきれなかった動揺が、真実味を加えたらしい。どこか懐かしがるように、彼女は目を細めた。
「まあ、そうだよねえ。好き合った若い人たちには、家柄なんて関係ないもんねえ。でもナディアちゃんに横恋慕してた貴族は、どうもそのことを知っていたみたいなんだよ。ナディアちゃんもお嫁に欲しかったけれど、もしかしたら家柄目当てっていうか…お家に箔をつけたかったんじゃないかねぇ?」
「……」
「あんたもね、そう気を落とすもんじゃないよ。ナディアちゃんが決めたこととはいえ、家族を全て失った後に付け込まれたんじゃ仕方ないよ。しばらくは辛いだろうけど、きっとアンタなら、女の子の方が放っておかないさ」
考え込むそぶりが悲壮に映っていたらしい。根っからの善良な婦人らしい彼女は、いつの間にか身内に対するような口調で慰めにかかってきた。これ以上騙すことに罪悪感が生じて静かに立ち上がると一礼してアーシェを促す。
「まずは何としても、仇はとってやる。全てはそれからだ」
「兄貴…」
戸口に向かう私を引き止めるように、婦人は声をあげた。
「おやめよ、仇討ちなんて…! 命を粗末にするもんじゃないよ!」
その時、ドアノブに触れる前にとびらがいきおいよく開いた。
「ごめん…立ち聞きする気は無かったんだけど、入りづらくて一通り聞いちゃった。伯母さん、ちょっとあたしも彼と話したいんだけどいい?」
そこにいたのは勝気そうな緑の瞳に短い赤毛の娘だった。年頃は二十歳前後だろうか? そのまま彼女は答えも聞かず建物の裏手へと私を連れ込む。あたりを見回して誰もいないのを確認すると、彼女はズバリと話を切り出した。
「ねえ、単刀直入に言うけど…アンタ何者? 悪いけどあたし、ナディアの彼氏と面識あるんだよね。もちろん、ナディアの親友でもあるんだけど」
物怖じ一つすることなく、彼女は無遠慮な視線を投げて来る。まさかこんな形でいきなりバレるとは思わなかった。…仕方ない、ここで正体を隠すのは無意味と観念し、正体を明かすことにした。
「隠しても無駄らしいな。ナディアを娶る貴族の親戚筋から依頼を受けた冒険者だ」
「ちょっと、兄貴…いいの? こんなとこで明かしちゃって?」
アーシェが上着の裾を引っ張りながら上目遣いで呟く。私は小さく舌打ちしながら半眼で見返した。
「元はと言えば、お前が要らん気を回すからややこしい事になったんだろうが?」
目をそらしながら黙る妹の様子を見て、彼女は眉をひそめた。
「冒険者? 本当に? アンタはともかく、こんな小さな子が? どう見ても未成年じゃないの」
「失礼ね、こう見えても十六よあたし! それに古代語魔法の使い手なんだから!」
ちなみに十五で成人とみなされるのだが、アーシェは半分受け継いだエルフ族の血のせいで十代前半にしか見られない。コンプレックスを直撃されて、アーシェはいきり立った。
彼女はなおも疑わしげにこっちに目線で問いかける。今まで何度も繰り返したパターンだ。正直、めんどくさい。
「事実だ。ついでに言うと、ナディア本人とのことについては妹の方が詳しいはず」
さりげなく話を切り替えると、アーシェはピタリと静かになった。
「…ナディアさんとは、カッパーフィールド家のお城で会ったよ。ずっと泣いてた」
囁くようにして語られた沈んだ言葉に、彼女は少し警戒を解いたようだった。
「…あなたなら、何か知らない? どうしてナディアさんの家族が強盗にあったのか? どうしてもあたし、ナディアさんに幸せになってもらいたいの!
あんな辛い目にあって、見てられないもん! フランシスの家と喧嘩したって構わないから!」
涙に歪んだ声に、無言のままで私は妹の頭に手を乗せた。それを見て、彼女は完全に警戒を解いたようだった。
彼女の中フリージア。簡単な自己紹介の後で、彼女は少しずつ知っている事柄を話し始めた。
そのままアーシェと私は近所の婦人の家まで通された。目の前には琥珀色の香茶が湯気を立てている。今更引っ込みがつかない以上、もうこうなったら腹を括る他に仕方ない。私は徹底して、ナディアの元彼役を演じることに決めた。
「ナディアの家族を殺した強盗は、捕まっているのか?」
その問いに、彼女は悲しげにかぶりを振る。
「いいや、その事件が起きてしばらくは、お役人や衛視のお偉方がきて捜査していたんだけどねえ…。どうにも証拠らしい証拠は出なかったそうなんだよ。コーデュロイさんの家は、没落して仕立て屋で生計を立てていたとはいえ、元はどこかの王族の流れをくむ名家って言うじゃないか。本当なら、もっとしっかり捜査するはずなんだけどねえ」
思わぬところから転がり出てきた、新しい事実。それには私よりもアーシェの方が反応が早かった。
「え、じゃあナディアさんって…世が世ならお姫様でもおかしくなかったってことなの? 通りで上品な感じだと思ったのよね」
天真爛漫なアーシェのリアクションに、婦人は眩しそうに微笑んだ。
「あらあら、あなたたちはそれじゃあ、そのことは知らなかったのかい?」
「…初耳です」
話を振られ、私はぎこちなく頷いた。わずかに隠しきれなかった動揺が、真実味を加えたらしい。どこか懐かしがるように、彼女は目を細めた。
「まあ、そうだよねえ。好き合った若い人たちには、家柄なんて関係ないもんねえ。でもナディアちゃんに横恋慕してた貴族は、どうもそのことを知っていたみたいなんだよ。ナディアちゃんもお嫁に欲しかったけれど、もしかしたら家柄目当てっていうか…お家に箔をつけたかったんじゃないかねぇ?」
「……」
「あんたもね、そう気を落とすもんじゃないよ。ナディアちゃんが決めたこととはいえ、家族を全て失った後に付け込まれたんじゃ仕方ないよ。しばらくは辛いだろうけど、きっとアンタなら、女の子の方が放っておかないさ」
考え込むそぶりが悲壮に映っていたらしい。根っからの善良な婦人らしい彼女は、いつの間にか身内に対するような口調で慰めにかかってきた。これ以上騙すことに罪悪感が生じて静かに立ち上がると一礼してアーシェを促す。
「まずは何としても、仇はとってやる。全てはそれからだ」
「兄貴…」
戸口に向かう私を引き止めるように、婦人は声をあげた。
「おやめよ、仇討ちなんて…! 命を粗末にするもんじゃないよ!」
その時、ドアノブに触れる前にとびらがいきおいよく開いた。
「ごめん…立ち聞きする気は無かったんだけど、入りづらくて一通り聞いちゃった。伯母さん、ちょっとあたしも彼と話したいんだけどいい?」
そこにいたのは勝気そうな緑の瞳に短い赤毛の娘だった。年頃は二十歳前後だろうか? そのまま彼女は答えも聞かず建物の裏手へと私を連れ込む。あたりを見回して誰もいないのを確認すると、彼女はズバリと話を切り出した。
「ねえ、単刀直入に言うけど…アンタ何者? 悪いけどあたし、ナディアの彼氏と面識あるんだよね。もちろん、ナディアの親友でもあるんだけど」
物怖じ一つすることなく、彼女は無遠慮な視線を投げて来る。まさかこんな形でいきなりバレるとは思わなかった。…仕方ない、ここで正体を隠すのは無意味と観念し、正体を明かすことにした。
「隠しても無駄らしいな。ナディアを娶る貴族の親戚筋から依頼を受けた冒険者だ」
「ちょっと、兄貴…いいの? こんなとこで明かしちゃって?」
アーシェが上着の裾を引っ張りながら上目遣いで呟く。私は小さく舌打ちしながら半眼で見返した。
「元はと言えば、お前が要らん気を回すからややこしい事になったんだろうが?」
目をそらしながら黙る妹の様子を見て、彼女は眉をひそめた。
「冒険者? 本当に? アンタはともかく、こんな小さな子が? どう見ても未成年じゃないの」
「失礼ね、こう見えても十六よあたし! それに古代語魔法の使い手なんだから!」
ちなみに十五で成人とみなされるのだが、アーシェは半分受け継いだエルフ族の血のせいで十代前半にしか見られない。コンプレックスを直撃されて、アーシェはいきり立った。
彼女はなおも疑わしげにこっちに目線で問いかける。今まで何度も繰り返したパターンだ。正直、めんどくさい。
「事実だ。ついでに言うと、ナディア本人とのことについては妹の方が詳しいはず」
さりげなく話を切り替えると、アーシェはピタリと静かになった。
「…ナディアさんとは、カッパーフィールド家のお城で会ったよ。ずっと泣いてた」
囁くようにして語られた沈んだ言葉に、彼女は少し警戒を解いたようだった。
「…あなたなら、何か知らない? どうしてナディアさんの家族が強盗にあったのか? どうしてもあたし、ナディアさんに幸せになってもらいたいの!
あんな辛い目にあって、見てられないもん! フランシスの家と喧嘩したって構わないから!」
涙に歪んだ声に、無言のままで私は妹の頭に手を乗せた。それを見て、彼女は完全に警戒を解いたようだった。
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