当たり屋

夢人

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定年10

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 朝起きるとゴンさんがもうビールを飲んでいてテレビを見ている。朝陽が眩しい。10時になっている。
「見ろよ?」
「関東の武闘派の組長が逮捕されたのだな?」
 やはりやることが早い。だが警視監のことは一切出ない。
「逮捕されたね?」
 YOUからだ。
「だがこちらは監禁されている」
「遊びにも行けないのね?でもこちらも監禁状態。セリフを覚えないとね。全部で30話あるけどもう後5話で終わりよ。終わったら一緒に飲みたい」
 夕方になって余探偵が串カツを持って現れた。一緒に飲む気で地下鉄で来たようだ。牙が冷蔵庫からビールを出してくる。一日に2度もビールを追加される。支払いは警察持ちだ。
「警視監はどうなっているのだ?」
「これはオフレコだがな。監察室で直接局長が取り調べをしている。恐らく発表はしないだろうな?」
 3人がそれぞれ自分でビールを注いで飲む。
「俺は停職が解けたら定年や」
「どうする?」
「一人もんやからな。当たり屋でもするかあ?」
「私の事務所を手伝わないか?」
「探偵か?」
 どうも二人では話が進んでいるようだ。
「今回で週刊誌の繋がりができてな。第3弾はオフレコを外してこの事件の謎の部分を調査することになったのだ。いい金になる。だが局長も今回の警視監のパソコンのハッカーには驚いている」
「いや、私が入ったのではないですよ。ネットには闇の世界があるのです。500万は送ってもらえましたか?」
「ああ、配分は二人で頼むよ」
 牙はパソコンを開くとやはりハッカーからメールが入っていた。
「後金確かに頂戴した。今後もよろしくな」




 
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