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アヘン10

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 王宮はリーが親衛隊長とともに占領した。その後サンベット王が入り王朝の戒厳令を引いた。この隙に薬師と女房は料亭に逃げ帰った。だが料亭に攻め込む力はない。しばらく包囲するしかない。まずアユタヤに攻め込んできた圧力を除くことが優先だ。
 茉緒は下忍を30人集めて草原で攻防を繰り返しているヒデの元に馬を走らせる。だが現場は前よりかなり押されている感じだ。ヒデの陣営に果心が椅子に座っている。
「力と力で押しあっていても時間ばかりかかるし、これは侵入の元凶の兄を倒すことだろうな」
 果心の言葉が的を得ている。
「よし、私が兄の首を取る。そのためにはヒデは1刻の後鉄砲隊を先頭に攻撃を開始してくれ。攻撃は半刻集中だ。その中で侵入をする。果心は空から兄の陣を探してほしい」
 それを目指して茉緒は下忍を進めることになる。すべてが椅子を立って現場に戻る。しばらくすると鉄砲隊の連射が始まった。茉緒は下忍に火薬玉を持たせ草原の中を走り抜ける。草原の中に入ると草丈が高く相手を互いに見渡せない。1刻走ると空に黒い大きな鳥が上空を回っているのが見える。果心だ。茉緒はその陣幕にすでに潜んでいる。すでに銃撃は終わっている。
 立派な兜を被っている男が王の兄だ。彼の執念も凄い。大将軍と組んでいたがどうも乗り換えたようだ。だが後ろに和寇がいて今回の絵は女房が描いているのだろう。この女房の正体が分からない。下忍が陣幕を取り囲んで合図が来た。だがそれに合わさるように陣の外に上空の鳥から爆弾が落とされる。
 茉緒の口笛が響く。下忍が一斉に爆弾を投げ込む。その隙に茉緒は煙の中を走る。兄を守る兵を5人を一瞬に切り倒す。
「魔王か!?」
「もうあきらめる時ですよ」
「いや私が王になるべきだ」
 その言葉が終わった時は兜とともに首が飛んだ。



 





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