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会社を出たあたりから尾行されている気配がした。先ほど専務から『梨花』で会おうと連絡があった。今から出ると8時前には『梨花』に着く。わざとタクシーに乗らず歩道をゆっくり歩いていく。私は途中からスピードを上げて路地を曲がる。まだ狙っているのか?
後ろから慌てて曲がってきたサングラスの男がいる。私は首を後ろから締める形で男を抑える。畠山だ。
「今度は殺す気か?」
「いや今日は話に来た」
私は身の危険も考えて近くの喫茶店に入った。畠山は店に入るとサングラスを取った。昔のような剽軽さはなく鋭い目つきになっている。
「お前はいつから専務と組んだ?」
「いや専務じゃない。エリだよ」
「なぜエリが?」
「お前と別れたいとホテルに誘った」
「抱いたのか?」
「いや薬を飲まされてスマホの写真をコピーされた。それにお前を裏切ることになった。もちろん金ももらったがな」
「お前の話は?」
「俺はもう操り人形だ。お前を引き込めと言われているのさ」
「お前を操っているのは?」
「エリだ。怖い女だ」
「エリを動かしているのは?」
「ライブの会長ではない。だが俺も知らない。ただエリは動かされているのではなく自らで動いていると思う」
「組む気はない」
「そういうと思っていたさ。俺も長くないかもしれん」
と言うと千円札を置いて店を出ていく。
後ろから慌てて曲がってきたサングラスの男がいる。私は首を後ろから締める形で男を抑える。畠山だ。
「今度は殺す気か?」
「いや今日は話に来た」
私は身の危険も考えて近くの喫茶店に入った。畠山は店に入るとサングラスを取った。昔のような剽軽さはなく鋭い目つきになっている。
「お前はいつから専務と組んだ?」
「いや専務じゃない。エリだよ」
「なぜエリが?」
「お前と別れたいとホテルに誘った」
「抱いたのか?」
「いや薬を飲まされてスマホの写真をコピーされた。それにお前を裏切ることになった。もちろん金ももらったがな」
「お前の話は?」
「俺はもう操り人形だ。お前を引き込めと言われているのさ」
「お前を操っているのは?」
「エリだ。怖い女だ」
「エリを動かしているのは?」
「ライブの会長ではない。だが俺も知らない。ただエリは動かされているのではなく自らで動いていると思う」
「組む気はない」
「そういうと思っていたさ。俺も長くないかもしれん」
と言うと千円札を置いて店を出ていく。
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