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mission 4 ワンコ王国、建国のススメ!
ギルドの鉄の掟!?
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side-デュエル8
捕まえた敵が目を覚ましたらしいという知らせで、俺はその建物に向かった。少々奥まった部屋を覗くと、矢を当てられた場所に包帯を巻いた男たちが隅っこで震えている。
「来た時の威勢はどうしたんだ?」
手近な見張りに聞いてみると、彼は耳をピンと立てて敬礼で答える。
「はっ! 目を覚ましてからというもの、ずっとこの状態なんであります!」
…ずっと?
まさかこいつら、薬か何かで…?! そういえば何かブツブツ言っている。
「…される…殺される…」
「任務失敗…口封じ…」
「投降…無理だ……される…」
…ああ、そういうことか。こいつら闇ギルド(仮定)の、鉄の掟というやつだな。
お約束の『失敗には死を』というやつか。
「失敗の報復に刺客が来る、というやつか?」
何気なく漏らした俺のつぶやきを引き金に、連中は劇的に反応した。
「ああああああ! ころされるうううう!」
「死にたくないいいいい!」
口々に勝手なことを言い出す、元襲撃者たち。しまった、やかましくなってしまった。
おそらくこいつらは、今までにも誰かを襲撃しては戦果を上げてきたのだろう。その割に自分が殺される覚悟というものに、決定的に欠けている。誰かを害する際には、自分が害される覚悟があってしかるべきはずなんだが…。
俺はふと、近くにいた者のフードをめくってみた。思っていたより年若い。リーダー以外は二十歳にも満たないんじゃなかろうか?
「…こうなる事は、覚悟していたんじゃなかったのか?」
「ししし知らない! 覚悟も何も、楽して稼げるって言うから…!」
…呆れたやつだ。
「楽な仕事なんて、そうそう甘い話があってたまるか。身を以て学ぶ機会に恵まれて良かったな」
突き放す俺に、そいつは縛られたまま涙と鼻水塗れで縋り付く。どうでもいいが、とりあえず全部拭いてからにして欲しいもんだ。
ちなみにその間ずっと、連中は悲鳴の大合唱を続けている。ふてぶてしく黙り込んでいるのは、例の刺青男だけだった。なんでだろう…こっちのリアクションの方が好ましく思えて来た。
とりあえず一喝して黙らせようかと思った、その時だった。
明り取りの窓から、月光に紛れて一本の白羽の矢が飛び込んできた。狙ってかどうかわからないが、その矢は俺に縋り付く鼻水男のほおを掠めて床に突き立った。騒いでいた連中は水を打ったように静まり返る。
「ひいああぁぁあ…!」
頰に赤い線を刻まれ、そのまま白目を剥いて彼は床とお友達になった。彼が作った暖かい水溜りを避けながら俺は、床で未だ左右に揺れる白羽の矢を引っこ抜く。
手紙が付いていた。
『門前の森に、襲撃者の影あり。直ちに戦える者を集めろ』
見張りに立ったラスファの字だ。こいつらの言うことは正しかったか!
助けてやる義理などない。放っておいたらさらに多くの者を害したに違いない連中だ…守る価値もない。だが、今は他に闇ギルドへの手がかりを持たない状態だ。
…仕方ないか。
妙だ。
どうも静かすぎる。さっきまで鳴いていた虫の音や獣の声がふっつりと止み、周囲は不気味なまでの静寂に包まれていた。
焚き火を囲む仲間に目で合図すると心得たもので、手に手に武器を取って立ち上がった。
向かうは外。無残な木切れとなった門扉を超えた先で、何かが息を潜めている。
「ご武運を!」
非戦闘員である女子供、年配の獣人族たちから声がかかる。槍を掲げて応えると、目前の黒々とした森の影を見据えた。
さあ、来るなら来い!
捕まえた敵が目を覚ましたらしいという知らせで、俺はその建物に向かった。少々奥まった部屋を覗くと、矢を当てられた場所に包帯を巻いた男たちが隅っこで震えている。
「来た時の威勢はどうしたんだ?」
手近な見張りに聞いてみると、彼は耳をピンと立てて敬礼で答える。
「はっ! 目を覚ましてからというもの、ずっとこの状態なんであります!」
…ずっと?
まさかこいつら、薬か何かで…?! そういえば何かブツブツ言っている。
「…される…殺される…」
「任務失敗…口封じ…」
「投降…無理だ……される…」
…ああ、そういうことか。こいつら闇ギルド(仮定)の、鉄の掟というやつだな。
お約束の『失敗には死を』というやつか。
「失敗の報復に刺客が来る、というやつか?」
何気なく漏らした俺のつぶやきを引き金に、連中は劇的に反応した。
「ああああああ! ころされるうううう!」
「死にたくないいいいい!」
口々に勝手なことを言い出す、元襲撃者たち。しまった、やかましくなってしまった。
おそらくこいつらは、今までにも誰かを襲撃しては戦果を上げてきたのだろう。その割に自分が殺される覚悟というものに、決定的に欠けている。誰かを害する際には、自分が害される覚悟があってしかるべきはずなんだが…。
俺はふと、近くにいた者のフードをめくってみた。思っていたより年若い。リーダー以外は二十歳にも満たないんじゃなかろうか?
「…こうなる事は、覚悟していたんじゃなかったのか?」
「ししし知らない! 覚悟も何も、楽して稼げるって言うから…!」
…呆れたやつだ。
「楽な仕事なんて、そうそう甘い話があってたまるか。身を以て学ぶ機会に恵まれて良かったな」
突き放す俺に、そいつは縛られたまま涙と鼻水塗れで縋り付く。どうでもいいが、とりあえず全部拭いてからにして欲しいもんだ。
ちなみにその間ずっと、連中は悲鳴の大合唱を続けている。ふてぶてしく黙り込んでいるのは、例の刺青男だけだった。なんでだろう…こっちのリアクションの方が好ましく思えて来た。
とりあえず一喝して黙らせようかと思った、その時だった。
明り取りの窓から、月光に紛れて一本の白羽の矢が飛び込んできた。狙ってかどうかわからないが、その矢は俺に縋り付く鼻水男のほおを掠めて床に突き立った。騒いでいた連中は水を打ったように静まり返る。
「ひいああぁぁあ…!」
頰に赤い線を刻まれ、そのまま白目を剥いて彼は床とお友達になった。彼が作った暖かい水溜りを避けながら俺は、床で未だ左右に揺れる白羽の矢を引っこ抜く。
手紙が付いていた。
『門前の森に、襲撃者の影あり。直ちに戦える者を集めろ』
見張りに立ったラスファの字だ。こいつらの言うことは正しかったか!
助けてやる義理などない。放っておいたらさらに多くの者を害したに違いない連中だ…守る価値もない。だが、今は他に闇ギルドへの手がかりを持たない状態だ。
…仕方ないか。
妙だ。
どうも静かすぎる。さっきまで鳴いていた虫の音や獣の声がふっつりと止み、周囲は不気味なまでの静寂に包まれていた。
焚き火を囲む仲間に目で合図すると心得たもので、手に手に武器を取って立ち上がった。
向かうは外。無残な木切れとなった門扉を超えた先で、何かが息を潜めている。
「ご武運を!」
非戦闘員である女子供、年配の獣人族たちから声がかかる。槍を掲げて応えると、目前の黒々とした森の影を見据えた。
さあ、来るなら来い!
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