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入り江の怪
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海辺の町に住んでいるデモルという男性の話である。
彼の住んでいる町の入り江にはある噂があった。それは新月の晩に海から「おーい、おーい」と声がするというものだった。
デモルさんは友人のマーマン族のリオラスを誘って満月の晩に噂の入り江に行った。
彼らの計画はこうだ、まず入り江に行き実際に声がするのかどうか確かめる。そうしたらリオラスが海に潜り海中の中はどうなっているのか見てみようというものだ。
次の満月の夜2人は早速入り江に向かった。夜の入り江は静かで時折吹いてくる海風がとても気持ちよかった。2人は入り江の岩場に立ち声が聞こえるのを待っていた。
10分ほど経った頃に遠くから海風に混じって何か聞こえてくる。次第にその音は大きくなっていきはっきりと「おーい、おーい」と聞こえた。
「今だ」
デモルさんがリオラスに言うと同時にリオラスは岩場から海へ潜っていく。
潜って5分ほど経った時に激しい水しぶきと共にリオラスが海から上がってきた。
「やばい、やばいやばい」
青ざめた表情で困惑しているデモルの手をつかんで浜辺の方へ連れて行った。
「何?何だよ」
「海潜ってさ、ちょっと進んだらさ――」
デルモの目線の先、リオラスの後ろ。海と浜辺の境目あたりからザクザクという砂を踏む音が聞こえる。
ゾクッと背筋に冷たいものが走った瞬間
「うわぁーー」
リオラスが急に叫び声をあげた。
そのまま2人は全速力でその場から逃げリオラスの家に避難した。
少し経って落ち着き、リオラスは海に潜った後の話をし始めた。
「海に潜って少し進んだら、月明かりに照らされて水中に何かいたんだよ。他のマーマンの奴なんかじゃない、黒いもやみたいなのにでっかい目みたいのが付いた何かが。で俺に気づいたのかゆっくりとこっち向いて向かってきたんだよ」
「それで慌てて海から出てきたのか」
リオラスはうんうんと首を縦に振る。
「浜辺に行っておまえには話そうとした時耳元で聞こえたんだ『コッチニクルカ?』って」
その後2人が満月の晩入り江に行くことはなかったという。
彼の住んでいる町の入り江にはある噂があった。それは新月の晩に海から「おーい、おーい」と声がするというものだった。
デモルさんは友人のマーマン族のリオラスを誘って満月の晩に噂の入り江に行った。
彼らの計画はこうだ、まず入り江に行き実際に声がするのかどうか確かめる。そうしたらリオラスが海に潜り海中の中はどうなっているのか見てみようというものだ。
次の満月の夜2人は早速入り江に向かった。夜の入り江は静かで時折吹いてくる海風がとても気持ちよかった。2人は入り江の岩場に立ち声が聞こえるのを待っていた。
10分ほど経った頃に遠くから海風に混じって何か聞こえてくる。次第にその音は大きくなっていきはっきりと「おーい、おーい」と聞こえた。
「今だ」
デモルさんがリオラスに言うと同時にリオラスは岩場から海へ潜っていく。
潜って5分ほど経った時に激しい水しぶきと共にリオラスが海から上がってきた。
「やばい、やばいやばい」
青ざめた表情で困惑しているデモルの手をつかんで浜辺の方へ連れて行った。
「何?何だよ」
「海潜ってさ、ちょっと進んだらさ――」
デルモの目線の先、リオラスの後ろ。海と浜辺の境目あたりからザクザクという砂を踏む音が聞こえる。
ゾクッと背筋に冷たいものが走った瞬間
「うわぁーー」
リオラスが急に叫び声をあげた。
そのまま2人は全速力でその場から逃げリオラスの家に避難した。
少し経って落ち着き、リオラスは海に潜った後の話をし始めた。
「海に潜って少し進んだら、月明かりに照らされて水中に何かいたんだよ。他のマーマンの奴なんかじゃない、黒いもやみたいなのにでっかい目みたいのが付いた何かが。で俺に気づいたのかゆっくりとこっち向いて向かってきたんだよ」
「それで慌てて海から出てきたのか」
リオラスはうんうんと首を縦に振る。
「浜辺に行っておまえには話そうとした時耳元で聞こえたんだ『コッチニクルカ?』って」
その後2人が満月の晩入り江に行くことはなかったという。
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