5 / 5
5
しおりを挟む脳内の写真のフォルダを開く。
並ぶ写真の左上を表示させる。栗色の柔らかそうな髪の犬が写っていた。
青空の下、円盤をくわえ誇らしげに振り返っている姿。
餌皿に盛られた褒美の特別なおやつを尻尾を立てて頬張る姿。
傷や痣の目立つ体を浴場で洗われて気持ちよさそうにしている姿。
そんな色々な場面をスライドしていくと段々痩せ細っていく姿。
……それでも幸せそうに笑っている姿。
荒々しく寝室のドアを開くと、ドムはベッドへ大股で向かった。
裸になって俯せで寝ているサブの柔らかい髪を引っ掴む。
「なぜ畜生が主人のベッドで寝ているんだっ……!」
「あッ……!?」
頭皮を強く引っ張られ、悲鳴を上げるサブをドムは床に放った。尻餅をついた格好でサブは目を丸くしてドムを見上げる。
「ドムさん、急にどうしっ……!?」
「ご、主、人、様、だっ!」
すかさずドムはサブを蹴り倒す。サブは蹴られた肩を押さえ呻きつつ――垂れた耳をぴこっと立てた。
「……はい、ご主人様」
「good boy! ほら、犬らしく四つん這いになれ!」
サブは目頭が熱くなるのを感じながら、四つ足になる。尻尾もふわっと立った。
ドムはサブの後ろで膝をつき、ズボンの前を開くと取り出したペニスを軽く扱いてからきゅっと締まったアヌスに宛てがう。
「いっ、……!」
勃起して形の良いペニスが慣らしていない穴を薄い皮膚を裂きながら押し拡げる。痛みにくねる細い腰をしっかりと掴み、ドムは容赦なく挿入していった。
「いっ、痛ッ……あっ」
「痛い? 気持ちいいの間違いだろう?」
苦鳴を上げつつサブは尻尾をぶんぶん振っていた。そんなサブをドムは嘲笑いながら、血を潤滑油にしてペニスを根本まで収める。
「ぁあッ、あうっ、……ぅっ!」
パンパンパンッ――音が立つほど激しく腰を打ちつけていると、ドムの目に映るサブの白い肌に赤黒かったり青黒かったりする痣が浮かんだ。
茶色の髪が赤みがかり、栗色になる。見下ろしている背中が背骨を浮き出させるほど痩せる。
「ご主人様、好きっ……大好きですっ……」
「ああ、私も大好きだよ……good boy!」
ふっと犯していたサブが消える。
赤紫の花の下、墓石が立っていた。
「はぁっ、ぁっ、気持ちいっ、気持ちいいッ……!」
前立腺を掻いていたペニスが締めつけられて、ドムは我に返る。サブは会陰に血を垂らし激痛に襲われる中、ペニスを勃てて全身をぶるぶると震わせて吐精せず達していた。
「っ……good boy.あとで特別なおやつをやろう。私の排泄物をドッグフードのように加工した……」
収縮する肉にたまらずドムはサブの中に注ぎながら言葉を切り、雫を落とした。背中が濡れる感触にサブは呼吸を荒げつつ気づく。
「ごめんなさいっ……本当ならご主人様の要求に応じるべきだったのに」
「いい、私が間違っていた。非デザイン人間の犬とはそういう生き物だった。享受してなさい」
――私はサブを愛していたのではなく、前飼っていた犬を愛していたのでもなく、自分を……
主人はそんなの、許されない。
「ありがとう……ございます……」
涙声のサブの後頭部を撫でてやってから、ドムは手の甲で自らの目元を拭った。
「good boy」
デザイン人間と非デザイン人間の間には絶望的なまでのカーストがある――が、そんな設定はどうでもいいのだ。
10
お気に入りに追加
17
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
待てって言われたから…
ふみ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる