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夢の橋16
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「東さんとあまり係わらないで」
と出がけに総司に言われた。女として東を恐れているのではなくて、たかと同じ不気味さを感じているのだ。総司の記憶では左腕を付けにから斬り下ろした時も笑っていたというのだ。たかの中にたかが棲んでいると総司は言った。
私はネットで国会中継を見ている。野党の議員が総理に会長との裏献金に対して質問をしている。これは私が調べた内容で東に渡したものだ。議員は会長の会社の元幹部社員だと言っている。会長が聞けば室長だと思うはずだ。案の定会長からすぐに来るようにと携帯が入った。
だが着くと会長が社用車を出して私を乗せて走り出す。会長は隣の席で写メールを見せる。私が撮った女の尻と室長の顔が写った写真だ。
「これは室長の携帯から送られてきた。だが後ろに東がいる」
車は赤坂のホテルの地下のガレージに入る。秘書が先を歩いてエレベーターに乗る。9階の廊下に出ると黒スーツの男がエレベータに2人、奥の部屋のドアのところに2人立っている。会長と私が部屋に入る。
テレビで見た総理が座っている。あのネットはビデオだったのだ。横に会長室でよく見る秘書が隣に座っている。
「君は室長の後の調査をしているわけだが、このソースはやはり室長が調べたものと思うか?」
「会長にも申し上げていますが、正式に引き継ぎを受けていません。だが事後の調査で室長の調査であろうと思われます」
「この調査はどこの指示で行われたのか?」
「検査部です」
「指示の中心は?」
「社長だろうと」
これを会長が求めていた答えだ。火付けは社長だと会長は言っているのだ。そこで私だけが部屋を出た。秘書が待っていて新橋駅まで送ってくれて別れ際に封筒を渡した。ここに30万が入っていた。室長の置かれていた立場と同じだ。室長はここから自ら要求を始めたのだ。
私はそのまま蒲田で降りる。暖簾を潜ると明るくなった総司の顔がある。私はカウンターを潜るとエプロンを付けて総司にビールを渡す。
と出がけに総司に言われた。女として東を恐れているのではなくて、たかと同じ不気味さを感じているのだ。総司の記憶では左腕を付けにから斬り下ろした時も笑っていたというのだ。たかの中にたかが棲んでいると総司は言った。
私はネットで国会中継を見ている。野党の議員が総理に会長との裏献金に対して質問をしている。これは私が調べた内容で東に渡したものだ。議員は会長の会社の元幹部社員だと言っている。会長が聞けば室長だと思うはずだ。案の定会長からすぐに来るようにと携帯が入った。
だが着くと会長が社用車を出して私を乗せて走り出す。会長は隣の席で写メールを見せる。私が撮った女の尻と室長の顔が写った写真だ。
「これは室長の携帯から送られてきた。だが後ろに東がいる」
車は赤坂のホテルの地下のガレージに入る。秘書が先を歩いてエレベーターに乗る。9階の廊下に出ると黒スーツの男がエレベータに2人、奥の部屋のドアのところに2人立っている。会長と私が部屋に入る。
テレビで見た総理が座っている。あのネットはビデオだったのだ。横に会長室でよく見る秘書が隣に座っている。
「君は室長の後の調査をしているわけだが、このソースはやはり室長が調べたものと思うか?」
「会長にも申し上げていますが、正式に引き継ぎを受けていません。だが事後の調査で室長の調査であろうと思われます」
「この調査はどこの指示で行われたのか?」
「検査部です」
「指示の中心は?」
「社長だろうと」
これを会長が求めていた答えだ。火付けは社長だと会長は言っているのだ。そこで私だけが部屋を出た。秘書が待っていて新橋駅まで送ってくれて別れ際に封筒を渡した。ここに30万が入っていた。室長の置かれていた立場と同じだ。室長はここから自ら要求を始めたのだ。
私はそのまま蒲田で降りる。暖簾を潜ると明るくなった総司の顔がある。私はカウンターを潜るとエプロンを付けて総司にビールを渡す。
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