~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。

破滅の女神

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~第七章:魔神復活編~

355ページ目…再出発?

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「よし、そろそろ動くか!」

 〖魔神化〗した事により、かなり体力や魔力を消費したが、5時間程休憩すれば全回復とは言わないまでも、それなりに…と言うか、十分に回復した。。
 まぁ、コレまでの成長のお陰でもあるが、〖HP&MP自動回復〗も〖超高速回復〗と言う名前に進化しているし、その効果に関しては名前の通り、超高速と言う名に相応しくガンガン回復してくれた。
 それでも全回復するまでには、かなりの時間を要するのだから〖魔王化〗はともかく〖魔神化〗に関しては、おいそれとしてはいけないのだと改めて実感した。

 ってな訳で、長めの休憩を完了した訳だが…。

あなた、もう身体は大丈夫なのか?」

 と、ローラが聞いてくる。
 ただし、その距離はと言うと…いつも以上に近過ぎる。

「ローラ、もう少し離れてくれないかな?」
「何で?」
「いや、何で…じゃなくて、そんなに近いと話しづらいからだよ。」
「ローラ、気にしない。」
「いや、ローラじゃなくて『』が気になるんだよ!」
「分かった、主が言うなら、ローラ、少し離れる。」
「うん、そうしてくれると助かるかな…。」

 ふぅ、ちゃんと言い聞かせれたのか、何とか離れてくれる様だ。
 少し動いただけでキスが出来そうな距離で面と向かっての会話は、流石に、ちょっと気まずいよね…。

「コレくらいで良いか?」

 そう言った、ローラの距離は先程と、殆ど変わっていなかった。

「ローラ…全然離れていないぞ?」
「そんな事無い、ローラ5cmも離れた。」

 へ~、5cmですか、そうですか…って、それは離れた内に入らないんですよ?

「ローラ、最低でも50…いや、30cmは離れて欲しいんですけど?」
「残念…でも、分かった。」

 50と言った時点で、泣きそうになったローラの顔を見て、慌てて30cmへと変更してしまった。
 はい、そこッ!日和った何て言わない!
 ぶっちゃけ、僕は女の子の泣き顔には弱い…特に、自分の嫁~ズの泣き顔には…。
 その為、つい距離を訂正してしまうのは仕方がない事だ!と、知らない誰かに言い訳をしつつ、ローラと距離を取る。

「それで…さっき僕達を助けてくれた大きな狼が、ローラで、良かったんだよな?」

 分かりきった事ではあるが、念の為にローラに確認を取る。
 何せ、嫁~ズは僕に休憩に集中させる為に、先程まで誰も話し掛けてこなかったからだ。
 まぁ、そのお陰で十分動ける程に回復出来た訳だが、逆に情報が手に入らなかったのだ。

「うん♪ローラ頑張って大人になった!」

 それを裏付ける様に、僕のにはローラの種族欄に書かれていたフェンリル(幼生体)が(成体)へと変化している。
 つまり、これでローラも現・魔王との戦闘前に、しっかりとパワーアップした事になる。
 これで、残るはブラウニーのアリスだけなのだが、残念な事に、ブラウニーの上位種なんて聞いた事も見た事もない。
 つまり、種族的なパワーアップは期待出来ない。
 もっとも、その補助的な役割で、生きてる鎧達を更に強化したんだけどね?

 そこまで考えてから、ローラに進化した生きてる鎧を渡すのを忘れているのを思い出す。

「そう言えば、ローラ…ローラが居ない間に、鎧を改造してみたんだけど、受け取ってくれるかな?」
「ローラの鎧?」
「そうそう、ドラゴンの鎧合っただろ?」
「ドラゴン?鎧?」
「…もしかして、忘れたのか?」
「うん、忘れた。」

 …おいおい、鎧を与えてからそんなに時間は経っていないぞ?
 確かに普段は、僕が〖無限庫インベントリ〗で預かっているとは言え、その扱いは酷くないか?
 そう思いつつ、〖無限庫〗からローラ用の鎧を取り出す。

「はい、これが新しいローラの鎧だよ。」
「虎さん、可愛い…。」

 ローラ用の鎧…即ち、四神や四聖獣として有名な『白虎』をモチーフに改造した鎧である。
 当然、虎である以上、その迫力は畏れを抱かせる作りとなっている。
 少なくとも、個人的な意見として、女の子が可愛いと言える物ではないのは確かだ。

「ロ、ローラ…コレが可愛いのか?」
「うん…でも、ドラゴンじゃないから飛べない…よね?」

 お?鎧に関して少し思い出したのか?
 今回は虎がモチーフな為、翼が無いから飛べないと思った様だ。

「確かに、そのままじゃ飛ぶのは厳しいかな?
 でも、『モードチェンジ』の合言葉で、今までのドラゴン形態モードに変化するから、ドラゴン形態にすれば空は飛べるぞ?」

 これに関しては、ローラの鎧だけではなく、僕の鎧も含めて全員分、ドラゴン形態にする事が出来る。
 それぞれ一点物ではあるが、凡庸の機能を持たせていたりする。
 実は、もう一つだけ特殊機能を与えているのだが、今は秘密である。

「良かった、ローラ、大事に使う。」
「うん、そうしてくれると嬉しいよ。」

 何にせよ、これで全員に新しい鎧を与えた事になる。
 そう…つまり魔王城に乗り込む準備が出来たと言う事を意味する。
 その考えに呼応する様に、嫁~ズから声が上がる。

御主人様あなた、準備整いました。」

 最初に名乗りを上げたのは、家事全般をつつがなくこなすアリス。
 この子だけ、パワーアップしていないので一番弱いのだが、それを見越してアリスの鎧は防御特化型の装備だから、おそらくは大丈夫だろう。

ご主人様あなた、こっちも準備okです。」
「こ、こちらも準備出来ました。」

 そして、数瞬遅れてプリンとクズハから声が上がる…これで全員、準備出来た様だ。
 え?ローラ?そもそも、普段から荷物持っていないから準備する事自体無いから最初からokだったりする。

 こうして、僕達は魔王城へと向けて、再びその歩みを始めたのだった…。
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