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mission 5 冒険者は 期間限定教師?

一時限目・教師の初仕事

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Side-デュエル 1

「皆さま、おはようございます!」
「「「「「おはようございます!」」」」」
 
 爽やかな朝の光に、爽やかな朝の挨拶。
 俺としてはついぞ経験することのなかった、お決まりの朝の風景なのだろう。まあ俺は一般的な学校というものに通った覚えは全く無いのだが。

 俺は居心地悪く、軋んだ音を立てる小さな椅子の上で尻をもぞつかせて座り直す。他の仲間たちは早々に隣のクラスに行って授業なり、本命の依頼なりと散らばっていた。俺の授業はラグの直後だ。
 今は待機とは言え、振り返ってはチラチラと刺さる視線が痛い…こんな大男は流石に子供には珍しいか。


 ここは、とある森のほとりにある村の学校だ。教室の中には十五人の子供たち、そして嬉々として教壇に立つのは他でもないラグだ。

 将来の夢が教師だという彼女は、この依頼を二つ返事で引き受けた。とは言え、本来の依頼は別のところにあるのだが…。俺は窓の外に遠くそびえる古い建造物に目を凝らす。

 そう、そここそが今回の依頼の本命だ。そばにある森に昔からあった古い砦に、魔物たちが多数住み着いて危険だというのでするという依頼だ。

 ただ掃除だけなら、武闘派力押し上等なアマゾネス軍団向きの依頼ではあったんだが…この依頼はひと味違っていた。
 流石にくだんの砦は大きすぎるため、完遂までに数日から数週間かかりそうなのだ。
 
 その間の宿は村で世話になるという条件だが、同時に滞在中子供たちを教えてやってくれとの要望も出てきた。
 立派な学校はあっても産休や、砦から出てきた魔物に負わされた怪我や病気で教師が激減中らしい。

 そこでこっちにお鉢が回ってきたというわけだ。どうせなら冒険者にしかできないようなことを教えてやってくれとも注文がつき…現在に至る。

 実は先に任命されていたアマゾネス・リンダのチームは、いつも着ている目のやり場に困るようなビキニアーマーで現地入りして、慌てて追い返されたそうな。
 確かに、いろんな意味で教育上良くなさすぎる教師だ。

 俺たちは見慣れすぎてて忘れがちだが、日常生活もあの格好で過ごしてるんだろうか? 少なくとも俺は、彼女たちの他の姿を見たことはない。
  アマゾネス軍団の私生活は脇に置こう。

  幸い俺たちは、ある程度の技能を教える分には申し分ないと判断されてやってきた次第だ。
  怪我せず残った少数の老教師が、基礎的な読み書きを。俺たちは魔物学に護身術、薬草学や魔法学などの諸々を担当する。

  …約一名、確実にロクでもないことまで教えそうな奴もいるって事だけが不安だな…。
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