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~第四章:冒険者編(中期)~
96ページ目…奇襲
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「DRAAAAAAAA!」
一際大きな鳴き声と共に現れたのは一匹の黒いドラゴン…その姿を一目見た時、俺の感じていた危険感知よりも、何故か弱い気がした。
とは言え、それでもドラゴンはドラゴン…ワイバーンみたいな亜種とは違う、正当なドラゴンである。
それも、色を冠したドラゴンであれば、油断は出来ない。
まぁ、幸いにも、ドラゴンのレベルが低いお陰で何とかなりそうではあるが…。
とは言え、ブラックドラゴンを目の前にしているのに、俺の危機感知の反応は異様な反応を示している。
いったい、これは何が原因なのだろうか?
◆◇◆◇◆◇◆
種族:ブラックドラゴン
Lv:10/150
HP:2480/2480 MP:2320/2320 SP:2800/2800
攻撃力:2232 防御:1450 魔法力:1860 素早さ:980
健康状態:興奮
技能スキル:〖スキル:竜の吐息〗〖スキル:毒爪〗〖スキル:闇の爪〗〖スキル:竜の尻尾〗〖スキル:竜の牙〗〖スキル:飛行〗〖魔法:風の刃〗
称号:〖猪突猛進〗〖お調子者〗〖脳筋〗
◆◇◆◇◆◇◆
「ご主人様、援護します!」
プリンはそう言うと、ドラゴンの右側へと移動する…つまり、ドラゴンの左側に僕、右側にプリン…ちょうど三角形になる様な位置取りだ。
俺は無限庫から、悪夢の長剣を2本取り出し、プリンに投げて渡す。
「プリン!そいつを使えッ!!」
その声に反応して、プリンは〖スキル:触手〗を器用に使い、体から伸びた触手を使い、飛んで来る剣を受け取ると両手に一本ずつ装備する。
プリンが長剣を受け取るのを確認後、俺は再び無限庫から2本の長剣を同様に装備した。
とは言っても、素材の関係でナイトメア・ブレードは2本しか無いので、俺のは性能が少し劣るが長剣・改だったりする。
ちなみに、余談ではあるが、俺の装備した剣はダンジョンの壁を素材として〖魔法:模型創造〗によって作り出した特殊な武器だったりする。
そして、互いにしっかりと武器を握りしめたのを合図に、俺とプリンは同時に魔法を『無詠唱』で発動させる。
「「〖魔法:身体強化&加速〗ッ!!」」
一瞬のズレもなく、俺達二人の声がハモる。
その瞬間、二人の身体が青く光り、力が沸き起こるのを感じ取れた。
これで、暫くの間、俺達の動きと力は格段に強化された事になるはずだ。
「はあぁぁぁぁぁあ!」
先手は俺だ、俺は一瞬でドラゴンの右脚へ攻撃を仕掛けた。
『ガチーン!』
が、俺の放った斬撃は、ドラゴンの強靱な鱗に阻まれ、大したダメージにはなっていない様だ。
当然、その攻撃にドラゴンの意識を俺の方へと集中させ迎撃をしようとする。
だが、俺の攻撃の一瞬後にプリンも動き出していた。
俺があえて声を上げて攻撃したのとは違い、プリンは無言での行動。
その為、ドラゴンはプリンの攻撃に気が付くのが遅れた様だ。
『ガガガガガガッ…ザシュッ!』
「GUWAAAAAA!」
プリンは体を回転させ左右の剣で、何度も同じ場所を連続で何度も斬り付ける。
寸分の狂い無く斬り付けるなんて、流石に俺には出来ない芸当である。
まったく、プリンの戦闘センスには、やはり嫉妬を覚えてしまう反面、プリンが仲間で良かったと言う安心感も覚える。
【称号:〖嫉妬〗を手に入れた。】
…ま、まぁ、今は戦闘中って事で、ひとまず称号の事は無視しよう。
本来、ドラゴンの鱗と言う物は、かなりの強度を持つ。
だけど、それを破壊する事は可能である事をプリンが証明してくれた。
現に、ドラゴンを倒した英雄なんて言う話は多々あるし、Sランクの冒険者はもちろんの事、Aランクの冒険者達でさえ数が揃えばドラゴン退治の依頼をクリア出来るのだ。
つまり、その様な話からも分かる様に、ドラゴンの鱗が破壊不可な物とだったら、毒や体内から破壊しない以外、全身を鱗で覆われているドラゴンには攻撃が効かない事になる所だったが、基本的に鱗を破壊出来ないのであれば倒されるはずがないと言う事になる。
つまり、何が言いたいかと言うと…プリンの高速斬撃がドラゴンの鱗を破壊するだけではなく、見事にドラゴンの左前足を斬り飛ばしたのだ。
当たり前と言えば当たり前なのだが、左前足…左腕と呼んでも良いのかもしれないが、それが斬り飛ばされた事により、ドラゴンの健康状態が興奮から激怒へと変化した。
そして、その原因となったプリンへとドラゴンの標的へと変更される事となる。
プリンが狙われている今がピンチであると共に、最大のチャンスでもある。
次は、俺がドラゴンに攻撃をする番だ。
待ってろよプリン、俺が必ず君をドラゴンから守ってみせるから!
俺は更に〖魔法:身体強化&加速〗を重ね掛けし、ドラゴンに斬り掛かったのだった…。
一際大きな鳴き声と共に現れたのは一匹の黒いドラゴン…その姿を一目見た時、俺の感じていた危険感知よりも、何故か弱い気がした。
とは言え、それでもドラゴンはドラゴン…ワイバーンみたいな亜種とは違う、正当なドラゴンである。
それも、色を冠したドラゴンであれば、油断は出来ない。
まぁ、幸いにも、ドラゴンのレベルが低いお陰で何とかなりそうではあるが…。
とは言え、ブラックドラゴンを目の前にしているのに、俺の危機感知の反応は異様な反応を示している。
いったい、これは何が原因なのだろうか?
◆◇◆◇◆◇◆
種族:ブラックドラゴン
Lv:10/150
HP:2480/2480 MP:2320/2320 SP:2800/2800
攻撃力:2232 防御:1450 魔法力:1860 素早さ:980
健康状態:興奮
技能スキル:〖スキル:竜の吐息〗〖スキル:毒爪〗〖スキル:闇の爪〗〖スキル:竜の尻尾〗〖スキル:竜の牙〗〖スキル:飛行〗〖魔法:風の刃〗
称号:〖猪突猛進〗〖お調子者〗〖脳筋〗
◆◇◆◇◆◇◆
「ご主人様、援護します!」
プリンはそう言うと、ドラゴンの右側へと移動する…つまり、ドラゴンの左側に僕、右側にプリン…ちょうど三角形になる様な位置取りだ。
俺は無限庫から、悪夢の長剣を2本取り出し、プリンに投げて渡す。
「プリン!そいつを使えッ!!」
その声に反応して、プリンは〖スキル:触手〗を器用に使い、体から伸びた触手を使い、飛んで来る剣を受け取ると両手に一本ずつ装備する。
プリンが長剣を受け取るのを確認後、俺は再び無限庫から2本の長剣を同様に装備した。
とは言っても、素材の関係でナイトメア・ブレードは2本しか無いので、俺のは性能が少し劣るが長剣・改だったりする。
ちなみに、余談ではあるが、俺の装備した剣はダンジョンの壁を素材として〖魔法:模型創造〗によって作り出した特殊な武器だったりする。
そして、互いにしっかりと武器を握りしめたのを合図に、俺とプリンは同時に魔法を『無詠唱』で発動させる。
「「〖魔法:身体強化&加速〗ッ!!」」
一瞬のズレもなく、俺達二人の声がハモる。
その瞬間、二人の身体が青く光り、力が沸き起こるのを感じ取れた。
これで、暫くの間、俺達の動きと力は格段に強化された事になるはずだ。
「はあぁぁぁぁぁあ!」
先手は俺だ、俺は一瞬でドラゴンの右脚へ攻撃を仕掛けた。
『ガチーン!』
が、俺の放った斬撃は、ドラゴンの強靱な鱗に阻まれ、大したダメージにはなっていない様だ。
当然、その攻撃にドラゴンの意識を俺の方へと集中させ迎撃をしようとする。
だが、俺の攻撃の一瞬後にプリンも動き出していた。
俺があえて声を上げて攻撃したのとは違い、プリンは無言での行動。
その為、ドラゴンはプリンの攻撃に気が付くのが遅れた様だ。
『ガガガガガガッ…ザシュッ!』
「GUWAAAAAA!」
プリンは体を回転させ左右の剣で、何度も同じ場所を連続で何度も斬り付ける。
寸分の狂い無く斬り付けるなんて、流石に俺には出来ない芸当である。
まったく、プリンの戦闘センスには、やはり嫉妬を覚えてしまう反面、プリンが仲間で良かったと言う安心感も覚える。
【称号:〖嫉妬〗を手に入れた。】
…ま、まぁ、今は戦闘中って事で、ひとまず称号の事は無視しよう。
本来、ドラゴンの鱗と言う物は、かなりの強度を持つ。
だけど、それを破壊する事は可能である事をプリンが証明してくれた。
現に、ドラゴンを倒した英雄なんて言う話は多々あるし、Sランクの冒険者はもちろんの事、Aランクの冒険者達でさえ数が揃えばドラゴン退治の依頼をクリア出来るのだ。
つまり、その様な話からも分かる様に、ドラゴンの鱗が破壊不可な物とだったら、毒や体内から破壊しない以外、全身を鱗で覆われているドラゴンには攻撃が効かない事になる所だったが、基本的に鱗を破壊出来ないのであれば倒されるはずがないと言う事になる。
つまり、何が言いたいかと言うと…プリンの高速斬撃がドラゴンの鱗を破壊するだけではなく、見事にドラゴンの左前足を斬り飛ばしたのだ。
当たり前と言えば当たり前なのだが、左前足…左腕と呼んでも良いのかもしれないが、それが斬り飛ばされた事により、ドラゴンの健康状態が興奮から激怒へと変化した。
そして、その原因となったプリンへとドラゴンの標的へと変更される事となる。
プリンが狙われている今がピンチであると共に、最大のチャンスでもある。
次は、俺がドラゴンに攻撃をする番だ。
待ってろよプリン、俺が必ず君をドラゴンから守ってみせるから!
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