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~第七章:魔神復活編~
318ページ目…道半ば【1】
しおりを挟む「よし、そろそろ休憩は終了だ。
次の目的地へ進む事にしよう。」
僕はそう言うと、こちらを監視している者へと手を振り合図する。
もっとも、合図された人は、監視しているがバレバレなのだから苦笑するしかないだろう。
とは言え、休憩を開始して直ぐに、彼等に魔法薬である回復薬…ポーションを渡しているのだから、今更ではあるのだが…。
「それでは、人払いの結界を解きますね?」
とは、ブラウニーであるアリスの言葉だ。
「了解、周囲に敵がいないのを確認してから、解いてくれ。」
僕がそう言うと、直ぐ様、結界が解かれる。
おそらく僕が言う前に、既に、確認済みだった様だ。
もちろん、僕の気配探知には遠くの方に反応があるのだが、こちらへ直ぐに攻撃可能な範囲には敵はいない。
そして、後方から尾行している冒険者ギルドの暗部であるレスターさん達の方にも敵はいない様だ。
僕達が移動を開始すると、彼等もまた、こっそりと移動を開始する。
元々、斥候向けと言うか、気配を消したりするのが得意なメンバーで形成されているのだろう。
その為、僕達の敵を間引きながらの移動速度に対し、それほど離れる事もなく無事に付いてきていた。
「よし、このペースなら、今日中に半分まで行けそうだな。」
「ですね…まぁ、後ろを気にしなければ、もっと先まで…いいえ、反対側まで余裕で行けそうですけど。」
「そ、それは…もしかして、アレですか?」
「クズハ、アレって何だ?」
「ローラさん、アレと言うのはですね…。」
何と言うか、敵陣まっただ中とは思えない、のんびりとした会話だな…と思いつつ、僕は前を見て思う。
確かに、このままクズハの言うアレを使えば、反対側にたどり着くのも容易だと思う。
だが、そうなると後方の暗部の人達の命が危なくなるのは明白である。
それに、アレは僕達全員が乗ってしまえば、他の人を乗せるスペースなど無い。
また無理矢理乗せると定員オーバーになるだろう…。
「まぁ、今回はアレは使わない方向で…とは言え、アレもそろそろ新しいのを用意しないとだな…。」
「あら?どうしてですか?」
新しいのを…と言うのが疑問に思ったのか、プリンが僕に尋ねてくる。
「だってさ…アレに全員で乗ったら、いっぱいいっぱいだろ?
そうなると、もし家族が増えたら、乗れない人が出てくるって事じゃん?」
僕がそう言うと、嫁~ズが反応する。
「…ご主人様、もしかしてまだハーレムの人数を増やすつもりなんですか?」
「え、えっと…たぶん、これ以上、ハーレムを増やすと、ご主人様の身体が持たないのでは?と心配になります。」
「でも、強いオス、メスいっぱい娶る、悪くない。」
「みなさん…多分ですが、御主人様の言ってる意味と違うと思いますよ?」
流石に、アリスだけは僕の言いたい事を、ちゃんと理解してくれた様だ。
「「「そうなの(か)?」」」
「はい、おそらく…御主人様の言っているのは、ここへ来る途中のクズハさんとローラさんの一件に関係している事かと…。」
「それって…そう言う事?」
「はい、おそらくは…。」
アリスはそう言って、頬を赤く染める…おそらく、その事を考えてしまったのだろう。
その証拠に、アリスだけではなく、プリンにクズハ…あげくには、ローラまでもが頬を染めている。
「はいはい、ここは戦場なんだから気を抜かない!
それに、今は魔王の片割れをどうにかするのが先決だ。
そうしないと、この世界が無くなる可能性だってあるんだから…。」
そう…僕の中のアイツが言うには、片割れの魔王の行動が可怪しいと言うのだ。
何故なら、本来、アイツは捜し物をしていた。
それも気の狂うほどの時間を…だ。
そして、勇者セイギに倒された後も…。
それなのに、今、魔王を名乗る者の行動には些か可怪しい部分がある。
そう、それは人間と魔族との戦争だ。
元の世界でも同じ事が言えるのだが、戦争と言う物は、当然ながら人が沢山死ぬ。
もちろん、人以外の生き物も大量に…だ。
そして、片割れの捜し物と言うのが、片割れの愛した女性の魂を持つ者…。
何度か転生したであろう彼女の魂を…だ、それなのに戦争?
そんな事をすれば、生まれ変わった彼女までも殺してしまう可能性だってある。
考えれば直ぐに分かる事…では、いったい何故?
もっとも、片割れが本気で彼女を捜す為に戦争をするのであれば、その問題は直ぐに解決する。
何せ、僕はその彼女を見付けているのだから…。
そんな事を考えながらも、僕達はどんどん進んでいく。
そして…今日の目的地である、渓谷の半分まで到着する事が出来た。
「ふぅ、やっと到着か…思ったより時間が掛かったな。」
そう、まだ日が高い内に目的地である渓谷の半分の地点まで辿り着くと思ったのだが、下級魔族のレッサーデーモンを間引きながらだった為、予想以上に時間を消費してしまったのだ。
とは言え、流石に、そのまま此処で休憩をする訳にはいかない。
何故なら、このままだと敵に見付かり攻撃されるからである。
「ってな訳で、各自、準備する様に!」
僕はそう言うと、土魔法を使用して家を建てる。
とは言え、その性能は雨風を凌げるだけの質素な家だ。
それも、2軒分…その内、一つは、当然ながら僕達の家だ。
そして、もう一つは…と言うと、レスターさん達用だったりする。
一応、尾行をしているとは言え、同じ冒険者仲間…と言う事での配慮である。
「では、私は…そこら辺を片付けてきますね。」
プリンはそう言うと、何処かへ走り去ってしまった。
まぁ、プリンの言う片付けと言うのは、今までみたいに間引くのでは無く、殲滅して敵が近寄らない様に…である。
「で、では…私はご飯の準備を…ご主人様、食材と道具をお願いします。」
と、クズハが僕に言ってくる。
まぁ、プリンが既に離れてしまったのだから、プリンの〖胃袋〗が使えないので、僕に言ってくるのは仕方がない。
僕は家造りを中断して、〖無限庫〗から料理道具と食材を取り出し、クズハへと渡す。
「では、私はまた人払いの結界を…。」
と、アリスが言う…だが、今、それを使われると少々困った事が起きるのは明白だ、なので…。
「アリス、ストップ!それはもう少し待ってくれないかな?
プリンも離れているし、何より後ろの人達がこちらに来るまで待って欲しい。」
「あ、そうですね…今使ってしまうと、プリンさんなら、そんな結界を無視して入ってこれると思いますが、彼等は…。」
「うん、おそらく僕達を見失い、そのまま流れてきたレッサーデーモン達と一晩中、戦う事になるだろうね。
そうなったら、流れ弾が飛んでくるかも知れない。
流石に、そんな中で、のんびり休んでなんていられないからね…。」
「ですね…それなら、いっそ彼等ごと人払いの結界を張った方が無難ですね…。」
「そう言う事…ってな訳で、ローラ…悪いんだけど、彼等を呼んできてくれるかな?」
僕は、先程から一人だけ何もする事が無く、ボ~っと僕達を見ていたローラに、レスターさん達を呼んでくる様にお願いする。
「分かった、ローラ、あいつら捕獲する。」
ローラはそう言うと、レスターさん達の元へと向かう。
「御主人様、ローラさん、捕獲って言ってましたが…大丈夫なんですか?」
「さ、さぁ…とりあえず、本当に捕獲して来たら、謝らなきゃだな…。」
十中八九、謝る事になる…そう予感しながら、僕は家を建てる作業を再開したのだった…。
次の目的地へ進む事にしよう。」
僕はそう言うと、こちらを監視している者へと手を振り合図する。
もっとも、合図された人は、監視しているがバレバレなのだから苦笑するしかないだろう。
とは言え、休憩を開始して直ぐに、彼等に魔法薬である回復薬…ポーションを渡しているのだから、今更ではあるのだが…。
「それでは、人払いの結界を解きますね?」
とは、ブラウニーであるアリスの言葉だ。
「了解、周囲に敵がいないのを確認してから、解いてくれ。」
僕がそう言うと、直ぐ様、結界が解かれる。
おそらく僕が言う前に、既に、確認済みだった様だ。
もちろん、僕の気配探知には遠くの方に反応があるのだが、こちらへ直ぐに攻撃可能な範囲には敵はいない。
そして、後方から尾行している冒険者ギルドの暗部であるレスターさん達の方にも敵はいない様だ。
僕達が移動を開始すると、彼等もまた、こっそりと移動を開始する。
元々、斥候向けと言うか、気配を消したりするのが得意なメンバーで形成されているのだろう。
その為、僕達の敵を間引きながらの移動速度に対し、それほど離れる事もなく無事に付いてきていた。
「よし、このペースなら、今日中に半分まで行けそうだな。」
「ですね…まぁ、後ろを気にしなければ、もっと先まで…いいえ、反対側まで余裕で行けそうですけど。」
「そ、それは…もしかして、アレですか?」
「クズハ、アレって何だ?」
「ローラさん、アレと言うのはですね…。」
何と言うか、敵陣まっただ中とは思えない、のんびりとした会話だな…と思いつつ、僕は前を見て思う。
確かに、このままクズハの言うアレを使えば、反対側にたどり着くのも容易だと思う。
だが、そうなると後方の暗部の人達の命が危なくなるのは明白である。
それに、アレは僕達全員が乗ってしまえば、他の人を乗せるスペースなど無い。
また無理矢理乗せると定員オーバーになるだろう…。
「まぁ、今回はアレは使わない方向で…とは言え、アレもそろそろ新しいのを用意しないとだな…。」
「あら?どうしてですか?」
新しいのを…と言うのが疑問に思ったのか、プリンが僕に尋ねてくる。
「だってさ…アレに全員で乗ったら、いっぱいいっぱいだろ?
そうなると、もし家族が増えたら、乗れない人が出てくるって事じゃん?」
僕がそう言うと、嫁~ズが反応する。
「…ご主人様、もしかしてまだハーレムの人数を増やすつもりなんですか?」
「え、えっと…たぶん、これ以上、ハーレムを増やすと、ご主人様の身体が持たないのでは?と心配になります。」
「でも、強いオス、メスいっぱい娶る、悪くない。」
「みなさん…多分ですが、御主人様の言ってる意味と違うと思いますよ?」
流石に、アリスだけは僕の言いたい事を、ちゃんと理解してくれた様だ。
「「「そうなの(か)?」」」
「はい、おそらく…御主人様の言っているのは、ここへ来る途中のクズハさんとローラさんの一件に関係している事かと…。」
「それって…そう言う事?」
「はい、おそらくは…。」
アリスはそう言って、頬を赤く染める…おそらく、その事を考えてしまったのだろう。
その証拠に、アリスだけではなく、プリンにクズハ…あげくには、ローラまでもが頬を染めている。
「はいはい、ここは戦場なんだから気を抜かない!
それに、今は魔王の片割れをどうにかするのが先決だ。
そうしないと、この世界が無くなる可能性だってあるんだから…。」
そう…僕の中のアイツが言うには、片割れの魔王の行動が可怪しいと言うのだ。
何故なら、本来、アイツは捜し物をしていた。
それも気の狂うほどの時間を…だ。
そして、勇者セイギに倒された後も…。
それなのに、今、魔王を名乗る者の行動には些か可怪しい部分がある。
そう、それは人間と魔族との戦争だ。
元の世界でも同じ事が言えるのだが、戦争と言う物は、当然ながら人が沢山死ぬ。
もちろん、人以外の生き物も大量に…だ。
そして、片割れの捜し物と言うのが、片割れの愛した女性の魂を持つ者…。
何度か転生したであろう彼女の魂を…だ、それなのに戦争?
そんな事をすれば、生まれ変わった彼女までも殺してしまう可能性だってある。
考えれば直ぐに分かる事…では、いったい何故?
もっとも、片割れが本気で彼女を捜す為に戦争をするのであれば、その問題は直ぐに解決する。
何せ、僕はその彼女を見付けているのだから…。
そんな事を考えながらも、僕達はどんどん進んでいく。
そして…今日の目的地である、渓谷の半分まで到着する事が出来た。
「ふぅ、やっと到着か…思ったより時間が掛かったな。」
そう、まだ日が高い内に目的地である渓谷の半分の地点まで辿り着くと思ったのだが、下級魔族のレッサーデーモンを間引きながらだった為、予想以上に時間を消費してしまったのだ。
とは言え、流石に、そのまま此処で休憩をする訳にはいかない。
何故なら、このままだと敵に見付かり攻撃されるからである。
「ってな訳で、各自、準備する様に!」
僕はそう言うと、土魔法を使用して家を建てる。
とは言え、その性能は雨風を凌げるだけの質素な家だ。
それも、2軒分…その内、一つは、当然ながら僕達の家だ。
そして、もう一つは…と言うと、レスターさん達用だったりする。
一応、尾行をしているとは言え、同じ冒険者仲間…と言う事での配慮である。
「では、私は…そこら辺を片付けてきますね。」
プリンはそう言うと、何処かへ走り去ってしまった。
まぁ、プリンの言う片付けと言うのは、今までみたいに間引くのでは無く、殲滅して敵が近寄らない様に…である。
「で、では…私はご飯の準備を…ご主人様、食材と道具をお願いします。」
と、クズハが僕に言ってくる。
まぁ、プリンが既に離れてしまったのだから、プリンの〖胃袋〗が使えないので、僕に言ってくるのは仕方がない。
僕は家造りを中断して、〖無限庫〗から料理道具と食材を取り出し、クズハへと渡す。
「では、私はまた人払いの結界を…。」
と、アリスが言う…だが、今、それを使われると少々困った事が起きるのは明白だ、なので…。
「アリス、ストップ!それはもう少し待ってくれないかな?
プリンも離れているし、何より後ろの人達がこちらに来るまで待って欲しい。」
「あ、そうですね…今使ってしまうと、プリンさんなら、そんな結界を無視して入ってこれると思いますが、彼等は…。」
「うん、おそらく僕達を見失い、そのまま流れてきたレッサーデーモン達と一晩中、戦う事になるだろうね。
そうなったら、流れ弾が飛んでくるかも知れない。
流石に、そんな中で、のんびり休んでなんていられないからね…。」
「ですね…それなら、いっそ彼等ごと人払いの結界を張った方が無難ですね…。」
「そう言う事…ってな訳で、ローラ…悪いんだけど、彼等を呼んできてくれるかな?」
僕は、先程から一人だけ何もする事が無く、ボ~っと僕達を見ていたローラに、レスターさん達を呼んでくる様にお願いする。
「分かった、ローラ、あいつら捕獲する。」
ローラはそう言うと、レスターさん達の元へと向かう。
「御主人様、ローラさん、捕獲って言ってましたが…大丈夫なんですか?」
「さ、さぁ…とりあえず、本当に捕獲して来たら、謝らなきゃだな…。」
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