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迷い12
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関東の武闘派の組長も任意で呼ばれた。
「あのCDが決め手になったんや」
ゴンさんがビールを飲んでいる。西成署の大きな手柄だったようだ。ゴンさんがビールを追加した。今日はYOUは昼からスタジオに出かけた。
「だが最初から黙秘続けているわ。会ったと言うだけでは殺しの示唆は無理や」
今は大阪で戎会の組長、東京で関東の組長を、警視庁が指揮を執っているとのことだ。
「どころであの酔っ払いの女弁護士を入れて告訴したぞ。だが北署は全く取り合っていないわ」
ホストは今店を休んで友達のところに転がり込んでいる。専務が店にもマンションにも来たと言うことだ。最近は花田と専務に完全な亀裂ができている。二人は千里のマンションに同棲をしていたが、今は専務は大阪のホテルにいるようだ。花田は相変わらず講演に出まくっている。
「もし決定的な証拠が出たら西成署であの事故を触れることは?」
「もちろんだ」
その話を聞いてホストに会うように伝えた。もちろん牙がその隣の席に座る。ホストと専務が小声で話している。二人とも怯えているのは可笑しい。どうもあの映像はホストが撮っていたと勘違いしている。それで持ってきた鞄を開いて見せた。1千万を用意してきたようだ。
ホストの顔が青ざめて牙を見ている。牙は専務の背中から頷いた。ホストはテーブルの上の鞄を握った。専務は誓約書を書かせると立ち上がった。
「どうすれば?」
「ここの半分の500万を持ってこのまま消えるのだ」
500万をホストの鞄に押し込んだ。ホストは飛び出すように店を出て行った。
この時新しい世界が牙には見えた。
「あのCDが決め手になったんや」
ゴンさんがビールを飲んでいる。西成署の大きな手柄だったようだ。ゴンさんがビールを追加した。今日はYOUは昼からスタジオに出かけた。
「だが最初から黙秘続けているわ。会ったと言うだけでは殺しの示唆は無理や」
今は大阪で戎会の組長、東京で関東の組長を、警視庁が指揮を執っているとのことだ。
「どころであの酔っ払いの女弁護士を入れて告訴したぞ。だが北署は全く取り合っていないわ」
ホストは今店を休んで友達のところに転がり込んでいる。専務が店にもマンションにも来たと言うことだ。最近は花田と専務に完全な亀裂ができている。二人は千里のマンションに同棲をしていたが、今は専務は大阪のホテルにいるようだ。花田は相変わらず講演に出まくっている。
「もし決定的な証拠が出たら西成署であの事故を触れることは?」
「もちろんだ」
その話を聞いてホストに会うように伝えた。もちろん牙がその隣の席に座る。ホストと専務が小声で話している。二人とも怯えているのは可笑しい。どうもあの映像はホストが撮っていたと勘違いしている。それで持ってきた鞄を開いて見せた。1千万を用意してきたようだ。
ホストの顔が青ざめて牙を見ている。牙は専務の背中から頷いた。ホストはテーブルの上の鞄を握った。専務は誓約書を書かせると立ち上がった。
「どうすれば?」
「ここの半分の500万を持ってこのまま消えるのだ」
500万をホストの鞄に押し込んだ。ホストは飛び出すように店を出て行った。
この時新しい世界が牙には見えた。
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