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~第七章:魔神復活編~
233ページ目…プリン復活大作戦【1】
しおりを挟む 僕の胸に飛び込んで泣いていたクズハが泣きやむまで、そのままにしていながら僕は考え事をしていた。
ちなみに、プリン(魂だけだが)を取り戻した事により、落ち着きを取り戻した僕は、いつの間にか、一人称が俺から僕へと戻っていた。
どうやら感情が高ぶると、魔王・零の感情が表に出やすくなる様で、その為、一人称が、俺となるみたいだ。
まぁ、それに関しては〖魔王化〗していた時から、なんとなく分かっていた事なので問題はないのだが…。
何はともあれ、自分の事を『我』と言う風になるよりは、かなりマシなので、この件については何も言う気はない。
で、ここからが本題で、先程から僕の考えている事と言えば、プリンの復活である。
そもそも、今のプリンは魂だけの存在で、僕の中にいるからこそ、なんとか生きている事が出来ている状態なのだ。
当然ながら、肉体がない今、僕の中から出た時点でプリンは死んでしまうだろう。
そうなれば、必然的に零の思い人の魂も一緒に死んでしまい、再び生まれ変わって出会うまで、今度は何年?何百年?掛かるか分かった物じゃない訳で…。
「さて、これから、どうした物かな…。」
知らずに口から出る言葉…かなり小さい言葉だが、僕の胸の中にいたクズハの耳にはしっかりと聞こえていたみたいで…。
「ご、ご主人様、悩み事ですか?もしかして…プリン様の事ですか?」
「あ、あぁ…うん、現状、プリンの魂だけは何とか助ける事が出来たけど、肝心の身体が無いんだよね…。」
「そ、それでしたら、近くにいるスライムを…。」
と、クズハが言ってくるが、流石にそれは無理と言う物だ…。
「それは…僕も最初にそれを考えたけど、どうもプリンって特殊な個体だったみたいでさ…。
そんじょそこらのスライムではプリンの魂を受け入れるには不十分なんだよ。
そもそも、『マッドスライム』って言う特殊個体が進化して、『プリンセススライム』なんて特殊個体に進化したのが、プリンだからね。
最悪、そこら辺のスライムに入れようとした時点で、プリンは死んでしまうんじゃないかな?
だから、僕には、そんな危険な事をする事が出来ないんだよ。」
そうクズハに説明しながら、僕は改めてプリンの凄さが分かった気がした。
「しっかし…そうなるとプリンの魂を入れる器となる物が欲しいんだけど、そもそも、プリンみたく規格外なスライムなんているのか?」
「あ、あの…ご主人様、先程からプリン様を入れるスライムを探すと言う事ですが…プリン様の復活はスライムでないとダメなのですか?」
「ん?どう言う事?」
僕は再びクズハの言う事に耳を傾ける。
「い、いえ…以前、私達の鎧みたいに、魔法生物を作り出すとか、オリハルコンゴーレムの中にいたレオナさんにスケルトンなどのアンデッドを使って器を作り出したら良いので?と思いまして…。」
「あぁ、そう言う事か…確かに、それなら可能かも?とは思うんだけど、残念ながら、それは多分、失敗すると思う。」
「そ、そうなんですか?」
「うん、話が振り出しに戻るけど、今のプリンって単純に生物の規格を超えてるんだ。
そんなもんだから、そんなありきたり器だと、魂が入りきらないで失敗する可能性が高いんだよ。」
「そ、そうですか…良い考えだと思ったんですが、残念です…。」
そう言ってガックリと項垂れるクズハには申し訳ない気がするが、こればかりはどうしようもない…。
そこで、今度は、同じスライムであれば何か分かるかも?と思い、ダンジョンを任せてるスライムにダメ元で聞いてみる事にした。
〔お~い、ちょっと聞きたい事があるんだけど、今、大丈夫か?〕
〔はい、もちろん大丈夫です。〕
うん、どうやら大丈夫な様だ…ただ、何が『もちろん』なのかは疑問だが…。
〔プリンの魂を入れる器が欲しいんだけど、ダンジョンで手に入る素材で、何か無いか?〕
〔あの…大変申し上げにくいのですが、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか?
プリン様の魂を…と、言われましたが、現状では、何が何だか分からない説明では、返事のしようもありません。〕
ごもっともなご意見ありがとう御座います。
どうも、この手の話は僕以外…特にプリンが担当していたので、訳の分からない説明になっていた様だ。
◇◆◇◆◇◆◇
それから十数分後、やっとの思いで説明を終わらせたのだが…ダンジョン担当のスライムは、ダンジョンの管理で忙しいはずなのに、一緒に解決策を考えてくれる事となった。
〔つまり、プリン様の魂が主様の中にあり、プリン様を復活させる為には強力な…しかも、特殊個体のスライムの身体が必要と言う事ですね?〕
〔あぁ、絶対とは言わないけど…たぶん、そんな特殊個体を使わないと失敗すると思う。〕
〔そうですか…本来であれば、私の身体をお使いください、と申し上げる所なのですが、生憎と、私の身体ではプリン様の魂を受け止める事が出来そうにありませんね。
そう言えば、確か…プリン様はプチドラを言う強力なスライムを生み出していたのではありませんか?〕
〔プチドラ?あぁ、確かに7体の七つの大罪の名を与えたプチドラ達がいるが…。
いや、そう言えば、もう一体…ペットにって事で、意思のないプチドラ一体を無限庫に入れていたから7体じゃなく8体…か?〕
〔失礼ですが、ご主人様の無限庫とは、生き物も収納する事が可能なのですか?〕
何故か、スライムからどうでも良い質問が来た。
〔ん?それはどう言う事だ?〕
〔いえ、ダンジョン核の権限情報によりますと、空間魔法である〖アイテムボックス〗には、生物は収納出来ない仕様となっておりますので、確認を…と思いまして。〕
そう言えば、そんな事考えた事無かったな。
擬似的に魂を付与した生きてる鎧…この場合は、ガーゴイルと言った方が良いのかも知れないが、レオやドランは当然ながら収納しているので、収納出来ると思うのだが…自然に生きてる生き物なんて、無限庫に入れようとした事なかった。
なので、コレばかりは、今度、試してみないとダメだと思ったのだった…。
ちなみに、プリン(魂だけだが)を取り戻した事により、落ち着きを取り戻した僕は、いつの間にか、一人称が俺から僕へと戻っていた。
どうやら感情が高ぶると、魔王・零の感情が表に出やすくなる様で、その為、一人称が、俺となるみたいだ。
まぁ、それに関しては〖魔王化〗していた時から、なんとなく分かっていた事なので問題はないのだが…。
何はともあれ、自分の事を『我』と言う風になるよりは、かなりマシなので、この件については何も言う気はない。
で、ここからが本題で、先程から僕の考えている事と言えば、プリンの復活である。
そもそも、今のプリンは魂だけの存在で、僕の中にいるからこそ、なんとか生きている事が出来ている状態なのだ。
当然ながら、肉体がない今、僕の中から出た時点でプリンは死んでしまうだろう。
そうなれば、必然的に零の思い人の魂も一緒に死んでしまい、再び生まれ変わって出会うまで、今度は何年?何百年?掛かるか分かった物じゃない訳で…。
「さて、これから、どうした物かな…。」
知らずに口から出る言葉…かなり小さい言葉だが、僕の胸の中にいたクズハの耳にはしっかりと聞こえていたみたいで…。
「ご、ご主人様、悩み事ですか?もしかして…プリン様の事ですか?」
「あ、あぁ…うん、現状、プリンの魂だけは何とか助ける事が出来たけど、肝心の身体が無いんだよね…。」
「そ、それでしたら、近くにいるスライムを…。」
と、クズハが言ってくるが、流石にそれは無理と言う物だ…。
「それは…僕も最初にそれを考えたけど、どうもプリンって特殊な個体だったみたいでさ…。
そんじょそこらのスライムではプリンの魂を受け入れるには不十分なんだよ。
そもそも、『マッドスライム』って言う特殊個体が進化して、『プリンセススライム』なんて特殊個体に進化したのが、プリンだからね。
最悪、そこら辺のスライムに入れようとした時点で、プリンは死んでしまうんじゃないかな?
だから、僕には、そんな危険な事をする事が出来ないんだよ。」
そうクズハに説明しながら、僕は改めてプリンの凄さが分かった気がした。
「しっかし…そうなるとプリンの魂を入れる器となる物が欲しいんだけど、そもそも、プリンみたく規格外なスライムなんているのか?」
「あ、あの…ご主人様、先程からプリン様を入れるスライムを探すと言う事ですが…プリン様の復活はスライムでないとダメなのですか?」
「ん?どう言う事?」
僕は再びクズハの言う事に耳を傾ける。
「い、いえ…以前、私達の鎧みたいに、魔法生物を作り出すとか、オリハルコンゴーレムの中にいたレオナさんにスケルトンなどのアンデッドを使って器を作り出したら良いので?と思いまして…。」
「あぁ、そう言う事か…確かに、それなら可能かも?とは思うんだけど、残念ながら、それは多分、失敗すると思う。」
「そ、そうなんですか?」
「うん、話が振り出しに戻るけど、今のプリンって単純に生物の規格を超えてるんだ。
そんなもんだから、そんなありきたり器だと、魂が入りきらないで失敗する可能性が高いんだよ。」
「そ、そうですか…良い考えだと思ったんですが、残念です…。」
そう言ってガックリと項垂れるクズハには申し訳ない気がするが、こればかりはどうしようもない…。
そこで、今度は、同じスライムであれば何か分かるかも?と思い、ダンジョンを任せてるスライムにダメ元で聞いてみる事にした。
〔お~い、ちょっと聞きたい事があるんだけど、今、大丈夫か?〕
〔はい、もちろん大丈夫です。〕
うん、どうやら大丈夫な様だ…ただ、何が『もちろん』なのかは疑問だが…。
〔プリンの魂を入れる器が欲しいんだけど、ダンジョンで手に入る素材で、何か無いか?〕
〔あの…大変申し上げにくいのですが、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか?
プリン様の魂を…と、言われましたが、現状では、何が何だか分からない説明では、返事のしようもありません。〕
ごもっともなご意見ありがとう御座います。
どうも、この手の話は僕以外…特にプリンが担当していたので、訳の分からない説明になっていた様だ。
◇◆◇◆◇◆◇
それから十数分後、やっとの思いで説明を終わらせたのだが…ダンジョン担当のスライムは、ダンジョンの管理で忙しいはずなのに、一緒に解決策を考えてくれる事となった。
〔つまり、プリン様の魂が主様の中にあり、プリン様を復活させる為には強力な…しかも、特殊個体のスライムの身体が必要と言う事ですね?〕
〔あぁ、絶対とは言わないけど…たぶん、そんな特殊個体を使わないと失敗すると思う。〕
〔そうですか…本来であれば、私の身体をお使いください、と申し上げる所なのですが、生憎と、私の身体ではプリン様の魂を受け止める事が出来そうにありませんね。
そう言えば、確か…プリン様はプチドラを言う強力なスライムを生み出していたのではありませんか?〕
〔プチドラ?あぁ、確かに7体の七つの大罪の名を与えたプチドラ達がいるが…。
いや、そう言えば、もう一体…ペットにって事で、意思のないプチドラ一体を無限庫に入れていたから7体じゃなく8体…か?〕
〔失礼ですが、ご主人様の無限庫とは、生き物も収納する事が可能なのですか?〕
何故か、スライムからどうでも良い質問が来た。
〔ん?それはどう言う事だ?〕
〔いえ、ダンジョン核の権限情報によりますと、空間魔法である〖アイテムボックス〗には、生物は収納出来ない仕様となっておりますので、確認を…と思いまして。〕
そう言えば、そんな事考えた事無かったな。
擬似的に魂を付与した生きてる鎧…この場合は、ガーゴイルと言った方が良いのかも知れないが、レオやドランは当然ながら収納しているので、収納出来ると思うのだが…自然に生きてる生き物なんて、無限庫に入れようとした事なかった。
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