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~第六章:冒険者編(後期)~
208ページ目…開戦
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『テレッテッテ、テレッテ~♪』(某宿屋のBGM風)
昨日、アリスに装備を渡した後、僕は一人ダンジョンに戻り自分用の鎧の最終調整をした。
もっとも、最終調整とは言っても、殆ど何もする事はなかったのだが〖魔法:擬魂付加〗を追加で重ね掛けして、鎧と言うよりも生きてる鎧としての性能を強化したと言って良い。
それにより、鎧化する前の状態…ドラゴンとして性能が大幅に上がっている。
そのお陰で、サポートの面で言えば命令せずとも、ある程度のフォローはしてくれるし、魔法生物としての能力が上がった為か、鎧化する前の状態でも、指示せずともスキルなどを使用して戦えるほどには強化がされていたりする。
まさしく、生きてる鎧と言った所か。
そして、今日から、僕達は『零の使い魔』との戦いが始まるのである。
まずは、『零の使い魔』達との繋がりがあるであろう聖騎士団と一戦交える事になる。
もっとも、それは今日…今からと言う訳ではない。
但し、こちらが動けば、あちらも動く…どうやっているのか分からないが、戦力増強の為の装備を調整をする際にも、こちらへ奇襲を仕掛けてきている。
幾ら『零の使い魔』が神出鬼没だとは言え、流石に、こちらの動きを常に把握していないと奇襲などは不可能。
にもかからわず、少しでも不利だと見るや、直ぐさま逃げ出す。
つまり、本気で戦うのではなく、こちらの動きを邪魔をするのを目的とした動きなのだから質が悪い。
「ご主人様、あいつら動くと思いますか?」
「う~ん…僕としては、可能性は低いんじゃないかな?と思ってる。
そう言うプリンはどうなんだ?」
「私ですか?私は…動くと思います。」
「根拠は?」
「それは………女の感です。」
「なるほど…それなら、気を付けて動かないとね。」
プリンの言う、女の感が何処までの性能があるのかは分からないが、僕の知っている話では、女の感と言うのは、古今東西、何時の時代でもバカに出来ないと言う事。
まして、魔法が当たり前の様にある世界での女の感なんて、考えただけで怖ろしい。
「それはそうと…ご主人様、アリスもご主人様の|《物》にしたんですよね?」
「あ、うん…。」
僕はプリンに何を言われるのかを瞬時に考え、いつでも返答出来る様に準備をする。
だけど、プリンは僕の予想よりも斜め上を行っていた。
「でしたら、この戦いが終わったら、まずは私から抱いて下さいね?」
そう…プリンの発言は、名実共に、本当の妻になる為に既成事実を作ると言ってきたのだ。
しかも、その言い回しは所謂…フラグと呼ばれている物で…。
つまりは、そう言う事…故に、僕は彼女を必ず守りきってみせると心に決め、プリンに、こう告げる。
「うん、ヘタレな僕だけど、プリン達を僕のお嫁さんにするよ!」
と、その言葉を聞いて、プリンだけでなく近くにいたクズハも頬を赤く染めた。
そんな中、聖騎士団を監視しているプチスライムドラゴン…通称:プチドラの1体、七つの大罪の一つ、『強欲』を受け持つ『マモちゃん』からの連絡がプリンに入った。
なんでも、聖騎士団を調査するきっかけとなったレストランに『零の使い魔』を名乗る者からの連絡があり聖騎士団が動き始めたと言うのだ。
これにより、聖騎士団と『零の使い魔』との関わりが、本当の意味で確定された事になる。
つまり、この国を拠点としている聖騎士団は、討伐対象と言う事になる。
僕は、直ぐにプリンにギルドマスターであるクラウスさんに報告をする様に言った。
すると、プリンは分裂体であるプチスライム…プチスラへと連絡を入れる。
それにより、クラウスさんに預けている携帯電話代わりに使っているプチスラはプリンからの連絡を、そのままクラウスさんに伝える事が出来るのだ。
その結果、クラウスさんから『真に残念な事ですが、聖騎士団は討伐対象として認定します。』との返事が返って来る。
そして、追伸として、冒険者ギルドですら手を焼く聖騎士団を相手にするのだから、十分に注意して欲しいとのお言葉も頂いたのだった…。
昨日、アリスに装備を渡した後、僕は一人ダンジョンに戻り自分用の鎧の最終調整をした。
もっとも、最終調整とは言っても、殆ど何もする事はなかったのだが〖魔法:擬魂付加〗を追加で重ね掛けして、鎧と言うよりも生きてる鎧としての性能を強化したと言って良い。
それにより、鎧化する前の状態…ドラゴンとして性能が大幅に上がっている。
そのお陰で、サポートの面で言えば命令せずとも、ある程度のフォローはしてくれるし、魔法生物としての能力が上がった為か、鎧化する前の状態でも、指示せずともスキルなどを使用して戦えるほどには強化がされていたりする。
まさしく、生きてる鎧と言った所か。
そして、今日から、僕達は『零の使い魔』との戦いが始まるのである。
まずは、『零の使い魔』達との繋がりがあるであろう聖騎士団と一戦交える事になる。
もっとも、それは今日…今からと言う訳ではない。
但し、こちらが動けば、あちらも動く…どうやっているのか分からないが、戦力増強の為の装備を調整をする際にも、こちらへ奇襲を仕掛けてきている。
幾ら『零の使い魔』が神出鬼没だとは言え、流石に、こちらの動きを常に把握していないと奇襲などは不可能。
にもかからわず、少しでも不利だと見るや、直ぐさま逃げ出す。
つまり、本気で戦うのではなく、こちらの動きを邪魔をするのを目的とした動きなのだから質が悪い。
「ご主人様、あいつら動くと思いますか?」
「う~ん…僕としては、可能性は低いんじゃないかな?と思ってる。
そう言うプリンはどうなんだ?」
「私ですか?私は…動くと思います。」
「根拠は?」
「それは………女の感です。」
「なるほど…それなら、気を付けて動かないとね。」
プリンの言う、女の感が何処までの性能があるのかは分からないが、僕の知っている話では、女の感と言うのは、古今東西、何時の時代でもバカに出来ないと言う事。
まして、魔法が当たり前の様にある世界での女の感なんて、考えただけで怖ろしい。
「それはそうと…ご主人様、アリスもご主人様の|《物》にしたんですよね?」
「あ、うん…。」
僕はプリンに何を言われるのかを瞬時に考え、いつでも返答出来る様に準備をする。
だけど、プリンは僕の予想よりも斜め上を行っていた。
「でしたら、この戦いが終わったら、まずは私から抱いて下さいね?」
そう…プリンの発言は、名実共に、本当の妻になる為に既成事実を作ると言ってきたのだ。
しかも、その言い回しは所謂…フラグと呼ばれている物で…。
つまりは、そう言う事…故に、僕は彼女を必ず守りきってみせると心に決め、プリンに、こう告げる。
「うん、ヘタレな僕だけど、プリン達を僕のお嫁さんにするよ!」
と、その言葉を聞いて、プリンだけでなく近くにいたクズハも頬を赤く染めた。
そんな中、聖騎士団を監視しているプチスライムドラゴン…通称:プチドラの1体、七つの大罪の一つ、『強欲』を受け持つ『マモちゃん』からの連絡がプリンに入った。
なんでも、聖騎士団を調査するきっかけとなったレストランに『零の使い魔』を名乗る者からの連絡があり聖騎士団が動き始めたと言うのだ。
これにより、聖騎士団と『零の使い魔』との関わりが、本当の意味で確定された事になる。
つまり、この国を拠点としている聖騎士団は、討伐対象と言う事になる。
僕は、直ぐにプリンにギルドマスターであるクラウスさんに報告をする様に言った。
すると、プリンは分裂体であるプチスライム…プチスラへと連絡を入れる。
それにより、クラウスさんに預けている携帯電話代わりに使っているプチスラはプリンからの連絡を、そのままクラウスさんに伝える事が出来るのだ。
その結果、クラウスさんから『真に残念な事ですが、聖騎士団は討伐対象として認定します。』との返事が返って来る。
そして、追伸として、冒険者ギルドですら手を焼く聖騎士団を相手にするのだから、十分に注意して欲しいとのお言葉も頂いたのだった…。
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