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アヘン3

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 リーに薬師の女房を調べさせた。薬師はアユタヤで3代続く宮廷につかえている。今の薬師は20歳代中国で10年学んでいる。30歳を超えた時戻ってきたが薬師の後を継がず、チャクラバットの屋敷で生活していたようだ。50歳になって親父が亡くなり薬師になる。でも王宮の仕事は部下に任せきりと言うことだ。
 今の女房はチャクラバットが中国から連れてきたようだ。一時は客人として屋敷にいた。この辺りからアヘンを扱うようになっている。
「どうも夫婦のようではないと言います。私の見たところ忍者のような動きをします。恐らく薬師より裏では力を持っているようです。料亭には彼女の下忍がいます」
「下忍?」
「なかなか手ごわいですよ。私も一度戦ったことがあります。手裏剣の技が凄いです。この女房がアユタヤの頭だと思います。アヘンはこの屋敷の蔵に一度集められて地方に送られます」
「どうして警備隊は手入れをしないのか?」
「貴族、大臣、官吏、商人に幅広く人脈があるのです。王も慎重になっています」
「とはいえ、和寇の大きな収入源になている。反対派をリーは調べてくれ。これならチャクラバットをまた育てているようなものだ。九郎入れ」
 呼び寄せた九郎が入ってくる。
「しばらく下忍を20人出してこの屋敷を出入りするものを見張れ」
「すでに聞き込みは済ませています。この屋敷の中に蔵と別宅があります。別宅には女房を含め和寇が相当数入っているようです」
「ヒデは?」
「報告のある漁港を回っています。これも彼から報告がありますが、やはり相当のアヘンが運び込まれているようです。そのアヘンはこの蔵に集まるようです。そこから和寇の荷隊で地方に運ばれます」










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