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恋人関係
一緒にご飯を食べます
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お昼から寝ていた私たちが次に目を覚ましたのは、夕食の時間になったころだった。
私が目を覚ました時に、彼はまだ目を瞑っていたので、十分睡眠時間を取れたと思う。
さっきよりも顔色の良くなったゼブラさんは、私が数分見つめていたり、布団をあげたりしていると目を開けた。
私と目があったらとてもびっくりしてたけど…すぐに状況を思い出して、頬を赤く染めながら身体を起こした。
…うん、ゼブラさんは一回二回一緒に寝てもオオカミさんにはならないようだ。
でも、一回目みたいに取り乱したりはしなかったので、ちょっとは順応してくれたんだと思う。
「おはよう。いや、もう夜か」
「そうだね」
因みに、私は今一つ感動したことがある。
恋人と一緒に寝て、朝の挨拶…。
ちょっと照れ臭くて、でもこの穏やかな時間が凄く嬉しいと思う。
ゼブラさんは私以上に落ち着けてないけど、それでも二人の間には穏やかな空気があって…
早く結婚したいな
なんて思ってしまった。
ゼブラさんも同じように思ってくれているだろうか。
ベッドから降りたゼブラさんは、部屋にある呼び鈴を鳴らして、人を呼ぶ。
これで二人だけの時間が終わってしまうけど、同棲したら毎日のように二人の時間を共有できるのだ。
ちょっと寂しくても、次の楽しみができたと思おう。
そう思いつつも身体は正直で、自然にゼブラさんの服の裾を握ってしまった。
「ミーア?」
振り返ったゼブラさんは不思議そうな顔をするが、私は身体が勝手に動いてしまっただけなので、そんな彼になんて言葉をかけて良いかわからない。
寂しいなんて言ってもどうにもならない。でも、この想いが少しでも彼に伝われば、私だってゼブラさんのことを離したくないくらい好きだと分かってくれる気がするのだ。
ゼブラさんの瞳を見つめていると、彼は顔を赤くして、ごくりと唾を飲んだ。
「ミ、ミーア…
「失礼いたします………………あ、」
侍女さんがゆっくりドアを開けたのだが、私とゼブラさんを見て、さっと何事もなかったかのようにドアを閉めた。
「お二人はこれから再度眠りにつかれます。夕食の準備を一時中断するよう連絡しなさい!」
外でそんな声が微かに聞こえて、ゼブラさんだけでなく私まで顔に熱がたまった。
うん、これ恥ずかしいやつだ。
「あ、あの!ゼブラさん、お腹空きましたね!」
さっきまでいちゃいちゃしたい気分だったけど、それよりも羞恥心の方が勝ってしまった。
ほんとはあまりお腹が空いていないけど、この城の人たちにこの後私とゼブラさんが良い雰囲気になると思われるのはかなり恥ずかしい。
私がこう言うと、ゼブラさんはおそらく私の意見を尊重してくれると思うけど、必死にゼブラさんに同調してもらおうと視線で投げかけた。
「う、うむ。そうだな、侍女にそう伝えてこよう!」
ゼブラさんは私の意思を汲み、コクリと頷いてドアの方に向かって行った。
ゼブラさんの顔はまだ赤いままだったけど、侍女の方たちが見て見ぬふりをしてくれることを願おう。
朝よりもだいぶ顔色がよくなったゼブラさんは、私をエスコートして食事をする部屋に連れて行ってくれた。
一般家庭でいうリビングとは違うような気がするので、なんと言ってよいかわからない。
食堂?っていう感じでもない。
部屋の中には大きなテーブルがあって、人が14人くらいは座れそうだ。
私とゼブラさんが座る場所にはすでに食事が置かれており、ゼブラさんにエスコートされて席に座った。
「ミーアの口に合うかわからないが・・・」
それは人間の口に合う食事じゃないかもってこと?
いやでも、ゼブラさんは私とデートするときにいつも同じもの食べていたし、たぶん大丈夫だと思うんだけど・・・あ、もしかして、ここに来て、竜人の肉体は丈夫だから、何でも食べられるとかいうチートを発揮するのかな。
ゼブラさんの言葉に少し警戒したが、口に入れたサラダはとてもおいしかった。スープも、そのあとのメインも。
うん、とっても上品な味だし、とてもおいしい。
今まで屋台の焼き鳥とか水あめとか一緒に食べてもらってて申し訳なくなるレベルに・・・。
やっぱりゼブラさんは竜王様なんだなぁ。
これからデートで何食べれば良いんだ・・・。
お昼ご飯に入る店を考えないといけなくなるなー。
「ミーア、どうだろう。口に合わなかったら遠慮なく言ってくれ」
はっと顔を上げると、心配そうな顔をしたゼブラさんと、その横でコック帽を右手に握りしめたおじさんが死にそうな顔をしていた。
あ、返事するの忘れてた。
「とってもおいしいね!思わず夢中で食べちゃった!」
言った後にはしたなかったかな、と思ったが、そういうとゼブラさんとコックさんはとても喜んでくれたので、結果オーライだと思おう。
「ミーア、どれか気に入ったのがあれば、私のものを食べると良い」
いやいや、病み上がりの病人にご飯を恵んでもらうほど、私は飢えてなければ食いしん坊でもないよ。
でも、私に何でも与えたいと思ってくれているのがゼブラさんだから、気遣いはうれしい。
「大丈夫だよ。私よりも、ゼブラさんは私の作ったパンばかり食べてたんだったら、栄養が偏っているはずだから、野菜とかお肉とか、ちゃんと食べてね」
「私は、ミーアのパンさえあればそれで良いのだが・・・」
いやいや、王宮で雇っている一流コックの目の前で、ただの町娘の焼くパンのほうが良いとか言わないで。
恐れ多いわ・・・!
だからと言って、私がそれを否定しても、ゼブラさんはそれにかぶせてくるだろう。
なんと返して良いのかわからないなぁと思っているところで、侍女の方がパンの入ったかごを持ってきた。
あれ、あれって・・・
「おお、よくぞ持ってきた。さあ、それを私に・・・」
昨日のことだから覚えている。
あれは、昨日の夕方に残っていたパンだ。
ゼブラさんはそれを自らのテーブルクロスの上に置くように指示した・・・
「ゼブラさん、それ、昨日の朝焼いたパンだよね」
「あぁ、そうだ。昨日食べられたら良かったのだが・・・ようやく食べられる。昨日食べられなかった分、今日はいつも以上に味わって・・・」
ゼブラさんがそれを言い終わる前に、パンの入ったかごを侍女の方から受け取った。
そして、コックさんに渡して「処分してください」と伝えた。
「そんな!ミーア!!?」
ゼブラさんは大きな音を立てて、立ち上がった。
顔色を悪くして、縋るようにパンの入ったかごに手を伸ばす。
それを阻止するために、私は手を伸ばしたゼブラさんの腕にしがみついた。
まだ病み上がりの身体に、昨日のパンはあまりよくない。
しかも、ちょうどゼブラさんが食べようとしているパンは果物を練りこんだものだ。
前世よりも衛生状態は良くないし、袋の中に包装しているわけではないから、保存状態も良くない。
基本的にはパンはその日の分しかみんな買わないし、硬いパンならまだしも、柔らかめのパンはその日のうちに食べないと、季節によってはすぐに傷んでしまう。
そんなものを、食べさせられるわけがない。
「そのパン、たぶんもう傷んでるから食べたらだめ!これからいつでも私が作ったパンを食べられるんだから、今日の分は我慢して!」
傷んでいるという言葉に、コックさんは小さくうなずいてかごを背中に回した。
うんうん、そうだよね、城の主にお腹を壊すかもしれないものをあげられないよね。
そのままコックさんはパンの入ったかごを持って部屋を出た。
抵抗してくるかもしれないと思って思わずゼブラさんの腕にしがみついたけど、ゼブラさんはぴたりを動きを止めたままだった。
パンの処分がスムーズに進んでこちらとしてはありがたかったけど、ちょっとさっきの声の大きさを考えると、不自然な気がする。
ショックすぎて気を失ったとか?
いや、流石にそれはないよ、パンごときで。
ちらりとゼブラさんを見上げたら、顔を赤くして私のほうを見ていた。
「これから、いつでもミーアのパンを・・・食べられるのか?い、いつでも・・・?」
どうやら、心配する必要は全くなかったようだった。
私が目を覚ました時に、彼はまだ目を瞑っていたので、十分睡眠時間を取れたと思う。
さっきよりも顔色の良くなったゼブラさんは、私が数分見つめていたり、布団をあげたりしていると目を開けた。
私と目があったらとてもびっくりしてたけど…すぐに状況を思い出して、頬を赤く染めながら身体を起こした。
…うん、ゼブラさんは一回二回一緒に寝てもオオカミさんにはならないようだ。
でも、一回目みたいに取り乱したりはしなかったので、ちょっとは順応してくれたんだと思う。
「おはよう。いや、もう夜か」
「そうだね」
因みに、私は今一つ感動したことがある。
恋人と一緒に寝て、朝の挨拶…。
ちょっと照れ臭くて、でもこの穏やかな時間が凄く嬉しいと思う。
ゼブラさんは私以上に落ち着けてないけど、それでも二人の間には穏やかな空気があって…
早く結婚したいな
なんて思ってしまった。
ゼブラさんも同じように思ってくれているだろうか。
ベッドから降りたゼブラさんは、部屋にある呼び鈴を鳴らして、人を呼ぶ。
これで二人だけの時間が終わってしまうけど、同棲したら毎日のように二人の時間を共有できるのだ。
ちょっと寂しくても、次の楽しみができたと思おう。
そう思いつつも身体は正直で、自然にゼブラさんの服の裾を握ってしまった。
「ミーア?」
振り返ったゼブラさんは不思議そうな顔をするが、私は身体が勝手に動いてしまっただけなので、そんな彼になんて言葉をかけて良いかわからない。
寂しいなんて言ってもどうにもならない。でも、この想いが少しでも彼に伝われば、私だってゼブラさんのことを離したくないくらい好きだと分かってくれる気がするのだ。
ゼブラさんの瞳を見つめていると、彼は顔を赤くして、ごくりと唾を飲んだ。
「ミ、ミーア…
「失礼いたします………………あ、」
侍女さんがゆっくりドアを開けたのだが、私とゼブラさんを見て、さっと何事もなかったかのようにドアを閉めた。
「お二人はこれから再度眠りにつかれます。夕食の準備を一時中断するよう連絡しなさい!」
外でそんな声が微かに聞こえて、ゼブラさんだけでなく私まで顔に熱がたまった。
うん、これ恥ずかしいやつだ。
「あ、あの!ゼブラさん、お腹空きましたね!」
さっきまでいちゃいちゃしたい気分だったけど、それよりも羞恥心の方が勝ってしまった。
ほんとはあまりお腹が空いていないけど、この城の人たちにこの後私とゼブラさんが良い雰囲気になると思われるのはかなり恥ずかしい。
私がこう言うと、ゼブラさんはおそらく私の意見を尊重してくれると思うけど、必死にゼブラさんに同調してもらおうと視線で投げかけた。
「う、うむ。そうだな、侍女にそう伝えてこよう!」
ゼブラさんは私の意思を汲み、コクリと頷いてドアの方に向かって行った。
ゼブラさんの顔はまだ赤いままだったけど、侍女の方たちが見て見ぬふりをしてくれることを願おう。
朝よりもだいぶ顔色がよくなったゼブラさんは、私をエスコートして食事をする部屋に連れて行ってくれた。
一般家庭でいうリビングとは違うような気がするので、なんと言ってよいかわからない。
食堂?っていう感じでもない。
部屋の中には大きなテーブルがあって、人が14人くらいは座れそうだ。
私とゼブラさんが座る場所にはすでに食事が置かれており、ゼブラさんにエスコートされて席に座った。
「ミーアの口に合うかわからないが・・・」
それは人間の口に合う食事じゃないかもってこと?
いやでも、ゼブラさんは私とデートするときにいつも同じもの食べていたし、たぶん大丈夫だと思うんだけど・・・あ、もしかして、ここに来て、竜人の肉体は丈夫だから、何でも食べられるとかいうチートを発揮するのかな。
ゼブラさんの言葉に少し警戒したが、口に入れたサラダはとてもおいしかった。スープも、そのあとのメインも。
うん、とっても上品な味だし、とてもおいしい。
今まで屋台の焼き鳥とか水あめとか一緒に食べてもらってて申し訳なくなるレベルに・・・。
やっぱりゼブラさんは竜王様なんだなぁ。
これからデートで何食べれば良いんだ・・・。
お昼ご飯に入る店を考えないといけなくなるなー。
「ミーア、どうだろう。口に合わなかったら遠慮なく言ってくれ」
はっと顔を上げると、心配そうな顔をしたゼブラさんと、その横でコック帽を右手に握りしめたおじさんが死にそうな顔をしていた。
あ、返事するの忘れてた。
「とってもおいしいね!思わず夢中で食べちゃった!」
言った後にはしたなかったかな、と思ったが、そういうとゼブラさんとコックさんはとても喜んでくれたので、結果オーライだと思おう。
「ミーア、どれか気に入ったのがあれば、私のものを食べると良い」
いやいや、病み上がりの病人にご飯を恵んでもらうほど、私は飢えてなければ食いしん坊でもないよ。
でも、私に何でも与えたいと思ってくれているのがゼブラさんだから、気遣いはうれしい。
「大丈夫だよ。私よりも、ゼブラさんは私の作ったパンばかり食べてたんだったら、栄養が偏っているはずだから、野菜とかお肉とか、ちゃんと食べてね」
「私は、ミーアのパンさえあればそれで良いのだが・・・」
いやいや、王宮で雇っている一流コックの目の前で、ただの町娘の焼くパンのほうが良いとか言わないで。
恐れ多いわ・・・!
だからと言って、私がそれを否定しても、ゼブラさんはそれにかぶせてくるだろう。
なんと返して良いのかわからないなぁと思っているところで、侍女の方がパンの入ったかごを持ってきた。
あれ、あれって・・・
「おお、よくぞ持ってきた。さあ、それを私に・・・」
昨日のことだから覚えている。
あれは、昨日の夕方に残っていたパンだ。
ゼブラさんはそれを自らのテーブルクロスの上に置くように指示した・・・
「ゼブラさん、それ、昨日の朝焼いたパンだよね」
「あぁ、そうだ。昨日食べられたら良かったのだが・・・ようやく食べられる。昨日食べられなかった分、今日はいつも以上に味わって・・・」
ゼブラさんがそれを言い終わる前に、パンの入ったかごを侍女の方から受け取った。
そして、コックさんに渡して「処分してください」と伝えた。
「そんな!ミーア!!?」
ゼブラさんは大きな音を立てて、立ち上がった。
顔色を悪くして、縋るようにパンの入ったかごに手を伸ばす。
それを阻止するために、私は手を伸ばしたゼブラさんの腕にしがみついた。
まだ病み上がりの身体に、昨日のパンはあまりよくない。
しかも、ちょうどゼブラさんが食べようとしているパンは果物を練りこんだものだ。
前世よりも衛生状態は良くないし、袋の中に包装しているわけではないから、保存状態も良くない。
基本的にはパンはその日の分しかみんな買わないし、硬いパンならまだしも、柔らかめのパンはその日のうちに食べないと、季節によってはすぐに傷んでしまう。
そんなものを、食べさせられるわけがない。
「そのパン、たぶんもう傷んでるから食べたらだめ!これからいつでも私が作ったパンを食べられるんだから、今日の分は我慢して!」
傷んでいるという言葉に、コックさんは小さくうなずいてかごを背中に回した。
うんうん、そうだよね、城の主にお腹を壊すかもしれないものをあげられないよね。
そのままコックさんはパンの入ったかごを持って部屋を出た。
抵抗してくるかもしれないと思って思わずゼブラさんの腕にしがみついたけど、ゼブラさんはぴたりを動きを止めたままだった。
パンの処分がスムーズに進んでこちらとしてはありがたかったけど、ちょっとさっきの声の大きさを考えると、不自然な気がする。
ショックすぎて気を失ったとか?
いや、流石にそれはないよ、パンごときで。
ちらりとゼブラさんを見上げたら、顔を赤くして私のほうを見ていた。
「これから、いつでもミーアのパンを・・・食べられるのか?い、いつでも・・・?」
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