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~第五章:ダンジョン開拓編~
132ページ目…初めてのダンジョン作成【5】
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とりあえず、最後の方はダンジョンポイントが足りなくなってしまって、まともな作りにならなかったものの、今までも第7階層までしかなかったのだから、これでも十分なのではないだろうか?
何せ、今までの初心者用ダンジョンに比べたら中級者、場合によっては上級者までもが適正となるダンジョンに作り替えた所為で、攻略に必要な難易度が、何十倍にも膨れ上がっているのだ。
暫くの間は、これでも問題ないだろうし、そ問題が発生するまでの間に、ダンジョンポイントを溜める事が出来るだろう。
そんな訳で、僕はダンジョンを解放する…前に、このダンジョンを管理しているメルトの町のギルドマスターのラオンさんに話をしないければいけない事を思い出す。
何せ、知らずにとは言え、このダンジョンを勝手に僕の物にしてしまったのだ。
しかも、初心者ダンジョンで有名なのに、中級、上級…それに、まだ作ってはいないが最上級のランクまであるようにする予定なのだから、前もって注意しないと、何も知らない初心者がそのまま入ってしまうと、死者が大量に増えるのは必須だ。
その為、ダンジョンに入る為の許可証を用意して貰わないと大変な事になる。
ただ、許可証を用意してくれと言っても『はいそうですか』と、すぐに用意出来る訳ではない。
それに、色々と、決まり事を決めないといけないのだ。
それに、許可証にしてもそうだ。
何故なら、許可証を作るのだって無料ただじゃない、そこら辺も踏まえて、じっくりと話し合いが必要なのだ。
そこで、僕は残っているダンジョンポイントで管理者ダンジョンマスター専用の魔法道具でもある転移の指輪を作り出す。
その所為で、残りのダンジョンポイントが、たったの2ポイント…もうこれ以上は何も出来ないと言って良いほどである。
とは言え、これにはダンジョン内であれば行きたい場所に何度でも転移する事が出来る能力があるのだ。
流石は、管理者専用の魔法道具と言った所だ。
そんな訳で、後ろでボ~っとしていたレオナに声を掛けてダンジョンの第1層…入り口に転移する。
そして、そのまま入り口を出る。
まずはレオナが出る、そして、僕が出ようとしたら瞬間…。
『ガンッ…ドシン。』
僕の体は、見えない何かに弾かれバランスを崩す、そして、その反動で尻餅をついてしまった。
「いてて…何で出られないんだ?」
僕は入り口に手を伸ばす…そこには、確かに目には見えない壁があった。
「あの…どうかしましたか?」
レオナが再びダンジョン内に入ってきて、心配そうに僕を見ていた。
「い、いや…ここに見えない壁が…。」
僕はそう言うと、手を伸ばして見えない壁を触る。
「え?ここですか?」
そして、レオナも同様に…だが、レオナの手は見えない壁の向こうへと簡単に通過する…。
「えっと…何もないですよ?」
…つまり、僕だけに見えない壁がある…僕は出られないと言う事なのか?
「レオナ、僕の手を押してみて…。」
僕の指示に従い、レオナは僕の手を押す…しかし、僕の手はその場にとどまり、先へは行かない。
「えっと…マジですか?」
レオナが僕の顔を見ながら聞いてくる…僕は、黙って肯いた。
「う~ん…さっきの部屋に戻って、ダンジョン核に聞いてみたらどうですか?」
「それしかないか…レオナは、悪いんだけど、この入り口で冒険者が入らない様に注意してくれ。
もし、無理矢理入ろうとする人がいるなら『ダンジョンが新しくなって死ぬ可能性が高くなって危険だから』って、危険を知らせてくれ。」
「わ、わかった、でも、それでも入る人がいたらどうするの?」
「あ~…その時は、死んでも自己責任、って事で無視!」
「は~い!」
レオナの返事を聞いて、僕は第11階層のダンジョンマスタールーム…ダンジョン核のある部屋に転移する。
「ダンジョン核!僕だけダンジョンから出られなくなったんだが、どうなってるんだ?」
【ダンジョンマスターはダンジョンから出る事は出来ません。】
「…どうやったら出られる?」
【ダンジョンマスターはダンジョンから出る事が出来ません。】
それは、さっき聞いた…でも、ここから出ないと話にならない。
僕は、こんな所で一生過ごすなんて事はしたくない…。
それに、僕が出られないのであればプリン達が心配する…それは僕の望む事ではない。
そこまで考えて、一つ疑問が生じた。
もし、これが可能なら凄い事になる。
「もしもの話だが、僕が二人になった場合、その内の一人はダンジョンから出る事は可能か?
ダンジョン内に一人いるのだから、ダンジョンマスターはダンジョンの中に居る事になるよね?」
【……………おそらく、可能かと思われます。】
【ですが、今まで一度もそのような事例はありませんので保証は出来ません。】
そりゃそうだ…まぁ、物は試しだ、僕は早速試す事にした。
「〖魔法:空間転移〗オープン!」
今回も、なんちゃって呪文ではなく、その時の気分で魔法の後に言葉を付け足してみた。
もっとも、無詠唱呪文なので発動には一切関係ない。
すると、僕の前に空間の歪みが出来、その向こうには別の場所が映っていた。
「プリン、プリ~ン!」
少し大きい声で叫ぶと、声と空間転移の魔法に気が付いたプリンが、僕の前に姿を現したのだった…。
何せ、今までの初心者用ダンジョンに比べたら中級者、場合によっては上級者までもが適正となるダンジョンに作り替えた所為で、攻略に必要な難易度が、何十倍にも膨れ上がっているのだ。
暫くの間は、これでも問題ないだろうし、そ問題が発生するまでの間に、ダンジョンポイントを溜める事が出来るだろう。
そんな訳で、僕はダンジョンを解放する…前に、このダンジョンを管理しているメルトの町のギルドマスターのラオンさんに話をしないければいけない事を思い出す。
何せ、知らずにとは言え、このダンジョンを勝手に僕の物にしてしまったのだ。
しかも、初心者ダンジョンで有名なのに、中級、上級…それに、まだ作ってはいないが最上級のランクまであるようにする予定なのだから、前もって注意しないと、何も知らない初心者がそのまま入ってしまうと、死者が大量に増えるのは必須だ。
その為、ダンジョンに入る為の許可証を用意して貰わないと大変な事になる。
ただ、許可証を用意してくれと言っても『はいそうですか』と、すぐに用意出来る訳ではない。
それに、色々と、決まり事を決めないといけないのだ。
それに、許可証にしてもそうだ。
何故なら、許可証を作るのだって無料ただじゃない、そこら辺も踏まえて、じっくりと話し合いが必要なのだ。
そこで、僕は残っているダンジョンポイントで管理者ダンジョンマスター専用の魔法道具でもある転移の指輪を作り出す。
その所為で、残りのダンジョンポイントが、たったの2ポイント…もうこれ以上は何も出来ないと言って良いほどである。
とは言え、これにはダンジョン内であれば行きたい場所に何度でも転移する事が出来る能力があるのだ。
流石は、管理者専用の魔法道具と言った所だ。
そんな訳で、後ろでボ~っとしていたレオナに声を掛けてダンジョンの第1層…入り口に転移する。
そして、そのまま入り口を出る。
まずはレオナが出る、そして、僕が出ようとしたら瞬間…。
『ガンッ…ドシン。』
僕の体は、見えない何かに弾かれバランスを崩す、そして、その反動で尻餅をついてしまった。
「いてて…何で出られないんだ?」
僕は入り口に手を伸ばす…そこには、確かに目には見えない壁があった。
「あの…どうかしましたか?」
レオナが再びダンジョン内に入ってきて、心配そうに僕を見ていた。
「い、いや…ここに見えない壁が…。」
僕はそう言うと、手を伸ばして見えない壁を触る。
「え?ここですか?」
そして、レオナも同様に…だが、レオナの手は見えない壁の向こうへと簡単に通過する…。
「えっと…何もないですよ?」
…つまり、僕だけに見えない壁がある…僕は出られないと言う事なのか?
「レオナ、僕の手を押してみて…。」
僕の指示に従い、レオナは僕の手を押す…しかし、僕の手はその場にとどまり、先へは行かない。
「えっと…マジですか?」
レオナが僕の顔を見ながら聞いてくる…僕は、黙って肯いた。
「う~ん…さっきの部屋に戻って、ダンジョン核に聞いてみたらどうですか?」
「それしかないか…レオナは、悪いんだけど、この入り口で冒険者が入らない様に注意してくれ。
もし、無理矢理入ろうとする人がいるなら『ダンジョンが新しくなって死ぬ可能性が高くなって危険だから』って、危険を知らせてくれ。」
「わ、わかった、でも、それでも入る人がいたらどうするの?」
「あ~…その時は、死んでも自己責任、って事で無視!」
「は~い!」
レオナの返事を聞いて、僕は第11階層のダンジョンマスタールーム…ダンジョン核のある部屋に転移する。
「ダンジョン核!僕だけダンジョンから出られなくなったんだが、どうなってるんだ?」
【ダンジョンマスターはダンジョンから出る事は出来ません。】
「…どうやったら出られる?」
【ダンジョンマスターはダンジョンから出る事が出来ません。】
それは、さっき聞いた…でも、ここから出ないと話にならない。
僕は、こんな所で一生過ごすなんて事はしたくない…。
それに、僕が出られないのであればプリン達が心配する…それは僕の望む事ではない。
そこまで考えて、一つ疑問が生じた。
もし、これが可能なら凄い事になる。
「もしもの話だが、僕が二人になった場合、その内の一人はダンジョンから出る事は可能か?
ダンジョン内に一人いるのだから、ダンジョンマスターはダンジョンの中に居る事になるよね?」
【……………おそらく、可能かと思われます。】
【ですが、今まで一度もそのような事例はありませんので保証は出来ません。】
そりゃそうだ…まぁ、物は試しだ、僕は早速試す事にした。
「〖魔法:空間転移〗オープン!」
今回も、なんちゃって呪文ではなく、その時の気分で魔法の後に言葉を付け足してみた。
もっとも、無詠唱呪文なので発動には一切関係ない。
すると、僕の前に空間の歪みが出来、その向こうには別の場所が映っていた。
「プリン、プリ~ン!」
少し大きい声で叫ぶと、声と空間転移の魔法に気が付いたプリンが、僕の前に姿を現したのだった…。
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