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mission 5 冒険者は 期間限定教師?

追加補習四時限目・子供の行方

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Side-アーチ 4

  おいおいおいおい。
  ヤベーんじゃねぇのこれ? 五人いるはずのチビどものうち、一人がまだいねぇって…。

  仕方なくオレたちは、サシャって名前のチビを探して奥に進んだ。
「んー…足跡から見るに、こっちなんだがよ…?」
  足元を照らして見ると、どうもおかしい。「これ見てみろ。さらわれたんなら通常、大人の足跡が同時についてるはずなんだよな? だがそれにしちゃこの足跡、単独で続いてるようにしか見えねぇ…。こりゃどうも、自分から奥に行っちまってるんじゃね?」

  デュエルたちは一斉に黙っちまった。
「マジか…残った一人は自力で逃げて行方不明とは…」
  デュエルが額を押さえる。そりゃそうだ。ある意味で一番いっちゃんタチ悪りぃもんな…。

「最後に残った子って、どんな子なの?」
  弟子がチビどもに尋ねる。しゃがんで目線を合わせてじっと見ると、言いにくそうにしながらも口々に答え始めた。

「サシャは…変わったやつ。いっつもどこ見てるかわかんないし」
「そうそう! 『お友達』って、何もいないところを指してよく言ってるんだ」
「えー、よーく見たら居たよ? サシャのそばに透明なちっちゃい子! ずっといた!」
「一緒に遊んでても『透明なお友達』の方とか見てた。ずっと見えてたのかな?」

  それを聞いて、厨房エルフが考え込んだ。
「…ということは…日常的に精霊がいたって事か…?」
「そーゆーことになるよな。お? そういや、オメーんトコの生徒だったっけ? どんな子だ?」

  オレの問いに、奴は唸るように答えた。
「…飛び抜けた才能を持った子だ。精霊のうち、特殊属性全てに適性もあった。おそらく人間と区別がつかないくらいに精霊が常に見えていたんだろう…」
  魔法を使わねェオレにゃ意味がよくわからんが、コイツが言うからにはタダもんじゃねぇだろうよ。

「って事は兄貴…精霊が手引きして逃げたってこと?」
「可能性はある。それで出口に誘導されていたら問題ないが…そうではなさそうだ」
  オレはさらに奥まで照らしてみた。やっぱこれ…足跡は明らかに奥に続いてるよな…。
「とにかく探すぞ!」
  デュエルがそう言って締める。オレらは全員頷いた。
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