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~第三章:美味い物ツアー編~
89ページ目…レオ
しおりを挟む『シュィィィィィ!』
現在、俺達は『高速移動用搭乗型ゴーレム:テスタロッサ』…通称:車に乗ってムスビ山脈へと向かっていた。
とは言え、現在、車を運転しているのはいるのは俺ではなくプリンだったりする。
ここ数日、プリンとクズハ、そしてアリスには車の運転方法を教えた結果、プリンだけがまともに操縦する事が出来たのだ。
ちなみに、クズハとアリスが運転出来なかった理由…それはいたって単純な問題ではありながら、解決するには車自体を作り替える必要があった事もあり、今回は、しばらく断念して貰ったのだ。
その理由とは、単純であるが故に最大の問題でもあったのだが、運転席に座った時、明らかに身長が足りないという理由だったりする…。
俺の作った車には、元の世界の車と違い、座席の調整機能と言う物がない。
もともと〖模型創造〗の魔法で作り上げたゴーレムの為、座席の位置をずらしたり、高さを変えたりと言った機能が最初から付いていなかったのだ。
その為、身長の低いクズハとアリスには、アクセルやブレーキと言った、操縦するのに必要な部分に手足が届かないと言うのは致命的だったのだ。
とは言え、クズハは成長すれば操縦は可能になるはずだが、ブラウニーであるアリスには、これ以上の身長は望めない。
かと言って、クズハやアリス用に改造すると、今度は狭すぎて俺が操縦出来ない。
元々、俺だけが操縦する為に作った車なのに、二人の為に僕が操縦出来なくなるのは本末転倒…そんな訳で後日、クズハやアリス用に小型車を作るするのを約束し、我慢して貰ったのだ。
この事からも分かる様に…俺が作った車には、まだまだ改良の余地は多々ある。
その一つが今もなお深刻な問題になっている窓ガラスだ。
透明で、ある程度強度がある物と言うのは、なかなか厳しい…。
そこで目を付けたのが水晶だ…上手く加工すれば風を防ぐだけの事は出来るはずだ。
現在は、氷を加工して填め込んではいるが、当然、氷なのだから溶ける。
そうすると、前が見えなくなって危険が増す。
だましだまし運転しても、やはり溶けない物質に比べて、事故が起きる可能性はかなり高いのだ。
「ご主人様、そろそろ…フロントでしたっけ?前が見辛くなって来ました。」
「分かった、どこか端の方に車を止めてくれ。」
俺はプリンに指示をして車を止めさせる。
もっとも、殆ど整地されていない道なので、端の方と言っても、何処が端なのかイマイチ分からなかったりする。
まぁ、そんな事は関係ないとばかりに、俺は無限庫から今回の旅に向けて作り出した新装備を取り出した。
と言っても、元々は鋼の鎧に〖擬魂付与〗した物だったが、今回の鎧は、ダンジョンの壁と一緒に混ぜ合わせて新しく作った物だ。
「レオ、武装化!」
俺の命令に従い新装備の黒いライオン…獅子を模したその身体を分離させ、次々と俺の体に装着されていく。
そう…これこそが、俺が新しく用意した新装備、生きてる鎧をコンセプトに作り出した鎧なのだ。
普段は、獅子の姿で遊撃する護衛…だが、一度、俺の命令が出れば僕を守る鎧へと変化する。
もっとも、こちらも車同様に、まだまだ改良の余地があるのだが、現状でも、かなりの性能と言える。
しかも、鎧の癖にレベル表示もされているので、魔術的に動くだけの鎧では無く、れっきとした魔物…ガーゴイルとかゴーレム等と同様の物になっている様だ。
とは言え、俺の命令には絶対服従しているので俺達が襲われる事は無い。
安全は確保されているのだ。
では、何故、このタイミングでそんな鎧を着たのか…と言うと、いたって簡単な話で、現在、車のフロントガラスの代わりは、氷を使っている。
すなわち、とてつもなく冷たいのだ。
それを素手で触るとなると、冷たすぎるし…落として割るとかなった場合、あまりに情けない。
まぁ、素材が氷だけに割った所で放っておけば水になるだけなので問題はないのだが…。
そんな訳で、氷に触れても寒さを感じない様にする為に、わざわざ鎧を着たのだ。
もし、レオに高度な自我があったら呆れられたかもしれない。
何はともあれ、俺は既に何度目かも忘れた作業を開始する。
「〖魔法:氷結弾〗!」
僕の魔法が、車から外された溶け掛けの氷を再び凍らせる。
そして、次の作業に入る。
「〖魔法:模型創造〗!」
次に…モデリングの魔法を使い、形を整える…これが一番大事な作業だ。
氷の中の不純物を一切取り出し、反対側が、はっきりと見えるほどの透明感を出す。
そうして出来た透明な氷の板を再び、車にセットする。
「武装解除!レオ、お疲れ様。」
「ガウッ!」
俺の言葉に反応するかの様に、レオが軽く吠えた。
そして、車の中の狼を一瞥すると、鼻で笑うかの様にフンッと…笑ったッ!?
あれ?擬魂では無く、他の魂を付与しなければ自我を持たないと思っていたのは俺の勘違いなのか?
明らかにローラを侮辱する様な態度を取っている気がする。
幸いにも、ローラは寝ていて気が付いていない様なので、俺はレオの背中を撫でてから、再び無限庫に入って貰った。
「さて、出発するか!」
俺は車に乗り込みつつ、プリン達に声を掛けるのであった…。
現在、俺達は『高速移動用搭乗型ゴーレム:テスタロッサ』…通称:車に乗ってムスビ山脈へと向かっていた。
とは言え、現在、車を運転しているのはいるのは俺ではなくプリンだったりする。
ここ数日、プリンとクズハ、そしてアリスには車の運転方法を教えた結果、プリンだけがまともに操縦する事が出来たのだ。
ちなみに、クズハとアリスが運転出来なかった理由…それはいたって単純な問題ではありながら、解決するには車自体を作り替える必要があった事もあり、今回は、しばらく断念して貰ったのだ。
その理由とは、単純であるが故に最大の問題でもあったのだが、運転席に座った時、明らかに身長が足りないという理由だったりする…。
俺の作った車には、元の世界の車と違い、座席の調整機能と言う物がない。
もともと〖模型創造〗の魔法で作り上げたゴーレムの為、座席の位置をずらしたり、高さを変えたりと言った機能が最初から付いていなかったのだ。
その為、身長の低いクズハとアリスには、アクセルやブレーキと言った、操縦するのに必要な部分に手足が届かないと言うのは致命的だったのだ。
とは言え、クズハは成長すれば操縦は可能になるはずだが、ブラウニーであるアリスには、これ以上の身長は望めない。
かと言って、クズハやアリス用に改造すると、今度は狭すぎて俺が操縦出来ない。
元々、俺だけが操縦する為に作った車なのに、二人の為に僕が操縦出来なくなるのは本末転倒…そんな訳で後日、クズハやアリス用に小型車を作るするのを約束し、我慢して貰ったのだ。
この事からも分かる様に…俺が作った車には、まだまだ改良の余地は多々ある。
その一つが今もなお深刻な問題になっている窓ガラスだ。
透明で、ある程度強度がある物と言うのは、なかなか厳しい…。
そこで目を付けたのが水晶だ…上手く加工すれば風を防ぐだけの事は出来るはずだ。
現在は、氷を加工して填め込んではいるが、当然、氷なのだから溶ける。
そうすると、前が見えなくなって危険が増す。
だましだまし運転しても、やはり溶けない物質に比べて、事故が起きる可能性はかなり高いのだ。
「ご主人様、そろそろ…フロントでしたっけ?前が見辛くなって来ました。」
「分かった、どこか端の方に車を止めてくれ。」
俺はプリンに指示をして車を止めさせる。
もっとも、殆ど整地されていない道なので、端の方と言っても、何処が端なのかイマイチ分からなかったりする。
まぁ、そんな事は関係ないとばかりに、俺は無限庫から今回の旅に向けて作り出した新装備を取り出した。
と言っても、元々は鋼の鎧に〖擬魂付与〗した物だったが、今回の鎧は、ダンジョンの壁と一緒に混ぜ合わせて新しく作った物だ。
「レオ、武装化!」
俺の命令に従い新装備の黒いライオン…獅子を模したその身体を分離させ、次々と俺の体に装着されていく。
そう…これこそが、俺が新しく用意した新装備、生きてる鎧をコンセプトに作り出した鎧なのだ。
普段は、獅子の姿で遊撃する護衛…だが、一度、俺の命令が出れば僕を守る鎧へと変化する。
もっとも、こちらも車同様に、まだまだ改良の余地があるのだが、現状でも、かなりの性能と言える。
しかも、鎧の癖にレベル表示もされているので、魔術的に動くだけの鎧では無く、れっきとした魔物…ガーゴイルとかゴーレム等と同様の物になっている様だ。
とは言え、俺の命令には絶対服従しているので俺達が襲われる事は無い。
安全は確保されているのだ。
では、何故、このタイミングでそんな鎧を着たのか…と言うと、いたって簡単な話で、現在、車のフロントガラスの代わりは、氷を使っている。
すなわち、とてつもなく冷たいのだ。
それを素手で触るとなると、冷たすぎるし…落として割るとかなった場合、あまりに情けない。
まぁ、素材が氷だけに割った所で放っておけば水になるだけなので問題はないのだが…。
そんな訳で、氷に触れても寒さを感じない様にする為に、わざわざ鎧を着たのだ。
もし、レオに高度な自我があったら呆れられたかもしれない。
何はともあれ、俺は既に何度目かも忘れた作業を開始する。
「〖魔法:氷結弾〗!」
僕の魔法が、車から外された溶け掛けの氷を再び凍らせる。
そして、次の作業に入る。
「〖魔法:模型創造〗!」
次に…モデリングの魔法を使い、形を整える…これが一番大事な作業だ。
氷の中の不純物を一切取り出し、反対側が、はっきりと見えるほどの透明感を出す。
そうして出来た透明な氷の板を再び、車にセットする。
「武装解除!レオ、お疲れ様。」
「ガウッ!」
俺の言葉に反応するかの様に、レオが軽く吠えた。
そして、車の中の狼を一瞥すると、鼻で笑うかの様にフンッと…笑ったッ!?
あれ?擬魂では無く、他の魂を付与しなければ自我を持たないと思っていたのは俺の勘違いなのか?
明らかにローラを侮辱する様な態度を取っている気がする。
幸いにも、ローラは寝ていて気が付いていない様なので、俺はレオの背中を撫でてから、再び無限庫に入って貰った。
「さて、出発するか!」
俺は車に乗り込みつつ、プリン達に声を掛けるのであった…。
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