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京へ8
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将軍の館を出て女忍と合流してそのまま土塀の中を走り抜ける。急に空から忍者が降ってくる。先を走っていた女忍が肩を切られて転がった。茉緒は腰を低めて襲ってくる忍者の足を切った。7人!完全に挟まれている。途端に凄いかでが吹いた。誰かが走り抜ける気配があった。
「茉緒!三好が百地を張りつかせておる。儂が抱くまで死んではならん!」
あの白髪の老人の声だ。茉緒は飛び散った百地が引き上げるのを待って、女忍を抱き起して血止めをする。もう老人の気配はない。
屋敷に戻ると手紙を弾正に届ける。
「百地に襲われたようだな」
「はい」
「これで抱かれねばなるまい。それと将軍にも抱かれたか?」
どうも老人は見ていたようだ。
「儂も何時か抱きたい」
手紙を火で燃やす。
「三好ともそろそろ手切れだな」
独り言を言う。
「いよいよ天下を狙う時がきた」
「兵が足りませぬ」
老人の声だ。
「柳生に行ってくれ」
時代は凄い勢いで動いている。
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