復讐の芽***藤林長門守***

夢人

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地に潜る7

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「地に潜ったか、茉緒」
 茉緒は問屋では窓のない地下室で寝起きしている。天井を見るが金縛りにあって動けない。このままでは殺される。だが殺気は感じない。黒い影が逃げ道にしている床から壁を動いていく。体が持ち上がって尻の穴から蛇のようなものが入ってる。
「やはり男だったか」
「そろり?」
「そろりは辞めたわ。茉緒の言う秀吉は終わったのが分かった」
 茉緒の体が燃えている。そろりのものが体中を這回っているようだ。
「山に帰る前に茉緒を抱きたいと思って探した」
「どうして分かった?」
「宗久だ。南蛮船も造っているな」
 さすがにそろりだ。
「秀吉には忍者がない。今が準備にはいい頃だ」
 茉緒の頭の中は真っ白になってくる。
「家康は着々と天下を狙っているさ。光秀が参謀に」
「やはり生きてた?」
「家康は秀吉の大返しを見て光秀の負けを確信した。それで光秀だけを救いだした。茉緒はそれを見たのではないか?秀吉は北条を落すがもう茶々の妖力に囚われている」
「怨念ですか?」
と言いかけてさすがの茉緒は気を失った。




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