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~第一章:冒険開始~
41ページ目…擬態、鎧化
しおりを挟む 僕とプリンが地面に座ってから、そこそこの時間が経った。
魔王化の後遺症と言っても過言ではない、喪失感。
これは、思った以上に辛かったが、彼女をその腕に抱いてる事により、かなり収まっていた。
とは言え、まだ完全じゃない。
「う~ん、どうしよう…いい加減、移動しないと、いつまで経ってもメルトの町に着けないんだけど…どうしよっか?」
もともと急ぐ旅ではないのだが、早く町へ辿り着くか無いと日が暮れるのでは?と心配になる。
なので、僕は膝の上に座り?大人しく腕の中に抱かれている彼女に、頭を乗せたままの状態で聞いた。
〔私は、まだこのままで居たいです。〕
僕に抱き抱ええられてるのに、嫌な顔?もせず、まだ、このままで居たいと〖念話〗で答えてくれた。
念の為言っておくが、今の彼女は、僕の膝の上で元の形…スライムの姿で僕に抱かれているのだ。
簡単に言うと、クッションを抱いて座ってる状態に近い。
え?抱き心地はどうか…だって?
そりゃ、かなり気持ちが良いですよ?
適度にひんやりしてるし、ヌルヌルやベトベトなんて事は一切なく、すべすべで肌触りも最高…すりすり。
さらに…適度な弾力もあるから、飽きることなく、いつまでも抱いていられそうだ…もみもみ。
〔あ…あん…ご主人様、イタズラしちゃダメですってば…あ、あん♪〕
やべ、ちょっと調子に乗りすぎた…ま、まぁ、周囲には誰もいないから良しとしよう。
って事で、他の人には内緒でって事で、お願いする。
いや、そんな事より話を戻さないと…だな。
「確かに…僕も、このままで居たいけど…ね。
ただ、だいぶ日が傾いてきてると思うんだよ。
そうすると…このままだと森で野宿って事になる。
今のレベルで野宿だと危険だと思うんだよね…。」
〔あ…今の私、レベル1しか無いから、ご主人様に迷惑掛けちゃいますよね…。〕
いやいやいや、ぶっちゃけ、プリンはレベル1でも僕より強いですから…。
「いや、プリンより僕の方が迷惑掛けると思うよ。
だって、プリンの方が僕より断然強いもん。」
〔いえ、ご主人様の方が強いです。〕
「いや、プリンの方が強いよ。」
あ…これ、近所のバカップルがよくやってる会話に似てる…気を付けないとエンドレス確定だな。
「そ、そんな事より、どうしよっか?
さすがに抱いたままじゃ町に入れないし、敵に遭あっても、まともに戦えないし…。」
〔そうですよね…どうしましょう…。
あッ!町で思い出しました。
先ほど、町に入る時のお話覚えてますか?〕
「えっと…プリンが鎧に化けて、一緒に町に入るってヤツ…だっけ?」
〔そう、それです!それを、今、試してみたらどうでしょうか?〕
な、なるほど…確かに試す価値はある…ダメだったらダメだったで町に入る予行練習にもなるし…よし、試してみよう。
「よし…なら、プリン、鎧になってみてくれ。」
〔はいッ!〖スキル:擬態〗!〕
彼女の体が、緑色に輝くと、僕の体にまとわり付いてくる。
そして、鎧の形になった…そして…僕は、鎧な彼女を見た。
◆◇◆◇◆◇◆
体:スライムアーマー(擬態)
◆◇◆◇◆◇◆
す、スライムアーマー…確かに、彼女は僕の物だ。
だが、物は物でも、物の意味が違う…とは言え、先程まで感じていた喪失感は、彼女を抱き締めていた時同様、そこまで酷くない。
どうやら、僕がプリンを抱き締めるのではく、プリンが僕を抱き締めていると言った感じなのだろう。
つまり…この状態でいるのなら、移動する事が出来そうだ。
「プリン、大丈夫?辛くない?」
〔は、はい…全然平気です♪︎〕
「まだ本番じゃないんだから、無理しちゃダメだよ?」
じぃちゃん曰く、無理をすれば必ずしっぺ返しが来る…だ。
〔ホ、ホントに、大丈夫です!ちょと緊張してるだけなんで…。。〕
若干、焦ってると言うか慌ててると言うか…変な感じがするんだけど…。
とりあえずは、このまま移動を開始だ…と、僕は気合いを入れて立ち上がるのだった…。
魔王化の後遺症と言っても過言ではない、喪失感。
これは、思った以上に辛かったが、彼女をその腕に抱いてる事により、かなり収まっていた。
とは言え、まだ完全じゃない。
「う~ん、どうしよう…いい加減、移動しないと、いつまで経ってもメルトの町に着けないんだけど…どうしよっか?」
もともと急ぐ旅ではないのだが、早く町へ辿り着くか無いと日が暮れるのでは?と心配になる。
なので、僕は膝の上に座り?大人しく腕の中に抱かれている彼女に、頭を乗せたままの状態で聞いた。
〔私は、まだこのままで居たいです。〕
僕に抱き抱ええられてるのに、嫌な顔?もせず、まだ、このままで居たいと〖念話〗で答えてくれた。
念の為言っておくが、今の彼女は、僕の膝の上で元の形…スライムの姿で僕に抱かれているのだ。
簡単に言うと、クッションを抱いて座ってる状態に近い。
え?抱き心地はどうか…だって?
そりゃ、かなり気持ちが良いですよ?
適度にひんやりしてるし、ヌルヌルやベトベトなんて事は一切なく、すべすべで肌触りも最高…すりすり。
さらに…適度な弾力もあるから、飽きることなく、いつまでも抱いていられそうだ…もみもみ。
〔あ…あん…ご主人様、イタズラしちゃダメですってば…あ、あん♪〕
やべ、ちょっと調子に乗りすぎた…ま、まぁ、周囲には誰もいないから良しとしよう。
って事で、他の人には内緒でって事で、お願いする。
いや、そんな事より話を戻さないと…だな。
「確かに…僕も、このままで居たいけど…ね。
ただ、だいぶ日が傾いてきてると思うんだよ。
そうすると…このままだと森で野宿って事になる。
今のレベルで野宿だと危険だと思うんだよね…。」
〔あ…今の私、レベル1しか無いから、ご主人様に迷惑掛けちゃいますよね…。〕
いやいやいや、ぶっちゃけ、プリンはレベル1でも僕より強いですから…。
「いや、プリンより僕の方が迷惑掛けると思うよ。
だって、プリンの方が僕より断然強いもん。」
〔いえ、ご主人様の方が強いです。〕
「いや、プリンの方が強いよ。」
あ…これ、近所のバカップルがよくやってる会話に似てる…気を付けないとエンドレス確定だな。
「そ、そんな事より、どうしよっか?
さすがに抱いたままじゃ町に入れないし、敵に遭あっても、まともに戦えないし…。」
〔そうですよね…どうしましょう…。
あッ!町で思い出しました。
先ほど、町に入る時のお話覚えてますか?〕
「えっと…プリンが鎧に化けて、一緒に町に入るってヤツ…だっけ?」
〔そう、それです!それを、今、試してみたらどうでしょうか?〕
な、なるほど…確かに試す価値はある…ダメだったらダメだったで町に入る予行練習にもなるし…よし、試してみよう。
「よし…なら、プリン、鎧になってみてくれ。」
〔はいッ!〖スキル:擬態〗!〕
彼女の体が、緑色に輝くと、僕の体にまとわり付いてくる。
そして、鎧の形になった…そして…僕は、鎧な彼女を見た。
◆◇◆◇◆◇◆
体:スライムアーマー(擬態)
◆◇◆◇◆◇◆
す、スライムアーマー…確かに、彼女は僕の物だ。
だが、物は物でも、物の意味が違う…とは言え、先程まで感じていた喪失感は、彼女を抱き締めていた時同様、そこまで酷くない。
どうやら、僕がプリンを抱き締めるのではく、プリンが僕を抱き締めていると言った感じなのだろう。
つまり…この状態でいるのなら、移動する事が出来そうだ。
「プリン、大丈夫?辛くない?」
〔は、はい…全然平気です♪︎〕
「まだ本番じゃないんだから、無理しちゃダメだよ?」
じぃちゃん曰く、無理をすれば必ずしっぺ返しが来る…だ。
〔ホ、ホントに、大丈夫です!ちょと緊張してるだけなんで…。。〕
若干、焦ってると言うか慌ててると言うか…変な感じがするんだけど…。
とりあえずは、このまま移動を開始だ…と、僕は気合いを入れて立ち上がるのだった…。
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