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~第七章:魔神復活編~
244ページ目…ダンジョンマスターの憂鬱【3】
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馬車を用意してくれていたクズハに、お礼の声を掛けると、僕は御者席へと飛び乗り手綱に魔力を注ぎ込む。
そう…この馬車は馬車でも、馬型のゴーレムに引かせるゴーレム馬車であり、操縦者の魔力を手綱を介して注ぐ事により、ゴーレムに命令する事が出来ると言う、特殊な馬車なのである。
ちなみに、このゴーレム馬車の馬は、ある命令により騎士へと可変するゴーレムだったりもする。
「いってらっしゃいませ、あ…ご主人様。」
クズハは相変わらず、僕の事をご主人様と言ってしまう様だ…ただし、ご主人様と言う前に『あ』と言ってる事から、プリン達みたいに『あなた』と言おうとした努力が感じられる。
まぁ、その内、慣れると思うから気にしない様にしているのだが…実はクズハは未だに奴隷のままでいる。
もしかしたら…その事が、ご主人様と言ってしまう原因になっているのかも知れない。
まぁ、何はともあれ、僕はクズハに見送られながら冒険者ギルドへ急いで向かう事にしたのだった…。
◇◆◇◆◇◆◇
『パカラッパカラッ、パカラッパカラッ、ガラゴロ、ガラゴロ…。』
屋敷から出て、冒険者ギルドへ向かう道沿いには、顔なじみの串焼き屋がある為、どうしても、その前を通る事になる。
歩いてギルドに向かう時は、行き…もしくは、帰りに串焼きを買う事がちょくちょくある。
まぁ…僕自身、この串焼き屋の味が好みだってのもあるが、原因は他にもある。
そして、その中でも一番の理由が…。
「ローラ、隠れてないで出てこいッ!」
顔なじみの串焼き屋の前で馬車を止めた僕は、そう叫んだ。
「主…何で分かった?
ローラ、今、狼の姿…普通なら分からないと思う…。」
そう、今、ローラはお店の影で串焼きの肉を串からお皿に置いて貰い、食べていたりする。
まぁ、このお店とは付き合いが長い為、ローラは狼の姿でも、この様に商品を提供して貰えるのだが…。
「普通、狼が串焼き屋から、お皿で串焼きなんて貰わないからな?
それに、狼の姿だからって、僕がローラを見間違う訳無いだろ?
あと…おやっさん、前にも言いましたが、ローラが、お金を持って来なかった時は、商品渡さないで下さいよ?
後で代金を支払いに来るのって大変なんですから…。」
「いや~、私もそう思ってはいるんですけどね?
ローラさんは常連さんな上、ツケで食べさせても旦那が支払いに来るの分かってますし…。
流石に、狼の姿で店前で涎を垂らされていると、つい…ね?」
お店の店主である、おやっさんは、誤魔化す様に頬をポリポリと掻く。
「はぁ~…まったく…何度も言いますけど、おやっさんが、狼に餌を勝手にやったって言って支払い拒んだら、おやっさん、赤字ですからね?」
「まぁ、そうなんだけど…よ。
でも、喋る狼で名前がローラって言ったら、旦那の所のローラさんしかいませんからね?
それに、旦那なら、ちゃんと代金払ってくれるでしょ?」
「そりゃ、本当にうちのローラが食べたのでしたら、もちろん支払わせていただきますけど…って、おやっさん!
もなに追加でローラに肉渡そうとしてるんですか!渡さないで下さいッ!!」
「おっと、いけね、見られちゃったか…。」
そう言って、おやっさんは再び頬を掻く…いや、誤魔化そうとしても、こちら一段高くなっている御者台から見ている為、丸見えですからね?
って言うか、隠れているの見付かったからって、隠れるのを諦めて、更にお代わりするローラもローラか…。
「とりあえず、ちょっとギルドへ行くのに急いでるんで、代金は帰りにでも払います。
それから、ローラ!帰ったらお仕置きだから覚悟しておく様に!」
「そんな…主、酷い…。」
「酷くない!そもそも、狼の姿で出歩くな!まったく…。
あ、おやっさん、ご飯食べれなくなるとアレなんで…ローラには後、串焼き5本まででお願いしますね?」
「あいよ!ローラさん、後5本食べて良いってさ。」
「主、愛してる~♪」
「食い物に釣られた愛してるなんて言葉はいらん!
それと、ちゃんと自分でお金持って来て買う様にしなさい!」
「…善処する。」
僕は、今まで善処すると言ったヤツが、実際に善処した所を見た事がないぞ?
「まったく反省してないな…ったく。
とりあえず、僕は忙しいから、もう行くけど…ローラ、帰りは気を付けて帰るんだぞ?」
「は~い♪」
ローラは元気よく返事をすると、おやっさんにお代わりを注文する。
本当に5本で済むか疑問がある物の、あまりラオンさんを待たせるのも何なので、再び手綱に魔力を流すと冒険者ギルドへと、ゴーレム馬車を走らせるのだった…。
そう…この馬車は馬車でも、馬型のゴーレムに引かせるゴーレム馬車であり、操縦者の魔力を手綱を介して注ぐ事により、ゴーレムに命令する事が出来ると言う、特殊な馬車なのである。
ちなみに、このゴーレム馬車の馬は、ある命令により騎士へと可変するゴーレムだったりもする。
「いってらっしゃいませ、あ…ご主人様。」
クズハは相変わらず、僕の事をご主人様と言ってしまう様だ…ただし、ご主人様と言う前に『あ』と言ってる事から、プリン達みたいに『あなた』と言おうとした努力が感じられる。
まぁ、その内、慣れると思うから気にしない様にしているのだが…実はクズハは未だに奴隷のままでいる。
もしかしたら…その事が、ご主人様と言ってしまう原因になっているのかも知れない。
まぁ、何はともあれ、僕はクズハに見送られながら冒険者ギルドへ急いで向かう事にしたのだった…。
◇◆◇◆◇◆◇
『パカラッパカラッ、パカラッパカラッ、ガラゴロ、ガラゴロ…。』
屋敷から出て、冒険者ギルドへ向かう道沿いには、顔なじみの串焼き屋がある為、どうしても、その前を通る事になる。
歩いてギルドに向かう時は、行き…もしくは、帰りに串焼きを買う事がちょくちょくある。
まぁ…僕自身、この串焼き屋の味が好みだってのもあるが、原因は他にもある。
そして、その中でも一番の理由が…。
「ローラ、隠れてないで出てこいッ!」
顔なじみの串焼き屋の前で馬車を止めた僕は、そう叫んだ。
「主…何で分かった?
ローラ、今、狼の姿…普通なら分からないと思う…。」
そう、今、ローラはお店の影で串焼きの肉を串からお皿に置いて貰い、食べていたりする。
まぁ、このお店とは付き合いが長い為、ローラは狼の姿でも、この様に商品を提供して貰えるのだが…。
「普通、狼が串焼き屋から、お皿で串焼きなんて貰わないからな?
それに、狼の姿だからって、僕がローラを見間違う訳無いだろ?
あと…おやっさん、前にも言いましたが、ローラが、お金を持って来なかった時は、商品渡さないで下さいよ?
後で代金を支払いに来るのって大変なんですから…。」
「いや~、私もそう思ってはいるんですけどね?
ローラさんは常連さんな上、ツケで食べさせても旦那が支払いに来るの分かってますし…。
流石に、狼の姿で店前で涎を垂らされていると、つい…ね?」
お店の店主である、おやっさんは、誤魔化す様に頬をポリポリと掻く。
「はぁ~…まったく…何度も言いますけど、おやっさんが、狼に餌を勝手にやったって言って支払い拒んだら、おやっさん、赤字ですからね?」
「まぁ、そうなんだけど…よ。
でも、喋る狼で名前がローラって言ったら、旦那の所のローラさんしかいませんからね?
それに、旦那なら、ちゃんと代金払ってくれるでしょ?」
「そりゃ、本当にうちのローラが食べたのでしたら、もちろん支払わせていただきますけど…って、おやっさん!
もなに追加でローラに肉渡そうとしてるんですか!渡さないで下さいッ!!」
「おっと、いけね、見られちゃったか…。」
そう言って、おやっさんは再び頬を掻く…いや、誤魔化そうとしても、こちら一段高くなっている御者台から見ている為、丸見えですからね?
って言うか、隠れているの見付かったからって、隠れるのを諦めて、更にお代わりするローラもローラか…。
「とりあえず、ちょっとギルドへ行くのに急いでるんで、代金は帰りにでも払います。
それから、ローラ!帰ったらお仕置きだから覚悟しておく様に!」
「そんな…主、酷い…。」
「酷くない!そもそも、狼の姿で出歩くな!まったく…。
あ、おやっさん、ご飯食べれなくなるとアレなんで…ローラには後、串焼き5本まででお願いしますね?」
「あいよ!ローラさん、後5本食べて良いってさ。」
「主、愛してる~♪」
「食い物に釣られた愛してるなんて言葉はいらん!
それと、ちゃんと自分でお金持って来て買う様にしなさい!」
「…善処する。」
僕は、今まで善処すると言ったヤツが、実際に善処した所を見た事がないぞ?
「まったく反省してないな…ったく。
とりあえず、僕は忙しいから、もう行くけど…ローラ、帰りは気を付けて帰るんだぞ?」
「は~い♪」
ローラは元気よく返事をすると、おやっさんにお代わりを注文する。
本当に5本で済むか疑問がある物の、あまりラオンさんを待たせるのも何なので、再び手綱に魔力を流すと冒険者ギルドへと、ゴーレム馬車を走らせるのだった…。
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