192 / 421
~第六章:冒険者編(後期)~
192ページ目…戦闘準備【1】
しおりを挟む 冒険者ギルドが管理している宿屋を本拠地として、情報収集に勤しむプリンを余所に、僕は隣の部屋で特殊な作業をしていた。
と言うのも、僕が所持しているダンションのサブマスターとして置いて来たプチスライムから〖念話〗で連絡があったのだ。
そして、その連絡と言うのが第9階層に設置する様に頼んでいた魔物の設置が無事に完了したとの報告があったのだ。
もっとも、あくまで配置しただけなので地形も何もあった物じゃないのだが…。
それでも…素材としてどうしても欲しかったのだから、ダンジョンポイントの無駄遣いだと知りつつも、僕は優先して、そいつ等の配置をお願いして置いたのだ。
そして、僕はその魔物から、目的だった素材を無事に手に入れていた。
それ故、今、僕は大急ぎで僕専用の装備を開発していたのだった。
「ご、ご主人様、お茶をお持ちいたしました。」
そう言って部屋に入ってきたのは、クズハである。
ちなみに、ノックもせずに入ってきたのを咎める気はない。
まぁ、装備の開発をしているだけで、変な事をしている訳ではないし、何より、クズハには最初からノックは不要と言っているので問題ない。
ただし、足下は注意して入ってきて欲しいと思う。
何故なら、クズハにはドジっ子属性が付いているのだから…。
「とりあえず、そこでストップ!まずは足下を注意し、躓いたりして転けたりしない様にテーブルの上に置いてくれ。」
どうせ、無駄だと思うけど…と、心の中で付け加えながら、テーブルまでお茶を運んでくるクズハを見守る。
すると、クズハは予想に反して無事にテーブルにお茶を置き、下がろうとする。
「きゃッ!」
だが、無事に運び終えて油断したのか、ドジっ子属性が発動したのかは分からないが、クズハは自分の足に躓きバランスを崩すと、後ろ向きに倒れていくではないか。
「危ないッ!」
その瞬間、何かあった時に助けに入れる様に準備して置いた〖加速〗の魔法を発動して、クズハを抱える様に受け止める。
ある程度、予測していた事もあり、何とか間に合い助ける事が出来た訳だが、クズハは僕の腕の中…お姫様だっこの形で受け止められている状態。
その体勢に、少しだけ恥ずかしいと思いながら、冷静を装ってクズハに尋ねる。
「まったくだから注意したのに…大丈夫か?」
「は、はい…。(ポッ)」
目を潤ませ、一瞬に顔を茹でダコよろしく真っ赤に染めて俯くクズハに、ドキッ鼓動が激しく胸を打つ。
そして、クズハはゆっくりと目を綴じ、顎を上げて僕に身を委ねてくる。
そして、僕はそれに釣られて、ゆっくりとクズハとの距離を縮めていき…。
「って、こんな事やってる場合じゃなかった!
ごめん、クズハ!今はお預け、今度、埋め合わせをするから僕は作業に戻る!」
いかんいかん、その場の雰囲気に流されて、クズハにキスをする所だった。
もっとも、クズハとキスをしたとしても、別に問題がある訳ではない。
むしろ、プリンとクズハは、僕の事を好きで一緒にいるのだから、彼女たちにとっては、好ましい行為だったりする。
そして、それは正妻を気取っているプリンも、クズハなら致しても良いとさえ言ってくれている。
ただし、初めては絶対に私だから!と念を押されているのだから、その場の雰囲気に流されてはいけない。
そして、言い訳になるが、僕は、今は新装備の開発で忙しいのだ。
何故なら、今回の聖騎士団の後ろには『零の使い魔』と名乗るヤツ等の存在が見え隠れしている。
そして、彼奴等は、目的の為なら、手段を選ばない傾向がある。
何せ、今でこそ僕のダンジョンになっているが、捜し物をすると言うだけの理由で、邪魔な冒険者達を排除する為に、メルトの冒険者ギルドが管理しているダンジョンを、強制的に溢れさせると言う、テロ紛いな事まで平気でやるヤツ等なのだ。
その為、僕は何があってもプリンやクズハを守れる様に…と、出来るだけ強力無比な武防具を作り出さなければいけないのだ。
そして、その事は、作業を始める前に、しっかりとその事を二人に話している。
つまり、僕が本気で取り組んでいるのだから、決して邪魔をするなと宣言したに等しい。
その所為で、自己中的なプリンですら、僕とのイチャ付きタイムを我慢して情報収集してくれているのだ。
「す、すいません…ご主人様、私、お仕事の邪魔を…直ぐに退出しますので!」
その事に気が付いたのか、クズハが慌てて僕の腕から抜け出し、離れ様とする。
「あッ!でも、慌てると転ぶから気を付け…。」
「きゃッ!」
次の瞬間、言うが早いか転けるが早いか…クズハが、再びバランスを崩して倒れてしまう。
そして、今度は救出するのが間に合わず、物の見事にスカートが捲れて大事な部分を隠す布が見えた。
その為、慌てて視線を逸らすが、先程見えた物はくっきりと記憶に刻み込まれてしまった。
「ご、ご主人様…み、見ちゃいました?」
「い、いや見てないぞ!黒…じゃなかった、急いで視線を逸らしたから…。」
「あうぅ…で、でも…恥ずかしいですけど、ご主人様になら全てを…で、でも~、やっぱり恥ずかしいです~。」
見て欲しいのか、見られたくないのか、クズハが、困った顔をしている。
だが、おそらくクズハよりも僕のほうが困っていると思うのは気の所為だろうか?
「と、とりあえず、まずは落ち着いて部屋から出ようね?
僕は、その…作業に戻るから…。」
未だに、『あぅあぅ』言っているクズハの頭を撫でて落ち着かせると退室をお願いする。
その後、苦労の甲斐あって何とか落ち着いたクズハは、今度は転ばずに部屋から出て行く事に成功した。
普段は有能なメイドさんをやれるのに、何故か、ここぞとばかりドジっ子ぶりを発揮するのか…もしかしたら計算してやってるのでは?と思う事もあるのだが、残念ながら、クズハのドジは天然物である。
その為、何時起こるのか誰も予想が出来ないし、ドジった事でより慌てる為、連鎖反応の如くドジを連発する。
それを考えたら、今回は直ぐに収まったのは僥倖かもしれない。
僕は、クズハが出て行ったドアを眺めつつ、作業を再開する。
もし、誰かが先程の僕達を見ていたとするならば、その顔からは、原因不明の不安を含んだ顔ではなく、微笑ましいと笑みを浮かべて、からかって来ただろうな…と、そんな妄想をしながら、僕は作業に没頭していくのだった…。
と言うのも、僕が所持しているダンションのサブマスターとして置いて来たプチスライムから〖念話〗で連絡があったのだ。
そして、その連絡と言うのが第9階層に設置する様に頼んでいた魔物の設置が無事に完了したとの報告があったのだ。
もっとも、あくまで配置しただけなので地形も何もあった物じゃないのだが…。
それでも…素材としてどうしても欲しかったのだから、ダンジョンポイントの無駄遣いだと知りつつも、僕は優先して、そいつ等の配置をお願いして置いたのだ。
そして、僕はその魔物から、目的だった素材を無事に手に入れていた。
それ故、今、僕は大急ぎで僕専用の装備を開発していたのだった。
「ご、ご主人様、お茶をお持ちいたしました。」
そう言って部屋に入ってきたのは、クズハである。
ちなみに、ノックもせずに入ってきたのを咎める気はない。
まぁ、装備の開発をしているだけで、変な事をしている訳ではないし、何より、クズハには最初からノックは不要と言っているので問題ない。
ただし、足下は注意して入ってきて欲しいと思う。
何故なら、クズハにはドジっ子属性が付いているのだから…。
「とりあえず、そこでストップ!まずは足下を注意し、躓いたりして転けたりしない様にテーブルの上に置いてくれ。」
どうせ、無駄だと思うけど…と、心の中で付け加えながら、テーブルまでお茶を運んでくるクズハを見守る。
すると、クズハは予想に反して無事にテーブルにお茶を置き、下がろうとする。
「きゃッ!」
だが、無事に運び終えて油断したのか、ドジっ子属性が発動したのかは分からないが、クズハは自分の足に躓きバランスを崩すと、後ろ向きに倒れていくではないか。
「危ないッ!」
その瞬間、何かあった時に助けに入れる様に準備して置いた〖加速〗の魔法を発動して、クズハを抱える様に受け止める。
ある程度、予測していた事もあり、何とか間に合い助ける事が出来た訳だが、クズハは僕の腕の中…お姫様だっこの形で受け止められている状態。
その体勢に、少しだけ恥ずかしいと思いながら、冷静を装ってクズハに尋ねる。
「まったくだから注意したのに…大丈夫か?」
「は、はい…。(ポッ)」
目を潤ませ、一瞬に顔を茹でダコよろしく真っ赤に染めて俯くクズハに、ドキッ鼓動が激しく胸を打つ。
そして、クズハはゆっくりと目を綴じ、顎を上げて僕に身を委ねてくる。
そして、僕はそれに釣られて、ゆっくりとクズハとの距離を縮めていき…。
「って、こんな事やってる場合じゃなかった!
ごめん、クズハ!今はお預け、今度、埋め合わせをするから僕は作業に戻る!」
いかんいかん、その場の雰囲気に流されて、クズハにキスをする所だった。
もっとも、クズハとキスをしたとしても、別に問題がある訳ではない。
むしろ、プリンとクズハは、僕の事を好きで一緒にいるのだから、彼女たちにとっては、好ましい行為だったりする。
そして、それは正妻を気取っているプリンも、クズハなら致しても良いとさえ言ってくれている。
ただし、初めては絶対に私だから!と念を押されているのだから、その場の雰囲気に流されてはいけない。
そして、言い訳になるが、僕は、今は新装備の開発で忙しいのだ。
何故なら、今回の聖騎士団の後ろには『零の使い魔』と名乗るヤツ等の存在が見え隠れしている。
そして、彼奴等は、目的の為なら、手段を選ばない傾向がある。
何せ、今でこそ僕のダンジョンになっているが、捜し物をすると言うだけの理由で、邪魔な冒険者達を排除する為に、メルトの冒険者ギルドが管理しているダンジョンを、強制的に溢れさせると言う、テロ紛いな事まで平気でやるヤツ等なのだ。
その為、僕は何があってもプリンやクズハを守れる様に…と、出来るだけ強力無比な武防具を作り出さなければいけないのだ。
そして、その事は、作業を始める前に、しっかりとその事を二人に話している。
つまり、僕が本気で取り組んでいるのだから、決して邪魔をするなと宣言したに等しい。
その所為で、自己中的なプリンですら、僕とのイチャ付きタイムを我慢して情報収集してくれているのだ。
「す、すいません…ご主人様、私、お仕事の邪魔を…直ぐに退出しますので!」
その事に気が付いたのか、クズハが慌てて僕の腕から抜け出し、離れ様とする。
「あッ!でも、慌てると転ぶから気を付け…。」
「きゃッ!」
次の瞬間、言うが早いか転けるが早いか…クズハが、再びバランスを崩して倒れてしまう。
そして、今度は救出するのが間に合わず、物の見事にスカートが捲れて大事な部分を隠す布が見えた。
その為、慌てて視線を逸らすが、先程見えた物はくっきりと記憶に刻み込まれてしまった。
「ご、ご主人様…み、見ちゃいました?」
「い、いや見てないぞ!黒…じゃなかった、急いで視線を逸らしたから…。」
「あうぅ…で、でも…恥ずかしいですけど、ご主人様になら全てを…で、でも~、やっぱり恥ずかしいです~。」
見て欲しいのか、見られたくないのか、クズハが、困った顔をしている。
だが、おそらくクズハよりも僕のほうが困っていると思うのは気の所為だろうか?
「と、とりあえず、まずは落ち着いて部屋から出ようね?
僕は、その…作業に戻るから…。」
未だに、『あぅあぅ』言っているクズハの頭を撫でて落ち着かせると退室をお願いする。
その後、苦労の甲斐あって何とか落ち着いたクズハは、今度は転ばずに部屋から出て行く事に成功した。
普段は有能なメイドさんをやれるのに、何故か、ここぞとばかりドジっ子ぶりを発揮するのか…もしかしたら計算してやってるのでは?と思う事もあるのだが、残念ながら、クズハのドジは天然物である。
その為、何時起こるのか誰も予想が出来ないし、ドジった事でより慌てる為、連鎖反応の如くドジを連発する。
それを考えたら、今回は直ぐに収まったのは僥倖かもしれない。
僕は、クズハが出て行ったドアを眺めつつ、作業を再開する。
もし、誰かが先程の僕達を見ていたとするならば、その顔からは、原因不明の不安を含んだ顔ではなく、微笑ましいと笑みを浮かべて、からかって来ただろうな…と、そんな妄想をしながら、僕は作業に没頭していくのだった…。
0
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~
暇人太一
ファンタジー
大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。
白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。
勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。
転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。
それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。
魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。
小説家になろう様でも投稿始めました。

補助魔法しか使えない魔法使い、自らに補助魔法をかけて物理で戦い抜く
burazu
ファンタジー
冒険者に憧れる魔法使いのニラダは補助魔法しか使えず、どこのパーティーからも加入を断られていた、しかたなくソロ活動をしている中、モンスターとの戦いで自らに補助魔法をかける事でとんでもない力を発揮する。
最低限の身の守りの為に鍛えていた肉体が補助魔法によりとんでもなくなることを知ったニラダは剣、槍、弓を身につけ戦いの幅を広げる事を試みる。
更に攻撃魔法しか使えない天然魔法少女や、治癒魔法しか使えないヒーラー、更には対盗賊専門の盗賊と力を合わせてパーティーを組んでいき、前衛を一手に引き受ける。
「みんなは俺が守る、俺のこの力でこのパーティーを誰もが認める最強パーティーにしてみせる」
様々なクエストを乗り越え、彼らに待ち受けているものとは?
※この作品は小説家になろう、エブリスタ、カクヨム、ノベルアッププラスでも公開しています。

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

神様との賭けに勝ったので異世界で無双したいと思います。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。
突然足元に魔法陣が現れる。
そして、気付けば神様が異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
もっとスキルが欲しいと欲をかいた悠斗は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果―――
※チートな主人公が異世界無双する話です。小説家になろう、ノベルバの方にも投稿しています。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる