108 / 192
騒乱8
しおりを挟む
岐阜の町も想像通り活気があった。信長は町作りに長けている。だが戦闘状態にあるのか町には兵が溢れている。検問も厳しいが今井宗久の名を出すと城内に入れられた。今回は鉄砲の名手を同行していない。どうも彼は本命の本願寺に行ったようだ。それほど宗久の目算が外れたんだろう。
鉄砲の確認まで半分は岐阜の探索に出した。しばらくして茉緒だけが信長の部屋に通された。
「宗久が慌てて寄越したようだな。魔王でなければ切り捨てていたかもしれぬ」
宗久の胸の内を読んでいる。
「今回は忍者も本願寺に廻ったようだな」
何もかも見透かされてる。
「浅井に入ろうとした一隊を撃ち取った」
先頭に入った百地のことだろう。慎吾がいたかもしれない。
「信長さまは忍者を使わないのですか?」
「忠誠心がない奴はいらない。だが部下はこそこそ使っておるわ」
と言うと珍しく信長の手が茉緒を抱きかかえている。抵抗することなく自分から信長を迎え入れている。
「いい持ち物をしている。女子にしては」
信長のものは細い。肌は吸い付くようだ。
「小姓にならんか?」
「いえ、こうしてたまに寄せてただきます」
茉緒は下がると一隊ををまとめ伊賀に急ぐ。
鉄砲の確認まで半分は岐阜の探索に出した。しばらくして茉緒だけが信長の部屋に通された。
「宗久が慌てて寄越したようだな。魔王でなければ切り捨てていたかもしれぬ」
宗久の胸の内を読んでいる。
「今回は忍者も本願寺に廻ったようだな」
何もかも見透かされてる。
「浅井に入ろうとした一隊を撃ち取った」
先頭に入った百地のことだろう。慎吾がいたかもしれない。
「信長さまは忍者を使わないのですか?」
「忠誠心がない奴はいらない。だが部下はこそこそ使っておるわ」
と言うと珍しく信長の手が茉緒を抱きかかえている。抵抗することなく自分から信長を迎え入れている。
「いい持ち物をしている。女子にしては」
信長のものは細い。肌は吸い付くようだ。
「小姓にならんか?」
「いえ、こうしてたまに寄せてただきます」
茉緒は下がると一隊ををまとめ伊賀に急ぐ。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
蝶の如く
きなこ
恋愛
普通のOLだった桜蘭 楓(オウカ カエデ)
変わった所といえば、学生の時に始めた居合を、社会人になっても趣味として続けていることだ。
そんな彼女が、いつもの様に仕事帰りに居合道場に通った帰り道…それは起きた。
神隠しとでも言うのだろうか。
彼女は動乱の幕末へとタイムトリップしてしまい、そこで出会った人々と歴史の波に巻き込まれながらも、懸命に生きていく。
※史実に基づき進行していますが、歴史改変あり。
※女性向け恋愛要素含む。
※1話1ページ感覚で読んで貰えると助かります。
忍び零右衛門の誉れ
崎田毅駿
歴史・時代
言語学者のクラステフは、夜中に海軍の人間に呼び出されるという希有な体験をした。連れて来られたのは密航者などを収容する施設。商船の船底に潜んでいた異国人男性を取り調べようにも、言語がまったく通じないという。クラステフは知識を動員して、男とコミュニケーションを取ることに成功。その結果、男は日本という国から来た忍者だと分かった。
神速艦隊
ypaaaaaaa
歴史・時代
「我々海軍は一度創成期の考えに立ち返るべきである」
八八艦隊計画が構想されていた大正3年に時の内閣総理大臣であった山本権兵衛のこの発言は海軍全体に激震を走らせた。これは八八艦隊を実質的に否定するものだったからだ。だが山本は海軍の重鎮でもあり八八艦隊計画はあえなく立ち消えとなった。そして山本の言葉通り海軍創成期に立ち返り改めて海軍が構想したのは高速性、速射性を兼ねそろえる高速戦艦並びに大型巡洋艦を1年にそれぞれ1隻づつ建造するという物だった。こうして日本海軍は高速艦隊への道をたどることになる…
いつも通りこうなったらいいなという妄想を書き綴ったものです!楽しんで頂ければ幸いです!
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
天啓の雲
古寂湧水 こじゃくゆうすい
歴史・時代
草競馬の馬券師から年収850兆円の世界一の長者へ。痛快無比勝ち組の物語
主人公が陶芸家で仏教派閥の門主という設定ですがロスチャイル〇やロックフェラ〇を叩きのめし世界一の長者まで上り詰めました。
またアフガンやシリアを転宗させて解決をするなどノーベル賞や英国最高のガーター勲章や仏国のレジオンドヌール勲章を受勲。
茶道の千利休や小堀遠州も出てきて楽しませてくれます。まあ、利休は秀吉に尿瓶をルソン壺の茶壷として売ったのが発覚して殺されたことになっていますけれどね。
見どころはK国に盗まれた仏像の奪還に露死阿の大統領公邸に桐野利秋や村田新八の薩摩軍に新選組それに新門辰五郎や清水次郎長に国定忠治の任侠連合軍が突入するところです。
四菱重工や四菱商事にユニシロの企業買収もやっていますが、勝ち組の物語ですのでどうぞお楽しみください。でも、なんといっても最高のウリは作者の発想力ですかね。はっはっはっ。
☆ほぼ毎日更新をしています☆
日日晴朗 ―異性装娘お助け日記―
優木悠
歴史・時代
―男装の助け人、江戸を駈ける!―
栗栖小源太が女であることを隠し、兄の消息を追って江戸に出てきたのは慶安二年の暮れのこと。
それから三カ月、助っ人稼業で糊口をしのぎながら兄をさがす小源太であったが、やがて由井正雪一党の陰謀に巻き込まれてゆく。
白拍子、江戸の鍛冶屋と戯れる
橋本洋一
歴史・時代
「私のために――刀を打ってもらえませんか?」
時は元禄。江戸の町に突如現れた白拍子の少女、まつり。彼女は鍛冶屋の興江に刀を打ってもらおうとする。しかし興江は刀を打たない理由があった。一方、江戸の町を恐怖のどん底に陥れている人斬りがまつりと興江に関わるようになって――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる