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~チュートリアル?~

11ページ目…スキルの謎【2】

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 謎の声さんを煽《おだ》てて分かった事だが、やはり謎の声さんは、何かを知っているのは確定の様だ。

 だが、煽てただけでは教えてくれないのが分かったので、今度は挑発してみる事にする。
 若干、チョロそうなので上手くいけば乗ってくるだろうとの算段である。

「あ~、そっか!いくら先生でも分かってないんじゃ、教えたくても教えれませんよね~。
 正直、先生なら何でも知ってると思っていたので、ちょっとガッカリしちゃいました~。」

 僕は、あえて声に出して『ガッカリしたフリ』をした。
 まぁ、若干、棒読みではあるが、上手く騙されてくれるだろうか?

【はぁ~!?誰が分かってないですって~!アンタ、巫山戯ふざけた事言ってんじゃないわよ!】

 え?だって、分からないから教えてくれないんですよね?

 先生が挑発に乗ってきたので、僕は更に挑発をしてみた。
 ただ、ここまで見事に乗ってきたので、若干、引き気味である。

【あったま来たわ!そこまで言うなら教えてあげます。】
【えぇ、この私が1から10まで、親切丁寧に分かり易く教えてあげますとも!】

 よっしゃ、釣れたフィッシュオンッ!と、心の中でガッツポーズを取る。
 まぁ、謎の声さんに、そんな態度を取っているのかバレないか心配ではあるが…。

【良いですか?これから私が言う事を、ちょんと聞くのですよ?】

 は、はい…。
 一瞬、考えた事がバレたかと思い、どもってしまった。

【現在、あなたは〖闘気剣オーラブレード〗と〖闘気弾オーラショット〗のLvMaxを持ってます。】
【そこまでは良いですか?】

 は、はい!
 何故か、黒板の前で、教鞭を振るう女の子先生のイメージが頭をよぎる。

【つまり、Lv1~Lv10…Maxまでの〖闘気剣〗と〖闘気弾〗が使えるのです。】

 ふむふむ…それで?

【当然、スキルのLvが高いのを使えば消費も大きくなるのは常識です。】

 常識…まぁ、そうです…ね?
 まぁ、確かにゲームなんかでも大体、そんな感じであるのは確かだ。
 ただ、同じ消費でもスキルのレベルで威力だけが上がるゲームも存在する。

貴方あなたね~、私の言ってる事、ちゃんと分かってますか?】

 僕はLv1~Lv10までのスキル使える、それとスキルLvが上がれば消費も上がる…ですよね?

【はぁ~、その様子だと、コレだけ言っても分ってませんね…。】

 クソッ!謎の声さんに溜め息をつかれてしまった。
 って言うか、分かり易く1から10まで教えてくれるって話だった様な気が…。

【もう良いです、期待した私がバカでした。】
【約束通り最後までちゃんと教えてあげます。】
【貴方が最初に使った〖闘気剣〗はLv2、そして先ほどのが〖闘気剣〗Lv3です。】
【同様に、最初に〖闘気弾〗はLv2、先ほどのが〖闘気弾〗Lv3です。】

 な、なるほど!そうだったんですね、先生ッ!

 僕は、姿の見えない謎の声さんを尊敬する様に目をキラキラさせてみた。
 たぶん、キラキラなんて出来てないだろうけど…。

 あ、あれ?でも、それならどうして〖闘気剣〗だけは一瞬で消えたんですか?

【え?そんな事も分からないんですか?】

 すいません…この世界に来たばかりな物で…。
 僕がガッカリして肩を落とすと先生がフォローしてくれた。

【ま、まぁ…アレです、初心者なんですから分からないのは仕方がないですよね…。】
【私も少々、言い過ぎたかもしれませんね。】
【話を戻しますから、きちんと聞いてくださいね?】

 は、はい、よろしくお願いします!

 何も分からない初心者、この理屈が通るのは何時までなのだろうか?
 少し不安になりながらも、説明の続きを聞く事にする。

【えぇ、お任せ下さい。】
【では、先程の続きになりますが…〖闘気弾〗なのですが、所謂《いわゆる》、放出系ですので発動さえ出来れば、その時点でスキルが発動が完了した事となり、結果、SPの消費は其処《そこ》で終了となります。】
【ですが、〖闘気剣〗は持続型のスキル…つまりSPを消費し、維持し続ける必要がある訳です。】

 へ~、そうなんですか?

【そうなんです!】
【さて、ここからが重要な事ですので、ちゃんと覚えましょうね?】
【貴方はまだSPが少ない為、高いレベルの〖闘気剣〗を発動しようとすると、発動自体は可能かもしれませんが、残念ながら維持する為のSPがありません。】
【ここまでは理解出来ましたか?】

 まぁ、確かに化学の実験とかでも、ビーカーに蝋燭ろうそくを入れ火を点けた後、蓋をしたら、一定時間で中の酸素が無くなり火は消える。
 それと同様に、スキルは発動させる事が出来たとしても、それ持続させる為の物SPが無ければスキルは消滅えると言う事…ですね?

 例えが、いまいちよろしくないが、おそらく間違いではないだろう。

 はい、先生!理解出来ました!

【よろしい!】
【つまり…ですね?貴方は、最初、〖闘気剣〗Lv2は発動する事が出来たけど維持出来なかったから、一瞬で消えた事になります。】
【そして、同様に、先ほどは〖闘気剣〗Lv3を発動出来る様になったけど、やはりSPが足りなくなり維持する事が出来ずに一瞬で消えた…と言う訳です。】

 な、なるほど?でも、先生…何で発動するスキルのLvが勝手に変わったんですか?

【え~っと、そうですね…おそらくですが、貴方がスキルを意識せずに使ってるから、現在発動出来るスキルの最大レベルで発動してるんじゃないかな?と思うんだけど…どうなんでしょう?】

 『多分ですが』と、最後に付け加えて説明してくれた。
 若干不安げではあるが謎の声さん先生の言ってる事は正しい気がする。

 つまり、自分で意識してスキルのLvを考えて使えば、持続可能になるって事ですね?

【そうですね…多分…。】

 多分…先生も自信は無い様だ。

 先生!僕、ちょっと試してみます!

【はい、その意気です!】

 使うスキルのLvを意識する…そんな事が可能なのか分からないが、僕はスキルLv1を意識する様にして、スキルを発動するのだった…。
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