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伊賀の統一7
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夜半に三好の屋敷の大屋根に上る。屋敷は侍が取り巻いている。それで隣の屋敷から屋根伝いに来た。三好長慶の部屋はこの下にある。瓦を外して屋根裏に入る。さっそく手裏剣が柱に突き刺さる。茉緒はそのまま空に飛んで梁にぶら下がる。忍者は柱の手裏剣の位置まで来て忍剣を構えている。
茉緒は得意の木霊を耳元で囁く。忍者が振り返ったと同時に飛びついて首の骨を折った。この分ならまだ忍者は潜んでいる。三好も松永弾正を警戒している。だが単独では弾正を排除できない勢力になっている。長慶の真上に来たはずだ。隙間から覗いてみるが長慶が確かに眠っている。茉緒は糸を垂らすと液を流す。眠り薬だ。
ゆっくりと飛び降りる。たが着地すると体をひねって襖から飛び出した影をねじ伏せる。女忍だ。そのまま気絶させ襖の後ろに戻す。すべるように棚の硯の箱を開ける。弾正の言っていた通り手紙が入っている。素早く胸に仕舞い込むと屋根裏に飛び上がる。
大屋根に戻ると百地の忍者が三方から構えている。
「逃がすわけにはゆかぬ」
「百地か?」
「服部か?」
その言葉と同時に三方から切り込んでくる。茉緒は一か八か思切り前に飛び上がり体をひねって堀に飛び込む。
その夜その足で松永弾正の部屋を訪ねて手紙を渡す。
「堀に飛び込んだのか?」
と言いながら文字を追っている。
「六角と手を結んだ。いよいよ儂は用済みだな」
茉緒は得意の木霊を耳元で囁く。忍者が振り返ったと同時に飛びついて首の骨を折った。この分ならまだ忍者は潜んでいる。三好も松永弾正を警戒している。だが単独では弾正を排除できない勢力になっている。長慶の真上に来たはずだ。隙間から覗いてみるが長慶が確かに眠っている。茉緒は糸を垂らすと液を流す。眠り薬だ。
ゆっくりと飛び降りる。たが着地すると体をひねって襖から飛び出した影をねじ伏せる。女忍だ。そのまま気絶させ襖の後ろに戻す。すべるように棚の硯の箱を開ける。弾正の言っていた通り手紙が入っている。素早く胸に仕舞い込むと屋根裏に飛び上がる。
大屋根に戻ると百地の忍者が三方から構えている。
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その言葉と同時に三方から切り込んでくる。茉緒は一か八か思切り前に飛び上がり体をひねって堀に飛び込む。
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「堀に飛び込んだのか?」
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