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再会8

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 宗久が廃坑に隠していた荷車に密かに銀を積み込む。茉緒と宗久たちは廃坑に泊まり込むことになった。馬は修験者が用意してくれた。朝から残っている下忍と草むらの道を確認して港に出る。艀には藩の兵が30人ほど警備している。リーからは繋ぎの鳩が来て半島のそばまで来ているとのことだ。
「この人数だけか?」
「どうもこの草むらの中に人の気配がします」
「柳生か?」
「荷を運ぶのに修験者が30人いますから、戦うのはこちらの人数に船から10人下忍が下りてきます」
 果心居士はどういう作戦を考えているのか。どうも隠れている柳生が問題だ。今の人数で全員柳生に当たっても力は拮抗している。久しぶりに藤林の火薬の術を使おう。考えていると肩に手が置かれている。これは切られたと言っていいことだ。
「茉緒よかったぞ」
 果心居士だ。
「決行は3日後の未明だ。夜に藩侯の宴がある。近くの傀儡たちが呼ばれている。ここに修験者を潜ませて未明には火事を起こす。この時が合図だ。外から100人が襲撃をする。残り70人はこの艀を攻める。茉緒は柳生だけに絞るのだ」
「いいのですか?」
「修験者は柳生にはかなわないが、藩の兵なら何とかなる。だがここの師範代は強い」
 これだけ念を押すのは果心にしては珍しい。
 次の瞬間後ろの果心居士はいなかった。







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