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人工楽園にて(13)
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精水は噴水で流され、私の頬を伝い、湯に混ざっていきます。そのあと、お客さまは何回も放出しました。……脱衣場に出ると、待機していた使用人たちがばたばたと大浴場へ清掃に向かいます。それから皇帝は度々私をご指名してくださいましたが、決して私の部屋には寄らず、遊戯はもちろん、歓談するのも大浴場を指定しました。水の中でなければ、立たない性質なのだそうです。
それから一ヶ月ほど経った、初夏のある日のこと。背が高く、痩せていて、身なりの上品な男性のお客さまがいらっしゃいました。その方の趣味に付き合うためには部屋を暖房で満たし、ドアの外には使用人を待たせる必要がありました。
お客さまは裸で、私はシャツ一枚だけを着て、サウナのような室内でベッドの上、汗を滲ませながら会話を楽しみます。しかし、しばらくすると汗が目にしみるほど滴り、シャツは肌に張りついてきます。朦朧としてきて、眉間が痛み、話の受け答えすらままなりません。ベッドの柵にぐったりと背を預けていると、隣のお客さまは暑さでぼうっとした様子ながらも股間を立てて、私の体をマットレスに広げました。
シャツの前を開き、汗臭く、塩辛いであろう私の肌を舐め廻してくれます。お客さまの体温まで加わり、私は暑い、暑いと喘ぎました。お客さまも――ああ、暑い、暑いと喘ぎながら私の湿った腋に顔を埋め、舐めたり、においを吸い込んだりします。そのあいだ、お客さまは自分の陰茎を扱いていました。
達する直前、お客さまは私から離れて、私の全身に熱い精水を振りかけました。行為をおえて部屋から出ると、使用人が私とお客さまにスポーツドリンクを飲ませてくれます。そのまま少し休みました。
しかし、この方は汗に特別の執着があるわけではありません。時季が冬になると、お客さまの趣味は変わるのです。使用人見張りのもと、私もお客さまもシャツ一枚で外に出て、私は頭から水をかぶった状態で玄関前、一緒に立つのです。お互い自分の体を抱いて震え、お客さまは唇の色を失いながら――寒がる君は、とっても色っぽいよ。と、冷えたら普通は縮むはずの陰茎をそそり立たせて、我慢の限界を迎えると私を抱くのでした。雪が降ったりしていると、限界は早くにきました。
寒い、寒いと喘ぎながら、お客さまの冷えた体から少しでも暖を取ろうと、自ずとしがみついてしまいます。地面に、または雪に転がり、お互いよがり声とともに白い息を吐き、お客さまは白い精を吐きました。遊戯をおえれば、使用人が私の凍りつきそうなシャツを脱がせ、体を毛布で包んでくれます。……このように、お客さまが執着を抱いているのは温度のようです。私にシャツを着せて、夏は汗、冬は冷水でシャツを濡らし、透けて見える肌で視覚的要素もたして、楽しんでいたのでした。
で、温度愛好のお客さまを初めて接待した初夏のある日からしばらくして、私が十三歳になってから、こんなお客さまがいらっしゃいました。老齢の寡黙な男性で、この方の趣味に付き合うためには約一週間、事前準備が必要なのです。
私はお客さまの仰せの通りに、風呂に入らず、歯を磨かず、排便しても尻を拭かないようにしました。さらに膝上まで丈のある、肌にぴったりと吸いつくようなエナメルのブーツを履いて、ほとんど脱ぐことなく過ごしました。準備中は、尾籠(びろう)でも構わないというお客さまのみのお相手をします。
そして約束の日。例のお客さまを部屋にお迎えするや、お客さまは黙ったまま私の頭を引き寄せて、油っぽい髪に鼻をつけました。軽く掻いてフケを吸い込んでから、鼻を私の唇に移し、口を開かせ口臭を嗅ぎます。そのまま私に深い接吻をしてくださいました。お客さまは舌を私の歯に強く押しつけて、歯垢を舐め取ろうとしているようでした。堪能するとお客さまはうなずき、私をベッドの縁に座らせます。
お客さまは私の足下に膝をつき、ブーツのファスナーをゆっくりとおろしてくれました。脱げた瞬間、すっぱい臭気が漂うのが自分でもわかります。お客さまはブーツの蒸れたにおいをもちろん吸い込んでから、私の足を手に取り、足裏、爪先へと嗅ぎながら舌を這わせました。足の指のあいだにたまった垢を綺麗に食べてくださいます。
それから、お客さまはベッドにのぼり私を四つん這いにさせて、ショーツを脱がせてくれました。すぐに、鼻息と舌を感じます。かぶれてしまっている部分は唾液がしみて痛痒かったです。……お客さまは苦い、と噎せて、今度は私の体を仰向けにしました。
お客さまは私の腕をあげさせ、私の着ているガウンを開けると、汗疹の広がる腋を賞味し、ガウンの汗染みまで味わいます。満足なさると――どこで気を遣(や)ろうか、と小首を傾げてから、お客さまはズボンから硬い陰茎を取り出しました。乾いた糞のかすがこびりつく後ろに何回か陰茎を擦りつけてから……膀胱炎になるかも知れませんが、それは自己責任で……挿入します。
腋のにおいを嗅ぎながら打ち込み、お客さまは私の中に放出しました。それからお客さまは長いこと私をおともさせて、陰茎が復活すると、臭い足で扱かせたり、腋に挟ませたりしました。存分に放出すると、もう夜も深まっていましたが、お客さまは食事をしなければお酒も飲まず、私の一週間かえていないショーツを土産に持って静かにお帰りになられました。
そう、このお客さまのお相手をするための準備中、同じく老齢で、しかし大変陽気な男性のお客さまがいらっしゃいました。この方もやや準備を必要とし、その準備とは、私がしばらく肉類中心の食事をするというものでした。さらに二日か三日、排便を我慢します。
お客さまに快楽を供する日、使用人たちが部屋に背の低いガラスの長テーブルを運んできて、お客さまは裸でテーブルの下に仰向いて寝ました。私はショーツを脱ぎ、ブーツのソールでガラスを割らないようにそっとテーブルに乗って、ちょうどお客さまの目の前に私の肛門がくるようにしゃがみます。
お客さまは――さあ、思いっきりうんこをするんだ。と、言いました。気のせいか恥部に集中的な熱い視線を感じて恥ずかしくなりつつも、今まで腹痛を覚えても薬で耐えてきたぶん、少し力めば肛門がふくらむのがわかります。けれども、そこからなかなか先に進みません。つい、糞ではなく屁を放ってしまったとき、お客さまが盛大に笑い出したものだからよけいに。
それから一ヶ月ほど経った、初夏のある日のこと。背が高く、痩せていて、身なりの上品な男性のお客さまがいらっしゃいました。その方の趣味に付き合うためには部屋を暖房で満たし、ドアの外には使用人を待たせる必要がありました。
お客さまは裸で、私はシャツ一枚だけを着て、サウナのような室内でベッドの上、汗を滲ませながら会話を楽しみます。しかし、しばらくすると汗が目にしみるほど滴り、シャツは肌に張りついてきます。朦朧としてきて、眉間が痛み、話の受け答えすらままなりません。ベッドの柵にぐったりと背を預けていると、隣のお客さまは暑さでぼうっとした様子ながらも股間を立てて、私の体をマットレスに広げました。
シャツの前を開き、汗臭く、塩辛いであろう私の肌を舐め廻してくれます。お客さまの体温まで加わり、私は暑い、暑いと喘ぎました。お客さまも――ああ、暑い、暑いと喘ぎながら私の湿った腋に顔を埋め、舐めたり、においを吸い込んだりします。そのあいだ、お客さまは自分の陰茎を扱いていました。
達する直前、お客さまは私から離れて、私の全身に熱い精水を振りかけました。行為をおえて部屋から出ると、使用人が私とお客さまにスポーツドリンクを飲ませてくれます。そのまま少し休みました。
しかし、この方は汗に特別の執着があるわけではありません。時季が冬になると、お客さまの趣味は変わるのです。使用人見張りのもと、私もお客さまもシャツ一枚で外に出て、私は頭から水をかぶった状態で玄関前、一緒に立つのです。お互い自分の体を抱いて震え、お客さまは唇の色を失いながら――寒がる君は、とっても色っぽいよ。と、冷えたら普通は縮むはずの陰茎をそそり立たせて、我慢の限界を迎えると私を抱くのでした。雪が降ったりしていると、限界は早くにきました。
寒い、寒いと喘ぎながら、お客さまの冷えた体から少しでも暖を取ろうと、自ずとしがみついてしまいます。地面に、または雪に転がり、お互いよがり声とともに白い息を吐き、お客さまは白い精を吐きました。遊戯をおえれば、使用人が私の凍りつきそうなシャツを脱がせ、体を毛布で包んでくれます。……このように、お客さまが執着を抱いているのは温度のようです。私にシャツを着せて、夏は汗、冬は冷水でシャツを濡らし、透けて見える肌で視覚的要素もたして、楽しんでいたのでした。
で、温度愛好のお客さまを初めて接待した初夏のある日からしばらくして、私が十三歳になってから、こんなお客さまがいらっしゃいました。老齢の寡黙な男性で、この方の趣味に付き合うためには約一週間、事前準備が必要なのです。
私はお客さまの仰せの通りに、風呂に入らず、歯を磨かず、排便しても尻を拭かないようにしました。さらに膝上まで丈のある、肌にぴったりと吸いつくようなエナメルのブーツを履いて、ほとんど脱ぐことなく過ごしました。準備中は、尾籠(びろう)でも構わないというお客さまのみのお相手をします。
そして約束の日。例のお客さまを部屋にお迎えするや、お客さまは黙ったまま私の頭を引き寄せて、油っぽい髪に鼻をつけました。軽く掻いてフケを吸い込んでから、鼻を私の唇に移し、口を開かせ口臭を嗅ぎます。そのまま私に深い接吻をしてくださいました。お客さまは舌を私の歯に強く押しつけて、歯垢を舐め取ろうとしているようでした。堪能するとお客さまはうなずき、私をベッドの縁に座らせます。
お客さまは私の足下に膝をつき、ブーツのファスナーをゆっくりとおろしてくれました。脱げた瞬間、すっぱい臭気が漂うのが自分でもわかります。お客さまはブーツの蒸れたにおいをもちろん吸い込んでから、私の足を手に取り、足裏、爪先へと嗅ぎながら舌を這わせました。足の指のあいだにたまった垢を綺麗に食べてくださいます。
それから、お客さまはベッドにのぼり私を四つん這いにさせて、ショーツを脱がせてくれました。すぐに、鼻息と舌を感じます。かぶれてしまっている部分は唾液がしみて痛痒かったです。……お客さまは苦い、と噎せて、今度は私の体を仰向けにしました。
お客さまは私の腕をあげさせ、私の着ているガウンを開けると、汗疹の広がる腋を賞味し、ガウンの汗染みまで味わいます。満足なさると――どこで気を遣(や)ろうか、と小首を傾げてから、お客さまはズボンから硬い陰茎を取り出しました。乾いた糞のかすがこびりつく後ろに何回か陰茎を擦りつけてから……膀胱炎になるかも知れませんが、それは自己責任で……挿入します。
腋のにおいを嗅ぎながら打ち込み、お客さまは私の中に放出しました。それからお客さまは長いこと私をおともさせて、陰茎が復活すると、臭い足で扱かせたり、腋に挟ませたりしました。存分に放出すると、もう夜も深まっていましたが、お客さまは食事をしなければお酒も飲まず、私の一週間かえていないショーツを土産に持って静かにお帰りになられました。
そう、このお客さまのお相手をするための準備中、同じく老齢で、しかし大変陽気な男性のお客さまがいらっしゃいました。この方もやや準備を必要とし、その準備とは、私がしばらく肉類中心の食事をするというものでした。さらに二日か三日、排便を我慢します。
お客さまに快楽を供する日、使用人たちが部屋に背の低いガラスの長テーブルを運んできて、お客さまは裸でテーブルの下に仰向いて寝ました。私はショーツを脱ぎ、ブーツのソールでガラスを割らないようにそっとテーブルに乗って、ちょうどお客さまの目の前に私の肛門がくるようにしゃがみます。
お客さまは――さあ、思いっきりうんこをするんだ。と、言いました。気のせいか恥部に集中的な熱い視線を感じて恥ずかしくなりつつも、今まで腹痛を覚えても薬で耐えてきたぶん、少し力めば肛門がふくらむのがわかります。けれども、そこからなかなか先に進みません。つい、糞ではなく屁を放ってしまったとき、お客さまが盛大に笑い出したものだからよけいに。
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