当たり屋

夢人

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反撃6

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 大池社長は自社の儲け頭のネット販売システムを半額にしてバーゲンを始めた。これが利益の柱だがあくまでも意地のような攻撃だ。これで営業力の弱いこちらの売り上げが頭打ちになってきている。株の買い占めは限界に互いに来ている。
 飯屋に行くとゴンさんがすでに座ってビールを飲んでいる。もうこういう刑事の時代は終わるだろう。
「調べたぞ。あの2年食らったの幹部の事件は立ち退きでの暴力沙汰だ。元々戎会はこの手の仕事を受けていた。敢えて組員は暴力を振るい重傷を負わせて逮捕された。その組員が幹部の名前を出したのだ。今この男は幹部になっている」
「騙し合いですね?」
「このカメラマンの事件の時の行動を調べて見た。あの時警察は幹部たちが乗ったワゴンを追っていた。だが彼らはどこかで車を乗り替えていた。ワゴンは全く反対の方向を走っていたのだ。我らはこれを追って時間を潰してしまった。だがこのワゴンは高速で防犯カメラで調べたがこの男しか乗っていなかったのさ」
 そんなことがあったのか。
「戎会の組長が替わると言う噂を聞いていますが?」
「よく知ってるな?現在射殺された組の力が弱くなり新しい本部組長が決まりそうなのだ。関東の武闘派の組長と近い組長だ。これが狙いだったのだな?だが戎会の組長はどちらからも煙たがられているのだ」
 それだけ言うと肩を叩いて出て行く。
「ウイルスを受けました」
 システム部長からだ。
「社長には話したか?」
「ええ、でもこれは新種で手に負えないと」
 やはり大池社長の得意手だ。ウイルスを作りウイルスから守るソフトを売っている。
「例の双子のパソコンは更新は続けているか?」
「はい」
「多少リスクはあるが切り替えて本体を調べるのだ」
 時間たって社長からスマホが入った。
「直前のデーターを回復させウイルスを撃退しました」
「システム部の調査をするのだ。あの部屋では外から無理だ」







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