346 / 421
~第七章:魔神復活編~
346ページ目…クズハの覚醒【1】
しおりを挟む あれから、僕達は食事を終えると、すぐにテントの周りを探索する事にした。
実は、先程も言っていた事だが、クズハの尻尾が完全に生えていないのは経験値が僅かに足りず、中途半端に生えているのでは?と言う結論に達したからだった。
なお、それからの行動は早かった。
何せ、魔王に戦いに挑むと言う事もあり、戦力増強は急募なのだからだ。
その為、直ぐに戦力増強が可能であろうクズハの経験値稼ぎは急務となった。
ついでに、神獣としては、まだまだ子供であるローラも連れ、僕達は周囲の探索に出た。
もっとも、先程の理由から、基本的に戦うのはクズハとローラである。
「これで、トドメです!〖狐火乱舞〗ッ!!」
次の瞬間、巨大蜘蛛の魔物に、大量の狐火が降り注ぐ。
『チュドドドドドドーン…ボシュ!』
次々と降り注ぐ狐火の火力に押し切られる様に炎上した巨大蜘蛛。
そして、残り数発の狐火が蜘蛛に当たるか当たらないかと言う距離になった時、体力の限界を迎えた巨大蜘蛛の魔物は黒い霧となり消滅した。
「クズハ、狡い…ローラがトドメさそうとしてたのに…。」
「ご、ごめんなさい!ですが、ちょうど良いタイミングだった物ですから…。」
この世界の経験値は貢献度によって変わってくる。
特に先手と最後のトドメには、特に多く経験値が入る様で、即席パーティーだと、その攻撃を行う順番で揉め、喧嘩にまで発展する事もある…との事だった。
とは言え、僕とクズハとローラ…この3人で行動しているのだから、そんな心配もない。
何せ、ローラの機嫌が悪くなっても…。
「ローラ、クズハも悪気があってローラの邪魔をした訳じゃない。
それに、今はクズハのパワーアップの為に狩りをしている訳だし…とは言っても、ローラだって頑張ってるんだから、ご褒美を上げなきゃね。」
僕はそう言うと〖無限庫〗から干し肉を取り出す。
こう言う時用に用意している少し高価な干し肉である。
すると、ローラの顔に花が咲いた。
まぁ、当然ながら花が咲いたと言っても実際に本物の花が咲いたのではなく、ローラの笑顔がまるで花が咲いた様な笑顔だったと言う意味である。
「はい、ローラ…これで、機嫌直してね?」
そう言って、僕はローラに干し肉を渡す。
すると、ローラは返事もそっちのけで直ぐに食べ始めた。
「それで…主、いつまで狩りを続ける?」
「う~ん…何時までだろう?
クズハ、今はどんな感じ?」
「な、何て言って良いのか…もう少しって感じなのですが、その…何が足りないのか…。
少なくとも、もう経験値は必要ない気がします。」
「だってさ、なら、一旦テントに戻ろうか?」
「「はい!」」
その後、僕達はテントに戻るとプリン達と合流。
そのまま休憩に入り、夜を迎える事になった。
★ ☆ ★ ☆ ★
「えっと…今日は、クズハの番だっけ?」
「は、はい…よろしくお願いします。」
クズハをベッドに招き入れると、まずは優しくキスをする。
すると、今度はクズハから…お返しとばかりにキスをしてくる。
そして…それは次第にエスカレートして行き、とうとう互いを求め出す。
こうして最後には一つになり…そして、夜が明けた…。
『ピチュンピチュン、ピチュンピチュン。』
もう朝か…しかし、今日の鳥の鳴き声は、何時にもまして変な鳴き声だ。
何て言うか、子供の玩具の光線銃みたいな感じの安っぽい音に聞こえるのだが、気の所為か?
「お、おはようございます、ご主人様。」
どうやら、アレから一つになったまま寝てしまった様だ。
その為、いつも以上にクズハが近い気がする。
「おはよう、クズハ…そのまま寝ちゃったみたいだけど、重くなかった?」
抱き枕の様に抱いて寝ている為、腕や足がクズハの上に乗っている状態なので、気になって聞いた。
「は、はい…むしろ、ご主人様を感じられて気持ちよかったです。
正確には、今もご主人様を感じられてるんですけどね♪」
はて、今も…とは、何の事だろう?
「あ、あの…もしかして、本当に気が付いてないんですか?
ご、ご主人様が起きる少し前に、私の中に…その…。」
クズハに言われて、下半身に意識を集中する。
すると、確かに下半身に違和感がある。
もっとも、違和感と言っても気持ちが悪い訳ではない…むしろ、逆に凄く気持ちが良い。
何て事はない…男なら誰でも経験があるであろう、所謂、男の生理現象である。
それが、僕の寝顔を見て喜んでいたクズハと、よろしくしてしまった様だ。
「え~っと…その…。」
「あ、あの…ご主人様、よろしければ、このまましませんか?
何だか、自分でも不思議な位、凄くご主人様が欲しいんです!」
普段、そこまで主張しないクズハに、そうまで言われたら仕方がない。
据え膳喰わぬは…と言う言葉も元の世界だけじゃなく、こちらの世界にも似た言葉がある訳で…。
僕は、クズハのリクエストに応え、力の限りクズハとの戦いを楽しむのだった…。
実は、先程も言っていた事だが、クズハの尻尾が完全に生えていないのは経験値が僅かに足りず、中途半端に生えているのでは?と言う結論に達したからだった。
なお、それからの行動は早かった。
何せ、魔王に戦いに挑むと言う事もあり、戦力増強は急募なのだからだ。
その為、直ぐに戦力増強が可能であろうクズハの経験値稼ぎは急務となった。
ついでに、神獣としては、まだまだ子供であるローラも連れ、僕達は周囲の探索に出た。
もっとも、先程の理由から、基本的に戦うのはクズハとローラである。
「これで、トドメです!〖狐火乱舞〗ッ!!」
次の瞬間、巨大蜘蛛の魔物に、大量の狐火が降り注ぐ。
『チュドドドドドドーン…ボシュ!』
次々と降り注ぐ狐火の火力に押し切られる様に炎上した巨大蜘蛛。
そして、残り数発の狐火が蜘蛛に当たるか当たらないかと言う距離になった時、体力の限界を迎えた巨大蜘蛛の魔物は黒い霧となり消滅した。
「クズハ、狡い…ローラがトドメさそうとしてたのに…。」
「ご、ごめんなさい!ですが、ちょうど良いタイミングだった物ですから…。」
この世界の経験値は貢献度によって変わってくる。
特に先手と最後のトドメには、特に多く経験値が入る様で、即席パーティーだと、その攻撃を行う順番で揉め、喧嘩にまで発展する事もある…との事だった。
とは言え、僕とクズハとローラ…この3人で行動しているのだから、そんな心配もない。
何せ、ローラの機嫌が悪くなっても…。
「ローラ、クズハも悪気があってローラの邪魔をした訳じゃない。
それに、今はクズハのパワーアップの為に狩りをしている訳だし…とは言っても、ローラだって頑張ってるんだから、ご褒美を上げなきゃね。」
僕はそう言うと〖無限庫〗から干し肉を取り出す。
こう言う時用に用意している少し高価な干し肉である。
すると、ローラの顔に花が咲いた。
まぁ、当然ながら花が咲いたと言っても実際に本物の花が咲いたのではなく、ローラの笑顔がまるで花が咲いた様な笑顔だったと言う意味である。
「はい、ローラ…これで、機嫌直してね?」
そう言って、僕はローラに干し肉を渡す。
すると、ローラは返事もそっちのけで直ぐに食べ始めた。
「それで…主、いつまで狩りを続ける?」
「う~ん…何時までだろう?
クズハ、今はどんな感じ?」
「な、何て言って良いのか…もう少しって感じなのですが、その…何が足りないのか…。
少なくとも、もう経験値は必要ない気がします。」
「だってさ、なら、一旦テントに戻ろうか?」
「「はい!」」
その後、僕達はテントに戻るとプリン達と合流。
そのまま休憩に入り、夜を迎える事になった。
★ ☆ ★ ☆ ★
「えっと…今日は、クズハの番だっけ?」
「は、はい…よろしくお願いします。」
クズハをベッドに招き入れると、まずは優しくキスをする。
すると、今度はクズハから…お返しとばかりにキスをしてくる。
そして…それは次第にエスカレートして行き、とうとう互いを求め出す。
こうして最後には一つになり…そして、夜が明けた…。
『ピチュンピチュン、ピチュンピチュン。』
もう朝か…しかし、今日の鳥の鳴き声は、何時にもまして変な鳴き声だ。
何て言うか、子供の玩具の光線銃みたいな感じの安っぽい音に聞こえるのだが、気の所為か?
「お、おはようございます、ご主人様。」
どうやら、アレから一つになったまま寝てしまった様だ。
その為、いつも以上にクズハが近い気がする。
「おはよう、クズハ…そのまま寝ちゃったみたいだけど、重くなかった?」
抱き枕の様に抱いて寝ている為、腕や足がクズハの上に乗っている状態なので、気になって聞いた。
「は、はい…むしろ、ご主人様を感じられて気持ちよかったです。
正確には、今もご主人様を感じられてるんですけどね♪」
はて、今も…とは、何の事だろう?
「あ、あの…もしかして、本当に気が付いてないんですか?
ご、ご主人様が起きる少し前に、私の中に…その…。」
クズハに言われて、下半身に意識を集中する。
すると、確かに下半身に違和感がある。
もっとも、違和感と言っても気持ちが悪い訳ではない…むしろ、逆に凄く気持ちが良い。
何て事はない…男なら誰でも経験があるであろう、所謂、男の生理現象である。
それが、僕の寝顔を見て喜んでいたクズハと、よろしくしてしまった様だ。
「え~っと…その…。」
「あ、あの…ご主人様、よろしければ、このまましませんか?
何だか、自分でも不思議な位、凄くご主人様が欲しいんです!」
普段、そこまで主張しないクズハに、そうまで言われたら仕方がない。
据え膳喰わぬは…と言う言葉も元の世界だけじゃなく、こちらの世界にも似た言葉がある訳で…。
僕は、クズハのリクエストに応え、力の限りクズハとの戦いを楽しむのだった…。
0
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~
暇人太一
ファンタジー
大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。
白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。
勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。
転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。
それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。
魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。
小説家になろう様でも投稿始めました。

補助魔法しか使えない魔法使い、自らに補助魔法をかけて物理で戦い抜く
burazu
ファンタジー
冒険者に憧れる魔法使いのニラダは補助魔法しか使えず、どこのパーティーからも加入を断られていた、しかたなくソロ活動をしている中、モンスターとの戦いで自らに補助魔法をかける事でとんでもない力を発揮する。
最低限の身の守りの為に鍛えていた肉体が補助魔法によりとんでもなくなることを知ったニラダは剣、槍、弓を身につけ戦いの幅を広げる事を試みる。
更に攻撃魔法しか使えない天然魔法少女や、治癒魔法しか使えないヒーラー、更には対盗賊専門の盗賊と力を合わせてパーティーを組んでいき、前衛を一手に引き受ける。
「みんなは俺が守る、俺のこの力でこのパーティーを誰もが認める最強パーティーにしてみせる」
様々なクエストを乗り越え、彼らに待ち受けているものとは?
※この作品は小説家になろう、エブリスタ、カクヨム、ノベルアッププラスでも公開しています。

神様との賭けに勝ったので異世界で無双したいと思います。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。
突然足元に魔法陣が現れる。
そして、気付けば神様が異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
もっとスキルが欲しいと欲をかいた悠斗は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果―――
※チートな主人公が異世界無双する話です。小説家になろう、ノベルバの方にも投稿しています。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる