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没落4
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ここ10日ほど毎夜将軍の屋敷や朝廷の本願寺派と言う貴族の屋敷に潜った。それで昼間は朱雀は屋敷で眠っていることが多くなった。将軍は本願寺の使者と会ったり、六角の使者と会ったりしている。 おびただしい文が反信長派に送られえている。浅井の裏切りに会ってから流れは非常に悪い。
「朱雀、鬼女様がお呼びよ」
静香の声がして目を覚ました。この屋敷に入ってから鬼女に呼ばれることはなかった。部屋に入ると鬼女が正装をして座っている。その横にやはり正装をした揚羽が座っている。
「いよいよ賀茂家存続の正念場よ。知っての通り揚羽は私の数少ない式神の一人よ。父の力が及ばない。いつか資金の援助が必要な時のために彼女を堺の商人に預けていた。彼の力を借りないと賀茂家は没落するところまで来てしまった」
揚羽がいつになく異様な目の輝きをしている。これは親の元に来た式神が見せる目だ。
「光栄様ではなく時代が賀茂家の存続を決める。まず秀吉を応援することでその道を探るわ。揚羽の報告では今弾正が織田に付いているが裏切るわ。ここが一つの大きな流れが変わる時よ。この流れをしっかりと掴むのよ」
「織田とどういう話が出来ているのですか?」
「約束をしているのは秀吉様よ。彼は反信長派の先鋒一条兼良ではなく関白に通じている」
鬼女はさすがに安倍晴明の娘らしく政界に通じている。彼女は自らの式神を使って情報や交渉を尽くしていたようだ。
「織田はもうすぐ再び浅井を攻める。朝倉が応援のないうちに攻め落とす策だわ。この時期に弾正は反旗を翻すはず。でも六角や赤松とはしこりがあり協調して京を攻めることはできない。本願寺も同様よ。でも一条兼良は弾正に肩入れをするわ。安倍もここで動くはずよ。阻止するの。しばらく弾正を見張るの」
そう言うと鬼女は立ち上がって部屋を出て行く。
「揚羽が動かせるには?」
「元いたところの修験者達を30人すでに京に集めている。それと鬼女様の式神が5人でも彼らは戦闘能力がないわ」
「こちらは式神が12人、戦えるのは蝦蟇だろうな」
礫の名も浮かんだがまだ実戦経験がない。
その夜鬼女の式神から繋ぎがあった。一条兼良が京の屋敷で密かに弾正と会うようだ。
「朱雀、鬼女様がお呼びよ」
静香の声がして目を覚ました。この屋敷に入ってから鬼女に呼ばれることはなかった。部屋に入ると鬼女が正装をして座っている。その横にやはり正装をした揚羽が座っている。
「いよいよ賀茂家存続の正念場よ。知っての通り揚羽は私の数少ない式神の一人よ。父の力が及ばない。いつか資金の援助が必要な時のために彼女を堺の商人に預けていた。彼の力を借りないと賀茂家は没落するところまで来てしまった」
揚羽がいつになく異様な目の輝きをしている。これは親の元に来た式神が見せる目だ。
「光栄様ではなく時代が賀茂家の存続を決める。まず秀吉を応援することでその道を探るわ。揚羽の報告では今弾正が織田に付いているが裏切るわ。ここが一つの大きな流れが変わる時よ。この流れをしっかりと掴むのよ」
「織田とどういう話が出来ているのですか?」
「約束をしているのは秀吉様よ。彼は反信長派の先鋒一条兼良ではなく関白に通じている」
鬼女はさすがに安倍晴明の娘らしく政界に通じている。彼女は自らの式神を使って情報や交渉を尽くしていたようだ。
「織田はもうすぐ再び浅井を攻める。朝倉が応援のないうちに攻め落とす策だわ。この時期に弾正は反旗を翻すはず。でも六角や赤松とはしこりがあり協調して京を攻めることはできない。本願寺も同様よ。でも一条兼良は弾正に肩入れをするわ。安倍もここで動くはずよ。阻止するの。しばらく弾正を見張るの」
そう言うと鬼女は立ち上がって部屋を出て行く。
「揚羽が動かせるには?」
「元いたところの修験者達を30人すでに京に集めている。それと鬼女様の式神が5人でも彼らは戦闘能力がないわ」
「こちらは式神が12人、戦えるのは蝦蟇だろうな」
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その夜鬼女の式神から繋ぎがあった。一条兼良が京の屋敷で密かに弾正と会うようだ。
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