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~最終章~◆◆◆物語はハッピーエンドが良いよね?◆◆◆
421ページ目…物語はハッピーエンドが良いよね?【6】
しおりを挟む<Side:夢幻(一応、主人公?)>
『コンコンッ!』
と、部屋の扉がノックされる。
ちなみに、今、俺がいるのは自分がダンジョンマスターをやっているタワー型のダンジョンの最上階…所謂、コア部屋と呼ばれる場所である。
もっとも、コア部屋と言っても、ダンジョン核があるだけではない。
その証拠に、この部屋には、俺以外にも二の人が居た。
一人は、言わずもがな…俺の最愛の嫁であり、スライムでもあるプリン。
そして、もう一人は、先生こと、ミューズさんである。
まぁ、女神である彼女を『一人』と呼ぶのは、本来であれば間違いではあるのだが、力の一部を限定して地上に降りてきているので、一柱ではなく一人と呼んでいる。
何はともあれ、この部屋の扉をノックする事が出来る者は、本当に限られているので、俺はノックした人物に声を掛けた。
「誰だ?」
「セバス・チャンでございます。」
セバス・チャンだと?確かにリッチである彼ならば、この部屋を訪れるのは可能だ。
しかお、彼は執事長として働いて貰っているので、別の意味でもココに訪れる事が出来る。
だが、確か、彼が訪れる予定はなかったはずなんだが、何かトラブルでもあったのだろうか?
「ダンジョンマスター様、お嬢様達がお見えになっております。」
「な、何だってッ!?」
先程も言ったが、此処はタワー型ダンジョンの最上階に位置している。
つまり、娘達はダンジョンを攻略して登って来たと言っている様なものである。
いや、流石に娘達は此処まで登って来る程の力はないはずだ。
まだ、50階層まで登ってこれる程度の力しか無いはず。
仮に、途中で、色々と素材を手に入れても、せいぜい倍の100階層まで進む事が出来れば、御の字だろう。
とは言え、此処まで来た言うのであれば、待たせる訳にはいかず、俺は急いで立ち上がると扉へと向かった。
しかし、残念な事に、急いでしまったが故に、悲劇が起きた。
つまり、悲劇と言うのは、急ぐあまり、俺はテーブルの角に足の小指をぶつけたのである。
その結果、俺は激しい音を立て、すっ転んでしまった。
『ドンガラガッシャン!』
その衝撃で、足に激痛が走る。
しかし、何時までも待たせる訳にはいかない…と、足を抱えて悶絶しつつも、扉の方へと這っていく。
そこに、子供達がいるのを信じて…。
扉に辿り着いた時には、既に足の痛みはだいぶ和らいでいる。
が、それでも小指に関しては、ズキズキと痛みを与えてくる。
なので、俺は、こっそりと回復魔法を自らの足へと使ったのだった…。
『ガチャリ』
扉を開けて最初に目にしたのは、プリンの娘である『エクレア』。
プリンの子供だけあってか、何故か、お菓子デザートの名前になってしまった。
余談ではあるが、幾つかある名前の候補の中で、彼女がこの名前だけ喜んだ事で名前が決まったのは、大きくなった小さな淑女には内緒である。
そして、そんな愛娘は俺の姿を確認すると、パーッと花が咲いたかの様な笑顔を俺に見せ…。
「お父様!」
「…やっと会えた。」
そんな声と共に、俺の胸へと飛び込んで来た…って、アレ?
ポス、ポス…と、二度にわたる衝撃に、疑問が浮かぶ。
なるほど、ふと胸に飛び込んできた人物に目をやれば、犯人が判明した。
エクレアの姉であるアリシアと、妹であるセイラだ。
って言うか…俺の目の前にエクレアが顔を赤く染めつつ、プルプルと震えている。
やだ、この子、可愛い…つい、悪戯心がくすぐられる。
「ち、ちょっと!何でアンタ達が先に抱きついてるのよ~!」
「何でと申されましても、私もお父様の事が大好きですから。」
「…そう、早い者勝ち。」
と、エクレアの可愛い姿に見とれていると、喧嘩を始める。
娘達に好かれているのは、父親としては、嬉しい限りなのだが、喧嘩に発展するのであれば注意が必要だ。
「こらこら、パパは皆の物なんだから、取り合いしないの…ね?」
だがしかし、ここで思わぬ伏兵がいた。
「いいえ、ご主人様は、私の物です。
その証拠に、私達は一心同体なのですから…〖融合〗。」
俺の背後から聞こえた、その言葉にギョッとする。
次の瞬間、俺は声の主と、文字通り、一つとなる。
突如、身体の内から溢れ出す力…さらに、その力を存分に振るえる身体へと変化をもたらす。
俺が〖魔王化〗と呼んでいる姿へと変化したのである。
「あ~ぁ、プリンったら…子供達と張り合ってどうするよ?」
プリンと〖融合〗した事により、俺の一番は絶対に譲らないと主張しているのはよく分かる。
もっとも、そんな行動をした原因として、俺の親バカぶりの所為だと言う事も理解出来ているので、プリンを責める事は出来ない。
「っと、そんな事より…お前達、こんな所まで来て、どうしたんだ?」
何故か、子供達全員、ガクガクブルブル震えている様に見えるが、気にせずに声を掛ける。
すると、エクレアが声を上げた。
「ど、どうしたじゃないわよ!何ヶ月も私達を放っておいて、どうするつもりなの!?」
「えッ!?もうそんなに時間経ってたのか?」
「そうよ!」
地上と、この部屋の中では時間の経過が違うとは言え、何ヶ月も経っていた…とは驚きである。
なるほど、それならエクレアが怒るのも無理はない。
「あちゃ~、時間の流れが違うのは知っていたが、そんなに経ってたのか…。
これは帰ったら、嫁~ズに怒られるな…。」
このダンジョンの最上階は、その一部が神達の住む世界に繋がっている。
その所為もあってか、いつからか神に至る塔と呼ばれる様になっているの知っていたが…。
その為、何故か地上とは時間の流れが違っていたりするのだ。
それ故、気が付くと予想以上に時間が経っている事が多々あったのだ。
ちなみに、そんな空間に俺がプリンと共にいるのは、先生に、この世界の担当としてのレクチャーを受けているからに他ならない。
コレもまた、『魔王・零《ゼロ》』の魂を手に入れ、力を継承した結果と言えるだろう。
そんな訳で、いつまで経っても帰ってこない俺達を、子供達は迎えに来てくれた様だ。
「…それは、大丈夫だと思うけど、他のママ達も寂しがってたわよ?」
「だろうな、エクレア達が迎えに来るくらいだからな…。
仕方が無い、作業はこのままにして、一度帰るとするか…。
ってな訳で、俺達は一度帰るから、セバス・チャンは悪いんだが、部屋の片付け頼んで良いか?」
「はい、勿論でございます。」
こう言う時、執事としての能力があるセバス・チャンは極めて有能である。
そして、俺は先生に一言声を掛けると、子供達の下へと向かう。
まだまだ、この世界の神になるのには色々と足りない物が多く、時間ばかり浪費してしまう。
しかし、そこは焦らなくても、それを得るだけの時間も、まだまだあるのだ。
故に、俺は子供達を連れ、ダンジョン内の移動を可能とする転移魔法陣へと向かう。
そして、全員が魔法陣に乗った所で…。
「一階層へ。」
と、転移する階層を指定する。
すると、俺達は光の粒子に変わり、その場から姿を消す。
次に俺達が現れたのは、一階層に設置されている転移魔法陣である。
しかし、何か忘れている様な…。
「って、パパ!〖魔王化〗したまま!!」
さて、家に帰るか…と、歩き出した瞬間、エクレアが俺の姿を見て、慌てて声を上げた。
「あ、忘れてた…プリン、〖分離〗だ!」
すると、俺からプリンが飛び出し、俺の身体が元へと戻る。
そして、プリンはエクレアの横に立つと…。
「エクレア、ご主人様は私の旦那様なんですから、貴女もご主人様ばかり追いかけないで、ちゃんと伴侶を見付けなさい?」
「ママ…それ、パパの前で言わないほうが良いわよ?
って言うか、私の伴侶の条件って、パパより強い人だからね?」
エクレアよ、その意見には俺も凄く賛成だ。
もしも、エクレアが彼氏なんか連れてきた日には、俺、泣いちゃうよ?
ってか、ブチキレて、こんな世界崩壊させちゃうよ?
だがまぁ、、彼氏の条件が俺より強い人となれば、その可能性は、限りなく零《ゼロ》に近い…ってか、まず不可能としか思えない。
「あらあら…それじゃ、一生、結婚なんて出来ないかもしれないわね…。」
プリンが少しだけ、ニヤニヤしながら誂う様にエクレアに言う。
しかし、母親もさることながら娘も娘だ。
そんなプリンに対して、挑発的な態度で言い返す。
「だから、私にはパパがいれば十分なんだよ♪」
たぶん、このセリフ…世のお父さん連中にとって、言われたい言葉No.1なのではないだろうか?
「はいはい…それでも、ご主人様の一番は渡さないからね?」
そんな娘に負けじと対抗する可愛い嫁に、思わず笑顔になる。
そんな俺に気が付いているか、二人は、互いに『プフッ』と吹き出し、笑いだす。
そんな姿に、俺は幸せを感じ、もっと見ていたい…と思ったが、大事な事を思い出す。
「何やら、楽しそうだが…二人共、そろそろ家に帰るぞ?」
「「は~い!」」
流石に、他の嫁達や、子供達を放置したままと言うのは、よろしくない。
それを物語るかの様に、既に、他の子供達は出口の方へと歩きだしている。
時折、アリシアとセイラが、心配そうに、こちらをチラチラと振り返っているのが見えた。
そんな子供達を追い掛ける様に、俺はプリンとエクレアの手を取ると、その後を追い掛けた。
そして、俺達は我が家に帰り着くと、時間の許す限り、平和な日々を幸せに過ごすのだった…。
~~~Fin~~~
*********
コレにて、一応、物語は完結となります。
後は、気が向いた時に閑話や後日談などを投稿するかもしれません。
拙い作品ではありますが、最後まで読んで頂けた事、感謝しています。
『コンコンッ!』
と、部屋の扉がノックされる。
ちなみに、今、俺がいるのは自分がダンジョンマスターをやっているタワー型のダンジョンの最上階…所謂、コア部屋と呼ばれる場所である。
もっとも、コア部屋と言っても、ダンジョン核があるだけではない。
その証拠に、この部屋には、俺以外にも二の人が居た。
一人は、言わずもがな…俺の最愛の嫁であり、スライムでもあるプリン。
そして、もう一人は、先生こと、ミューズさんである。
まぁ、女神である彼女を『一人』と呼ぶのは、本来であれば間違いではあるのだが、力の一部を限定して地上に降りてきているので、一柱ではなく一人と呼んでいる。
何はともあれ、この部屋の扉をノックする事が出来る者は、本当に限られているので、俺はノックした人物に声を掛けた。
「誰だ?」
「セバス・チャンでございます。」
セバス・チャンだと?確かにリッチである彼ならば、この部屋を訪れるのは可能だ。
しかお、彼は執事長として働いて貰っているので、別の意味でもココに訪れる事が出来る。
だが、確か、彼が訪れる予定はなかったはずなんだが、何かトラブルでもあったのだろうか?
「ダンジョンマスター様、お嬢様達がお見えになっております。」
「な、何だってッ!?」
先程も言ったが、此処はタワー型ダンジョンの最上階に位置している。
つまり、娘達はダンジョンを攻略して登って来たと言っている様なものである。
いや、流石に娘達は此処まで登って来る程の力はないはずだ。
まだ、50階層まで登ってこれる程度の力しか無いはず。
仮に、途中で、色々と素材を手に入れても、せいぜい倍の100階層まで進む事が出来れば、御の字だろう。
とは言え、此処まで来た言うのであれば、待たせる訳にはいかず、俺は急いで立ち上がると扉へと向かった。
しかし、残念な事に、急いでしまったが故に、悲劇が起きた。
つまり、悲劇と言うのは、急ぐあまり、俺はテーブルの角に足の小指をぶつけたのである。
その結果、俺は激しい音を立て、すっ転んでしまった。
『ドンガラガッシャン!』
その衝撃で、足に激痛が走る。
しかし、何時までも待たせる訳にはいかない…と、足を抱えて悶絶しつつも、扉の方へと這っていく。
そこに、子供達がいるのを信じて…。
扉に辿り着いた時には、既に足の痛みはだいぶ和らいでいる。
が、それでも小指に関しては、ズキズキと痛みを与えてくる。
なので、俺は、こっそりと回復魔法を自らの足へと使ったのだった…。
『ガチャリ』
扉を開けて最初に目にしたのは、プリンの娘である『エクレア』。
プリンの子供だけあってか、何故か、お菓子デザートの名前になってしまった。
余談ではあるが、幾つかある名前の候補の中で、彼女がこの名前だけ喜んだ事で名前が決まったのは、大きくなった小さな淑女には内緒である。
そして、そんな愛娘は俺の姿を確認すると、パーッと花が咲いたかの様な笑顔を俺に見せ…。
「お父様!」
「…やっと会えた。」
そんな声と共に、俺の胸へと飛び込んで来た…って、アレ?
ポス、ポス…と、二度にわたる衝撃に、疑問が浮かぶ。
なるほど、ふと胸に飛び込んできた人物に目をやれば、犯人が判明した。
エクレアの姉であるアリシアと、妹であるセイラだ。
って言うか…俺の目の前にエクレアが顔を赤く染めつつ、プルプルと震えている。
やだ、この子、可愛い…つい、悪戯心がくすぐられる。
「ち、ちょっと!何でアンタ達が先に抱きついてるのよ~!」
「何でと申されましても、私もお父様の事が大好きですから。」
「…そう、早い者勝ち。」
と、エクレアの可愛い姿に見とれていると、喧嘩を始める。
娘達に好かれているのは、父親としては、嬉しい限りなのだが、喧嘩に発展するのであれば注意が必要だ。
「こらこら、パパは皆の物なんだから、取り合いしないの…ね?」
だがしかし、ここで思わぬ伏兵がいた。
「いいえ、ご主人様は、私の物です。
その証拠に、私達は一心同体なのですから…〖融合〗。」
俺の背後から聞こえた、その言葉にギョッとする。
次の瞬間、俺は声の主と、文字通り、一つとなる。
突如、身体の内から溢れ出す力…さらに、その力を存分に振るえる身体へと変化をもたらす。
俺が〖魔王化〗と呼んでいる姿へと変化したのである。
「あ~ぁ、プリンったら…子供達と張り合ってどうするよ?」
プリンと〖融合〗した事により、俺の一番は絶対に譲らないと主張しているのはよく分かる。
もっとも、そんな行動をした原因として、俺の親バカぶりの所為だと言う事も理解出来ているので、プリンを責める事は出来ない。
「っと、そんな事より…お前達、こんな所まで来て、どうしたんだ?」
何故か、子供達全員、ガクガクブルブル震えている様に見えるが、気にせずに声を掛ける。
すると、エクレアが声を上げた。
「ど、どうしたじゃないわよ!何ヶ月も私達を放っておいて、どうするつもりなの!?」
「えッ!?もうそんなに時間経ってたのか?」
「そうよ!」
地上と、この部屋の中では時間の経過が違うとは言え、何ヶ月も経っていた…とは驚きである。
なるほど、それならエクレアが怒るのも無理はない。
「あちゃ~、時間の流れが違うのは知っていたが、そんなに経ってたのか…。
これは帰ったら、嫁~ズに怒られるな…。」
このダンジョンの最上階は、その一部が神達の住む世界に繋がっている。
その所為もあってか、いつからか神に至る塔と呼ばれる様になっているの知っていたが…。
その為、何故か地上とは時間の流れが違っていたりするのだ。
それ故、気が付くと予想以上に時間が経っている事が多々あったのだ。
ちなみに、そんな空間に俺がプリンと共にいるのは、先生に、この世界の担当としてのレクチャーを受けているからに他ならない。
コレもまた、『魔王・零《ゼロ》』の魂を手に入れ、力を継承した結果と言えるだろう。
そんな訳で、いつまで経っても帰ってこない俺達を、子供達は迎えに来てくれた様だ。
「…それは、大丈夫だと思うけど、他のママ達も寂しがってたわよ?」
「だろうな、エクレア達が迎えに来るくらいだからな…。
仕方が無い、作業はこのままにして、一度帰るとするか…。
ってな訳で、俺達は一度帰るから、セバス・チャンは悪いんだが、部屋の片付け頼んで良いか?」
「はい、勿論でございます。」
こう言う時、執事としての能力があるセバス・チャンは極めて有能である。
そして、俺は先生に一言声を掛けると、子供達の下へと向かう。
まだまだ、この世界の神になるのには色々と足りない物が多く、時間ばかり浪費してしまう。
しかし、そこは焦らなくても、それを得るだけの時間も、まだまだあるのだ。
故に、俺は子供達を連れ、ダンジョン内の移動を可能とする転移魔法陣へと向かう。
そして、全員が魔法陣に乗った所で…。
「一階層へ。」
と、転移する階層を指定する。
すると、俺達は光の粒子に変わり、その場から姿を消す。
次に俺達が現れたのは、一階層に設置されている転移魔法陣である。
しかし、何か忘れている様な…。
「って、パパ!〖魔王化〗したまま!!」
さて、家に帰るか…と、歩き出した瞬間、エクレアが俺の姿を見て、慌てて声を上げた。
「あ、忘れてた…プリン、〖分離〗だ!」
すると、俺からプリンが飛び出し、俺の身体が元へと戻る。
そして、プリンはエクレアの横に立つと…。
「エクレア、ご主人様は私の旦那様なんですから、貴女もご主人様ばかり追いかけないで、ちゃんと伴侶を見付けなさい?」
「ママ…それ、パパの前で言わないほうが良いわよ?
って言うか、私の伴侶の条件って、パパより強い人だからね?」
エクレアよ、その意見には俺も凄く賛成だ。
もしも、エクレアが彼氏なんか連れてきた日には、俺、泣いちゃうよ?
ってか、ブチキレて、こんな世界崩壊させちゃうよ?
だがまぁ、、彼氏の条件が俺より強い人となれば、その可能性は、限りなく零《ゼロ》に近い…ってか、まず不可能としか思えない。
「あらあら…それじゃ、一生、結婚なんて出来ないかもしれないわね…。」
プリンが少しだけ、ニヤニヤしながら誂う様にエクレアに言う。
しかし、母親もさることながら娘も娘だ。
そんなプリンに対して、挑発的な態度で言い返す。
「だから、私にはパパがいれば十分なんだよ♪」
たぶん、このセリフ…世のお父さん連中にとって、言われたい言葉No.1なのではないだろうか?
「はいはい…それでも、ご主人様の一番は渡さないからね?」
そんな娘に負けじと対抗する可愛い嫁に、思わず笑顔になる。
そんな俺に気が付いているか、二人は、互いに『プフッ』と吹き出し、笑いだす。
そんな姿に、俺は幸せを感じ、もっと見ていたい…と思ったが、大事な事を思い出す。
「何やら、楽しそうだが…二人共、そろそろ家に帰るぞ?」
「「は~い!」」
流石に、他の嫁達や、子供達を放置したままと言うのは、よろしくない。
それを物語るかの様に、既に、他の子供達は出口の方へと歩きだしている。
時折、アリシアとセイラが、心配そうに、こちらをチラチラと振り返っているのが見えた。
そんな子供達を追い掛ける様に、俺はプリンとエクレアの手を取ると、その後を追い掛けた。
そして、俺達は我が家に帰り着くと、時間の許す限り、平和な日々を幸せに過ごすのだった…。
~~~Fin~~~
*********
コレにて、一応、物語は完結となります。
後は、気が向いた時に閑話や後日談などを投稿するかもしれません。
拙い作品ではありますが、最後まで読んで頂けた事、感謝しています。
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なろうで掲載していたのですが、削除してしまいました。
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