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騒乱12
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朝に農夫に扮した藤林の忍者をつけて丸山城の作業現場に入る。織田信長の次男北畠信意の現場の監視は意外に薄い。駆り出された農夫に異様な動きが見える。茉緒は男の農夫になり火薬が仕掛けられそうな場所を見て回る。すでに火薬が仕掛けられている。
日が落ちて農夫達が引き上げて行く。だが暗がりには人の気配がする。茉緒もお同じように忍者に変わっている。藤林の中に混じる。
「兵は100人ほどしか残されていない。狼煙が上がったら火を付けろ。慌てるな。切り抜けろ」
慎吾の声だ。茉緒は凛を探す。それぞれが分業しているが戦いになればどうだろう。半刻して狼煙が上がる。至る所で爆発が起こる。材木には火がつけられる。兵の間を忍者が切り抜ける。鮮やかな戦略だ。
ようやく下の城から兵が湧き出てくる。作業現場からすでに忍者は出てしまっている。山の中を走り抜けると砦を潜る。壇上に百地のお館が頭巾被って床几に掛けている。今回の騒動の頭は百地だったのか。本願寺が絡んでいるのか。
壇上に服部の豪族が上がっていて慎吾の顔もある。
「北畠信意の軍は8千人。当軍は1割に満たないが十分戦える」
おそらくその準備はできているようだ。だがその後ろに信長がいる。信長をどうするかが飛んでしまっている。凛の姿を探すが見つからない。
茉緒は急いで戻ることにした。頭として腹をくくる時だと思った。慎吾と凛と袂を分かつ時だ。走りながら涙が溢れてくる。
日が落ちて農夫達が引き上げて行く。だが暗がりには人の気配がする。茉緒もお同じように忍者に変わっている。藤林の中に混じる。
「兵は100人ほどしか残されていない。狼煙が上がったら火を付けろ。慌てるな。切り抜けろ」
慎吾の声だ。茉緒は凛を探す。それぞれが分業しているが戦いになればどうだろう。半刻して狼煙が上がる。至る所で爆発が起こる。材木には火がつけられる。兵の間を忍者が切り抜ける。鮮やかな戦略だ。
ようやく下の城から兵が湧き出てくる。作業現場からすでに忍者は出てしまっている。山の中を走り抜けると砦を潜る。壇上に百地のお館が頭巾被って床几に掛けている。今回の騒動の頭は百地だったのか。本願寺が絡んでいるのか。
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