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婚約者編
お仕事を手伝います2
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お城の敷地はとても広い。執務室まではだいぶ歩くことになる。
初めは、ゼブラさんが迎えに行くと言っていたが・・・それだと仕事の邪魔になってしまうので、迎えはいらないと言った。今日は使用人さんが一緒に行ってくれるので、道に迷うことがない。
ただ・・・執務室がある建物は、普段私たちが過ごしているところとはだいぶ離れているので、途中でちょっと馬車に乗せてもらった。使用人だけなら徒歩なのだけど、今日は人族である私がいて荷物もあるので、極力疲れさせないようにというゼブラさんの配慮によるものだ。本音は、私の姿をあまり人に見せたくないからっぽいけど。
一応配慮して、刺繍が入った透明のベールをつけて、周囲からは顔が見えないようにしている。
なんだかんだとしているうちに、ゼブラさんの執務室の前まで来た。
わざわざベールをつけてきたのに、周囲は静かだ。
・・・これ、完全に人払いしているな?
そして、きっとゼブラさんは今ドアの前に立っていて、私がノックするのを今か今かと待っている。
待てをされている犬を目の前にした飼い主になった気分だ。
取り敢えず、ここに立っていてもらちが明かないので、私は2回ドアをノックした。
「ゼブラさん、ミーアです」
その瞬間、ドアが勢いよくあいて、とても嬉しそうな顔をしたゼブラさんが両手を広げて立っていた。
「ミ、ミミミミーア、どうぞ、入ってくれ」
とても緊張しているのか、声の音量が少し大きい。
可愛らしい反応だが、大きな身体をしたゼブラさんが入り口で両手を広げてどうぞ中へ、と言っても、部屋の中に入れない。
「ゼブラさん、そんなに身体を大きく広げていたら、私が部屋に入れないよ」
ゼブラさんは、ハッとして、両手を後ろに隠した。
顔を赤くして、横にさっと避けて、私が通れるように道をあける。
その姿が可愛くておもしろくて、思わず笑ってしまった。
ゼブラさんにしっぽがあったら、ぶんぶん振り回してそうだなぁ。
「お邪魔します」
ゼブラさんの執務室は以前一度入ったことはあった。
あの時は、ゼブラさんに予告なく入っていたし、執務室の中をちゃんと見てはいなかったから、こうしてちゃんと訪れる許可をもらって入るのは初めてだった。
心なしか、部屋が片付いているように見えるのはおそらく気のせいではないだろう。
私が来ると分かってから、部屋を片付けたに違いない。
ゼブラさんならきっとそうするだろうと確信をもって言える。
今日はお手伝いに来たのに、これだと私のすることがなくなってしまうんじゃ…と、ゼブラさんをじとーっと見上げる。
ベールをつけているから、私の表情はあまり見えないだろうに…ゼブラさんは、私の言いたいことを察したのか、ばつの悪い表情をして、私から視線を外した。
「ミ、ミーア、ここに来るまで疲れただろう…!そちらのソファに座ってくれ。お茶を入れよう」
ゼブラさんの執務机の前に、四人ほどは座れるだろう大きさの特大のソファが二つ置かれていて、その間にテーブルがある。
テーブルの上には、いつでも飲み物を準備できるよう、茶器などが置かれていた。
それに私が気が付いたタイミングで、すっと私の後ろで気配を消していた使用人さんが、お茶の準備を始める。
そうだ、今日は使用人さんが一緒に来てくれているんだった。
ゼブラさんは私に触れないようにしながら、私をソファまで誘導した。
紳士的なんだけど、どうせならもう腰とかに手を回しちゃってもいいのに…婚約者だし。
ゼブラさんは、私に触れることに慣れてきたけど、二人きりでそういう雰囲気にならないと、なかなか手を握ってきたりしないのだ。
理由は、恥ずかしいから。
それと、いきなり私に触れて嫌われたくないから、らしい。
いまだに、自分の婚約者にどのタイミングで触れていいのか分からないらしい。
…基本的には、手を握ったり腰に手をまわすくらいなら、使用人さんや侍女さんがいてもして良いものなんだけど。
自分が周囲から醜いと認識され続けていたことで、なかなか自信を持てないようだ。
私がゼブラさんのことを好きだという事実に関しては、もう疑ってくることがないので、ここから少しずつ彼には自信をつけてもらいたい。
「そうだ、ゼブラさん。お腹すいてる?もうお昼の時間だから、一緒にご飯どうなか?」
「ミーアと昼食…!ああ、共に食べよう!」
私の横、ちょっと隙間をあけてソファに座ったゼブラさんは、とても嬉しそうに微笑んだ。
…バックにお花が舞っているように見えるのは気のせいだけど、これほど喜ばれるとは思わず、私も嬉しくなる。
ベールを取って、ゼブラさんを再度見上げると、とても愛おしいものを見るように、私と目を合わせた。
「ミーア、ベールを付けてくれて、ありがとう」
「ふふ、これつけてないと、ゼブラさんが嫉妬しちゃうもんね」
揶揄うように言う。
慌てて「そんなことない」とか「別の理由がある」とか、何か言い返してくるかなと思ったけど、ゼブラさんは少し拗ねた表情をした。
「愛する女性を、他の男の視界に入れたくないと思うことは…番を持つ男として当たり前のことだ」
…最近、さらりと歯の浮くようなセリフも言うようになった。
女の子のことを勉強している、あの勉強会はまだ続いているのだろうか。
はじめは稚拙なことばかり試していたように思うのだけど、最近はさらりとこちらの心を揺さぶることを言ってくるようになった。
「私、綺麗じゃないからあんまり何とも思われないと思うけどなぁ。それに、私はゼブラさん一筋だし」
ちょっと仕返しをしてみた。
でも、嘘じゃない。
私だって、ゼブラさんにぞっこんなのだ。
人間は番に対する本能が全く発揮されないはずなのに、私はゼブラさん以外をなんとも思わないくらい…ゼブラさんに夢中だ。
私の言葉を聞いて、ゼブラさんは目を大きく開き、感極まったように目じりに涙を浮かべた。
「ミーアにそう思ってもらえるなんて…私はなんて幸せ者なんだ」
使用人さんがいなかったら、たぶんゼブラさんは私の手を握っていただろう。
両手がふるふると震えているのを見た使用人さんは、紅茶の準備をしながらカタカタ手を震わせている。
うーん…。
ただ感動しているだけなんだけど…やっぱり顔が怖いし醜いと思われるみたいだから、他の人は恐怖を感じるんだろう。
「あとの準備は私がしておきます。ここまで、ありがとうございました」
使用人さんもかわいそうだし、いちゃいちゃできずに焦れているゼブラさんもかわいそうだから、使用人さんにそう提案した。
すると、使用人さんはちょっとほっとした顔で、「かしこまりました」と言って退室した。
これで、ゼブラさんが傷ついたりすることもないだろう。
使用人さんも悪い人じゃないから、顔には出さないようにしていたけど、本能がゼブラさんを恐れているからそれは隠しようがない。
「ゼブラさん、もうちょっと待ってくださいね」
一応ちらりとゼブラさんに視線を向けると、嫉妬してたりはしていなかったけど、準備を終わらせずに使用人さんを帰したことを疑問に思っているようだった。
でも口には出さずに、自らも手伝おうと少し腰を浮かせていた。純粋というか、なんとかいうか。
うーん、前言撤回。
いちゃいちゃできずに焦れているのは、ゼブラさんじゃなくて私の方だ。
ゼブラさんが中腰になっていてちょうど視線の高さが合うのを利用して、顔を近づける。
「二人でご飯の準備をするって、夫婦みたいだね」
二人だけの時間を堪能したいけど、ご飯を食べてからにしないと食べ時を逃してしまうだろう。
だから、ゼブラさんの身体に触れずに、でも思ったことを伝える。
ご飯の準備をする夫婦と言っても、平民の、だけど…
それでも、ゼブラさんの頬を赤くさせる言葉としては、十分だったようだ。
広いソファの真ん中で、私たちは離れていた身体をぴたりと引っ付けて、昼食を食べたのだった。
ゼブラさんの職場という落ち着かない環境であるにもかからわず、部屋は穏やかな雰囲気に包まれていた時間だった。
初めは、ゼブラさんが迎えに行くと言っていたが・・・それだと仕事の邪魔になってしまうので、迎えはいらないと言った。今日は使用人さんが一緒に行ってくれるので、道に迷うことがない。
ただ・・・執務室がある建物は、普段私たちが過ごしているところとはだいぶ離れているので、途中でちょっと馬車に乗せてもらった。使用人だけなら徒歩なのだけど、今日は人族である私がいて荷物もあるので、極力疲れさせないようにというゼブラさんの配慮によるものだ。本音は、私の姿をあまり人に見せたくないからっぽいけど。
一応配慮して、刺繍が入った透明のベールをつけて、周囲からは顔が見えないようにしている。
なんだかんだとしているうちに、ゼブラさんの執務室の前まで来た。
わざわざベールをつけてきたのに、周囲は静かだ。
・・・これ、完全に人払いしているな?
そして、きっとゼブラさんは今ドアの前に立っていて、私がノックするのを今か今かと待っている。
待てをされている犬を目の前にした飼い主になった気分だ。
取り敢えず、ここに立っていてもらちが明かないので、私は2回ドアをノックした。
「ゼブラさん、ミーアです」
その瞬間、ドアが勢いよくあいて、とても嬉しそうな顔をしたゼブラさんが両手を広げて立っていた。
「ミ、ミミミミーア、どうぞ、入ってくれ」
とても緊張しているのか、声の音量が少し大きい。
可愛らしい反応だが、大きな身体をしたゼブラさんが入り口で両手を広げてどうぞ中へ、と言っても、部屋の中に入れない。
「ゼブラさん、そんなに身体を大きく広げていたら、私が部屋に入れないよ」
ゼブラさんは、ハッとして、両手を後ろに隠した。
顔を赤くして、横にさっと避けて、私が通れるように道をあける。
その姿が可愛くておもしろくて、思わず笑ってしまった。
ゼブラさんにしっぽがあったら、ぶんぶん振り回してそうだなぁ。
「お邪魔します」
ゼブラさんの執務室は以前一度入ったことはあった。
あの時は、ゼブラさんに予告なく入っていたし、執務室の中をちゃんと見てはいなかったから、こうしてちゃんと訪れる許可をもらって入るのは初めてだった。
心なしか、部屋が片付いているように見えるのはおそらく気のせいではないだろう。
私が来ると分かってから、部屋を片付けたに違いない。
ゼブラさんならきっとそうするだろうと確信をもって言える。
今日はお手伝いに来たのに、これだと私のすることがなくなってしまうんじゃ…と、ゼブラさんをじとーっと見上げる。
ベールをつけているから、私の表情はあまり見えないだろうに…ゼブラさんは、私の言いたいことを察したのか、ばつの悪い表情をして、私から視線を外した。
「ミ、ミーア、ここに来るまで疲れただろう…!そちらのソファに座ってくれ。お茶を入れよう」
ゼブラさんの執務机の前に、四人ほどは座れるだろう大きさの特大のソファが二つ置かれていて、その間にテーブルがある。
テーブルの上には、いつでも飲み物を準備できるよう、茶器などが置かれていた。
それに私が気が付いたタイミングで、すっと私の後ろで気配を消していた使用人さんが、お茶の準備を始める。
そうだ、今日は使用人さんが一緒に来てくれているんだった。
ゼブラさんは私に触れないようにしながら、私をソファまで誘導した。
紳士的なんだけど、どうせならもう腰とかに手を回しちゃってもいいのに…婚約者だし。
ゼブラさんは、私に触れることに慣れてきたけど、二人きりでそういう雰囲気にならないと、なかなか手を握ってきたりしないのだ。
理由は、恥ずかしいから。
それと、いきなり私に触れて嫌われたくないから、らしい。
いまだに、自分の婚約者にどのタイミングで触れていいのか分からないらしい。
…基本的には、手を握ったり腰に手をまわすくらいなら、使用人さんや侍女さんがいてもして良いものなんだけど。
自分が周囲から醜いと認識され続けていたことで、なかなか自信を持てないようだ。
私がゼブラさんのことを好きだという事実に関しては、もう疑ってくることがないので、ここから少しずつ彼には自信をつけてもらいたい。
「そうだ、ゼブラさん。お腹すいてる?もうお昼の時間だから、一緒にご飯どうなか?」
「ミーアと昼食…!ああ、共に食べよう!」
私の横、ちょっと隙間をあけてソファに座ったゼブラさんは、とても嬉しそうに微笑んだ。
…バックにお花が舞っているように見えるのは気のせいだけど、これほど喜ばれるとは思わず、私も嬉しくなる。
ベールを取って、ゼブラさんを再度見上げると、とても愛おしいものを見るように、私と目を合わせた。
「ミーア、ベールを付けてくれて、ありがとう」
「ふふ、これつけてないと、ゼブラさんが嫉妬しちゃうもんね」
揶揄うように言う。
慌てて「そんなことない」とか「別の理由がある」とか、何か言い返してくるかなと思ったけど、ゼブラさんは少し拗ねた表情をした。
「愛する女性を、他の男の視界に入れたくないと思うことは…番を持つ男として当たり前のことだ」
…最近、さらりと歯の浮くようなセリフも言うようになった。
女の子のことを勉強している、あの勉強会はまだ続いているのだろうか。
はじめは稚拙なことばかり試していたように思うのだけど、最近はさらりとこちらの心を揺さぶることを言ってくるようになった。
「私、綺麗じゃないからあんまり何とも思われないと思うけどなぁ。それに、私はゼブラさん一筋だし」
ちょっと仕返しをしてみた。
でも、嘘じゃない。
私だって、ゼブラさんにぞっこんなのだ。
人間は番に対する本能が全く発揮されないはずなのに、私はゼブラさん以外をなんとも思わないくらい…ゼブラさんに夢中だ。
私の言葉を聞いて、ゼブラさんは目を大きく開き、感極まったように目じりに涙を浮かべた。
「ミーアにそう思ってもらえるなんて…私はなんて幸せ者なんだ」
使用人さんがいなかったら、たぶんゼブラさんは私の手を握っていただろう。
両手がふるふると震えているのを見た使用人さんは、紅茶の準備をしながらカタカタ手を震わせている。
うーん…。
ただ感動しているだけなんだけど…やっぱり顔が怖いし醜いと思われるみたいだから、他の人は恐怖を感じるんだろう。
「あとの準備は私がしておきます。ここまで、ありがとうございました」
使用人さんもかわいそうだし、いちゃいちゃできずに焦れているゼブラさんもかわいそうだから、使用人さんにそう提案した。
すると、使用人さんはちょっとほっとした顔で、「かしこまりました」と言って退室した。
これで、ゼブラさんが傷ついたりすることもないだろう。
使用人さんも悪い人じゃないから、顔には出さないようにしていたけど、本能がゼブラさんを恐れているからそれは隠しようがない。
「ゼブラさん、もうちょっと待ってくださいね」
一応ちらりとゼブラさんに視線を向けると、嫉妬してたりはしていなかったけど、準備を終わらせずに使用人さんを帰したことを疑問に思っているようだった。
でも口には出さずに、自らも手伝おうと少し腰を浮かせていた。純粋というか、なんとかいうか。
うーん、前言撤回。
いちゃいちゃできずに焦れているのは、ゼブラさんじゃなくて私の方だ。
ゼブラさんが中腰になっていてちょうど視線の高さが合うのを利用して、顔を近づける。
「二人でご飯の準備をするって、夫婦みたいだね」
二人だけの時間を堪能したいけど、ご飯を食べてからにしないと食べ時を逃してしまうだろう。
だから、ゼブラさんの身体に触れずに、でも思ったことを伝える。
ご飯の準備をする夫婦と言っても、平民の、だけど…
それでも、ゼブラさんの頬を赤くさせる言葉としては、十分だったようだ。
広いソファの真ん中で、私たちは離れていた身体をぴたりと引っ付けて、昼食を食べたのだった。
ゼブラさんの職場という落ち着かない環境であるにもかからわず、部屋は穏やかな雰囲気に包まれていた時間だった。
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